GANTZ

February 06, 2011

『GANTZ』が話題の奥浩哉 初期短編集 『赤』と『黒』のメタモルフォーゼ

IMG_0002-rdJPPJP 奥浩哉短編集 赤 1 (奥浩哉短編集) (ヤングジャンプコミックス)

奥浩哉短編集 黒 2 (奥浩哉短編集) (ヤングジャンプコミックス)

著者:奥 浩哉
集英社(1999-05-19)



『GANTZ』が映画化され話題の奥浩哉さんのデビュー作『変[HEN]』を含む初期短編集。

男性と女性の"性"の入れ替えをモチーフにしたものが多い。青年期の登場人物たちは、女性の肉体をもつのだが、性的な興味と生活の変化に淡々と順応しようとする。その"淡々"の中に、性の理解や驚きや軽蔑や尊敬などの念を詰め込んでいる。どの短編も傑作揃い。



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September 27, 2008

男が求める聖母の愛はメーテル

metel-1め~てるの気持ち 1 (1) (ヤングジャンプコミックス)
GANTZ」の奥浩哉さんが、本作を2006年に連載開始した時から、面白そうな作品と思っていた。今回、3巻で完結しているのを知り改めて通して読んだ。「め〜てるの気持ち」とは、正に松本零士のメーテルのコンセプトであり、すべての弱い男を奮い立たせる聖母のような女性をさす。引きこもりの義理の息子を直裁的なやり方(交換日記としたり、犬を飼ってふたりの媒介とさせたり)でコミュニケーション能力を引き出していく。ラストは心が落ち着かないほどの良い出来。



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