November 07, 2010
NHK総合 『松本人志のコント MHK』 : 流行りの一発芸ではない時間をかけて練り上げられたコントの楽しさ!
NHK総合
『松本人志のコント MHK』
2010年10月15日
"笑いに命を売った男"ダウンタウン・松本人志氏がNHKからのオファ
答え新作コント番組を制作した。その翌日16日は、その舞台裏を『仕事の流儀』でドキュメントするという手厚い待遇の企画だった。
視聴率は『MHK』が6.2%(関東地区同)と奮わなかったが、地上波では9年ぶりのコントである。ワタシは、視聴率とは関係なくいま流行りの一発芸ではない本格的に時間をかけて練り上げられたコントが制作されたことを評価したい。ストーリーを通じて、笑わせようというドラマツルギーが新鮮である。
1.「ダイナミックアドベンチャーポータブル」
男(松本)の家に謎の商品・ダイナミックアドベンチャーポータブルが届けられる。ナビゲートDVDのガイダンスに従って男は組み立てていくが、「5分以上使用する場合は1時間以内にやめないでください」などの表現に翻弄される。エレファンティックチューブなど奇妙なパーツを挿入、完成するが...。
2.「つぶやけ!アーカイブス」
往年のニュース映像に一言ツッコミを入れる。三十三間堂の防火演習、奇妙な美容健康法、2歳の肥満児の3本の映像を各コントの合間に放送し、松本が一言つぶやく。
3.「大改造!! 劇的ビUFOアフター」
『大改造!!劇的ビフォーアフター』(テレビ朝日系)の忠実なパロディ。
建坪7帖で築90年という超狭小UFOに6人がひしめき合うように暮らす宇宙人・ピロポ家を、リフォームの匠・多岐川貞夫(松本)が大改造。洗濯物が多すぎてUFOの安全な運転ができず、風呂に行くには狭いダクトの中を通ることを余儀なくされ、腰の悪いおばあちゃんが10mもほふく前進せねばならない。"癒やしのマジシャン"の別名を持つ匠は、大胆な発想で改造を行い、悩めるピロポ家を幸福に導く。
4.「わたしは幽霊を見た!」
夫婦(松本、平岩紙)が、部屋のベランダから向かいのアパートにいる幽霊を目撃する。三段オチ形式で、驚かす練習をする幽霊、自動車の後部座席に侵入しこれから驚かそうとする幽霊、最後は目の前に登場する幽霊について、夫婦が朴訥とした口調で語っていく。
5.「答辞」
中学校の卒業生代表(松本)による答辞。「2年生になると、何もかもが逆で、よし、ここは逆にもう考えてやろうと思い、逆に逆にとなんでも逆にやっていたら、それとは裏腹に全部裏目に出てしまい、悩んで眠れなくなってしまったそんなときは、枕を逆にして逆に考えてみたりもしました」など"逆に"を連呼。時に"逆ギレ"もしながら、中学3年間を回想する。