週刊 『フクダデスガ』

野田凪さんが今週の日曜日に亡くなられた。35歳の若さである。彼女は、独特のセンスで広告界だけでなく、世界のアートシーンにもユニークな活動が認められたアーティストであった。

野田さんは、昨年交通事故にあい、術後の経過が良好でなかったようだ。施された手術による合併症が原因とのこと。マーク・ライデンのドレスにシャネルのブーツ、ヴィクター&ロルフの黒いレースのつけ睫でドレスアップして友人と家族に看取られて安らかに旅立ったそうだ。

野田凪さんは、1973年東京都生まれ。女子美術大学芸術学部造形計画デザイン科卒業。広告代理店I&S、大貫デザイン、サン・アドを経て独立。2003年に創作集団・宇宙カントリーを設立。以来、ナイキやコカコーラの広告キャンペーンから宇多田ヒカル、YUKIやシザー・シスターズのMVやアルバムのアートワークを手がけるマルチプルな才能をもった人であった。

また、アメリカにおいてはPartizan Entertainmentに所属し、ニューヨークのアートシーンで知られた存在だった。9月17日に発売されるMEGのアルバムのアートワークが最後の作品となった。

ワタシも野田凪さんの携帯サイトを立ち上げるために数年前に集中的に打合せしたが、ワタシが彼女の愛犬のアレルギーになってしまい(ほとんど何のアレルギーもないワタシなのだが...)、プロジェクトは宙に浮いたままになっていた。不思議なことにその他の犬ではアレルギーは起きない。

心よりご冥福をお祈りすると共に、彼女の偉大なクリエイションが永遠に後世に残るよう微力ながら考えていきたいと思う。合掌。