IKKI

June 03, 2012

I 【アイ】(IKKI COMIX) 著者いがらし みきお:獣のようなイサオが神様になる日

YGUY (1)I【アイ】 第1集 (IKKI COMIX)
著者:いがらし みきお
小学館(2011-07-29)











いがらし みきお氏といえば、わたしの高校時代に「ネ暗トピア」(竹書房 -1979年 - 1985年)が流行った。その後は「ぼのぼの」で一世を風靡していたが、先日 「がきデカ」の山上たつひこ原作の「羊の木」(講談社イブニング 2011年 - 連載中)の作画をみて、新しい一面を発見した。

コメディアン同様にギャグ漫画家というのは、多様な才能があるものなのでしょう。

本作は、貧乏な家に生まれたイサオは、生まれた時から記憶が鮮明だった。
両親は死に別れ、孤独なイサオは東北の寒村で自給自足の生活を送る。まともに家で寝泊まりすることを嫌い動物同様軒下で寝食をする。

イサオには、特殊な能力があり、寝たきりの老人と接するうちに起き上れるようになったり、死への優しい案内人になったりする。世間はイサオを不気味がり遠ざけるが、近所の同級生で医者の息子 鹿野雅彦だけが徐々にイサオの魅力に取りつかれていく、という話。現在も連載中なので、話がどうなっていくのか注目だが、この漫画が、人間の生き方の哲学を考える類の重要な作品であることは間違いないと思う。

早く次巻がでるのを楽しみにしている。

tabloid_007 at 16:23|PermalinkComments(0)

July 18, 2011

IKKI COMIX「SARU」(著者 五十嵐 大介): 「ノストラダムス」「地球温暖化」「エクソシスト」「西遊記」...ぜんぶ"猿"の仕業!

IMG_0002-SSARU 上 (IKKI COMIX)
著者:五十嵐 大介
小学館(2010-02-25)











「SARU」は小説家、伊坂幸太郎との競作企画。ふたりで出し合ったアイデアを共有しながら、マンガと小説で異なる独立した物語を創り上げた。

伊坂版は読んでない。五十嵐版は、昔より各地で恐れられてきた“猿”を追う少女の物語。「明朝北京・紫禁城」「ツングースカ大爆発」「フォークランド紛争」「ノストラダムス」「地球温暖化」「エクソシスト」「西遊記」など世界各地の神話や伝承をベースに描かれている。

もう、最近ではコミックのほうがハリウッド大作より興奮する。



tabloid_007 at 22:50|PermalinkComments(0)

July 05, 2010

『羣青』 (著:中村 珍) :考えられる最悪の事態を描ききっている。一切の希望を与えないことで、絶望が希望に変わると信じているのかもしれない。

jiuhgyft羣青 上 (IKKI COMIX)
著者:中村 珍
販売元:小学館
発売日:2010-02-25










社内会議で、次々と女子スタッフがこの漫画を推挙した。江上さんのIKKI連載ではないか!まったくボンヤリ暮らしているものだと反省した。[なかむらちん]という著者名もインパクトあるが、[ぐんじょう]というタイトルも正直読めなかった。群青色のぐんじょうかな?

朝の連ドラで水木しげる先生が世の認められるまで、いろいろ世間からの冷たい視線が描かれていた。いまでこそ、首相レベルの人が漫画は日本を代表する文化などとのたまうようになったが、この作品こそ、その辺の純文学を遥かに凌ぐ迫力と物語をもっている。そして、それが漫画ならではの筆力と語りで描かれるわけだからたいへんなことだ。この作品を映画化とかなんとか その他メディアに置き換えてほしくない。(そういう話があるかどうか知らないが...) これは漫画ならではのドラマなのだと思う。

tabloid_007 at 21:37|PermalinkComments(0)

March 17, 2007

ピコーン!ときたら読んでください

ピコーン!
IKKI COMPLEXシリーズから発刊された本作は、舞城王太郎が原作である。迷わず購入。論理的でないからピコーン!女性は特にピコーン!ティーンはピコーン!ということなのだ。http://www.ikki-para.com/

tabloid_007 at 12:33|PermalinkComments(0)