赤塚不二夫

November 02, 2009

シィーーーンに込められたレスペクト

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トロールの森 野外アート展 2009
Open AIR Art Exhibition at Zempukuji Park 

2009/11/1-22
都立善福寺公園
遊工房アートスペース
杉並区善福寺3-2-10

 

 

本展は、現代美術を身近な存在にしようという目的から、2002年都立善福寺公園自体を会場として展示を行い今年で8年目を迎えるらしい。

展示は約1ヵ月間、準備は1年前から始まり、たいへん大掛かりなものだ。ワタシははじめて見に行ったが、それというのも赤塚りえ子さんからご案内を頂いたからだ。赤塚りえ子さんは、ロンドンのDanielle Arnaud contemporary galleryに所属する現代アーティストである。しかし、昨年、突然 お父様である赤塚不二夫さんが亡くなり急遽帰国、そのままフジオプロの社長として社業も切り盛りすることになった。

1年あまりの時間がたった。今回りえ子さんのインスタレーション「無題」は、りえ子さんがはじめてアーティスト赤塚不二夫作品を題材としたオノマトペ (擬声音) をベースにしている。この1年間の時を超越させるに充分な見応えの凛々しい作品。

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October 25, 2009

親しらずの逆・対談

IMG_0002-098 THE BIG ISSUE JAPAN #128 2009.10.1

 

 

 

 

 

 

「ビッグイシュー」のスペシャル特集で手塚るみ子さんと赤塚りえ子さんが対談していて、内容が面白かった。それぞれのお父様を漫画家に持つお二人ならではの父の話が秀逸。

赤塚先生が、当時 力道山と自分しか持っていないという自慢の録音機で娘(りえ子さん)を連れて公園に行き、「人さらいごっこ」をしたというのだ。ブランコのキーコーという音からはじまり、誘拐犯役の父(赤塚不二夫)が「アメ欲しくない?」と聞く、「いらない!」という即興劇。

手塚先生のいたずら話も凄い。九州から東京にでてきたばかりの松本零士氏に「いま、東京でこれ流行ってるんだ。」といって "チョコレートうどん"を食べさせたりしたそうだ(笑)



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刷ることへの過剰な喜び

takashi村上隆『版画が好きで造って来ました』

2009年10月09日〜2009年10月23日
Kaikai Kiki Gallery
港区元麻布2-3-30元麻布クレストビル B1
03-6823-6038

 

 

村上隆さんの版がに対するこだわりの歴史が垣間見れる展示だった。とても、素晴らしい作品の数々は、カタログや画像どでは味わえない。

村上さんは、その版画に対する執念を実現するために、一番大事な刷り師・加藤智章さん(有限会社エディション・ワークス)との出会いがあったという。2-3mmの輪の中に5-6重もの刷りがはいる。大判作品「達磨大師」(1.6 x 1.6m)などは、版割100版以上、150回以上の刷りをエディション枚数分行う。通常作品でもデジタル納品されてから、版割に3週間、製版に1週間、構成刷りに2週間、刷るのに3週間。これに、箔などがはいると更にかかる。また、工房では、紙が伸縮しないように温度は年中一定に保たれ、湿度は57.8-60%に保たれている。

また、作品もシルクでありながら部分的に木版を使用したり、既にエディションではなく、一点一点が微妙に違うユニーク作品となっている。この拘りが一流の作品を創っている背景なのである。

賛成の反対なのだ[Bakabon] (1992, silk screen 899 x 600mm ED20)
タイムボカン[Time Bokan-Little boy black] (2006, silk screen 730 x 730mm ED50)

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September 22, 2009

天才の賛成の賛成

akatsuka 追悼 赤塚不二夫展 〜ギャグで駆け抜けた72年〜

2009年8月26日-9月7日
松屋銀座
8F大催場中央区銀座3-6-1

 

 

 

 

...という訳で、前述の白川さんとの再会の数日前に本展のオープニングパーティに行ってきた。祖父江慎さんの構成による演出が冴える。赤塚不二夫先生が亡くなって1年...。赤塚マンガ・キャラがちっとも色褪せないで、いやむしろ新しい若いファンをつくっているのが嬉しかった。ワタシのような世代のノスタルジアというだけでなく、この強烈にいまを生きるキャラクターの数々こそが赤塚先生の天才所以なのだろう。

後日の大盛況をきくに、本展示は新しいキャラクターの見せ方に成功している。そして、展示の後半は、フジオプロの社長であり、一人娘の赤塚りえ子さんが発見した昔の写真の数々が展示してあった。その中でも下記の一枚は、父と娘と猫の温かい関係を表していてほっこりする。

開場をでた最後のところで、みんな「シェー」を撮る。満足!

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August 29, 2009

コミックが住んでいる町

TATSUJIN散歩の達人 2009年 08月号 [雑誌]
販売元:交通新聞社
発売日:2009-07-21

 

 

 

 

 

この雑誌、たまにみかけると面白い特集やっている。今回は、「東京マンガ歩き」ということで、名作の舞台や作家ゆかりのお店など紹介している。

まず、「サザエさん」は作者の長谷川町子が住んでいたので世田谷区桜新町が舞台ではないかといわれている。水木しげるの調布、深大寺。楳図かずおの吉祥寺、赤塚不二夫の下落合など確かに作家とゆかりの場所というのは明快にあるものだ。中でも、赤塚先生行きつけの中井の寿司屋「白雪鮨」は近所ということもあり、よく行っていたらしい。また、傑出は今は無きトキワ荘の近所にいまでもある看板娘 しのぶちゃんのいたラーメン店「松葉」は藤子不二雄(A)先生の漫画にも登場する。



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August 15, 2009

マンサン50年の50人のスゴさ

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『漫画サンデー』2009年8月18/25日号 (実業之日本社)

 

 

 

 

 

 

通称「マンサン」こと『漫画サンデー』が1959年8月11日創刊以来、半世紀 50周年を迎えた。春のサンデーマガジン50周年に続く快挙である。漫画王国である日本の歴史の中で、マンサンは、大人向け雑誌としての先鞭をつけた。小学館のサンデーとは一切関係ない。

歴史を紐解くと、赤塚不二夫「天才バカボンのおやじ」、谷岡ヤスジ「アギャキャーマン」などのナンセンス漫画を得意としていた。同時に、水木しげる「劇画ヒットラー」や藤子不二雄(A)「黒ィせぇるすまん」など大人向けのブラックユーモアでも傑作をだしている。

今回の記念号では特別企画として「マンサン50年の50人」ということで歴史を紐解いている。永久保存版である。

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June 27, 2009

今夜はブギーナイツ ざんす!

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日産CUBE  " Remix cube "

 

 

 

 

 

日産はコンパクトカー「キューブ」の新CM観た瞬間...宇川直宏さんだなと気付いた。この平面が立体になる映像は既に宇川作品では「ドラえもん版」でお馴染みである。

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それにしても、組み合わせが豪華すぎる。おそ松くん、イヤミ、チビ太、ニャロメといった赤塚不二夫のアニメキャラ満載の上に、1994年にリリースされ大ヒットした小沢健二とスチャダラパーのコラボ曲「今夜はブギーバック」を「TOKYO No.1 SOUL SET x HALCALI」のエレクトバージョンで仕上げている。なんちゅー贅沢!



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帯替え!これでいいのだ14歳。

14-11天才バカボン公認副読本 これでいいのだ14歳。 ~バカボンパパに学ぶ14歳からの生き方哲学100~
著者:福田淳 (漫画)
販売元:講談社
発売日:2008-10-22

 

 

 

 

 

 

深夜の六本木 青山ブックセンターに寄るのが習慣になっている。自著を発見したら...なんと!帯替えしてあった。



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April 19, 2009

さんせいのはんたいの自薦なのだ!

BAKA_1414赤塚不二夫自撰ベスト傑作集メモリアル天才バカボンさんせいのは (KCデラックス)
著者:赤塚 不二夫
販売元:講談社
発売日:2008-11

 

 

 

 

赤塚不二夫先生が亡くなって半年以上経つ。時の経つのは早いものである。赤塚先生がもっとも愛したバカボンの17遍ベストセレクションが発売された。

すべて想い出のあるエピソードばかりだが、17遍を赤塚先生が選択した経緯とかサブタイトル一覧も掲載されていない。どうにも中途半端な作りの本になってしまったが、赤塚パワーで乗り切っている。裏面にワタシの本の宣伝アリ!

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April 13, 2009

これでいいのだリスペクト

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『OH ! 天国 五木田智央 リスペクト 赤塚不二夫』

 

 

 

 

 

NADiffで見つけた。五木田智央さんの稀少本。artbeat publisherが2001年10月20日に発売した本で、装丁はさり気に祖父江慎さん。

五木田さんといえば、近年ではニューヨーク、ロス、ベルリンなどで個展も成功し世界的にも注目されているアーティストである。一般的なイメージは、下記のポートレート『ESCAPE INTO FANTASY・ ESCAPE INTO REALITY』 (71 x 53cm 
 ピグメントプリント ED-/25 210,000円 )  のような白と黒を基調としたガッシュ絵具を多用した作品をイメージするが、上記の頃は、Tシャツからイラストまで精力的に描いていたのだ。 

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しかし、当時から顔の中の複雑な表情をむき出しに描いていた。この何ともユークリッド空間のような "ねじれ" が無数の豊かなイメージを醸し出す。

2002年4月に赤塚不二夫先生は脳内出血で倒れられたので、五木田さんの作品が最期のアーティストコラボだったと思う。

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February 07, 2009

鏡のことは、ひみつにしておきましょう

AKKOひみつのアッコちゃん 完全版 1
著者:赤塚 不二夫
販売元:河出書房新社
発売日:2009-01-24

 

 

 

 

赤塚不二夫先生が亡くなって追悼本が相次いでいるが、ワタシの世代ではアニメでお馴染みのアッコちゃんの原作を初めて読んだ。キャラクターデザインももちろん違うが、原画のこのキッチュな可愛さやお転婆ぶりは必見。現代のカワイイカルチャーの元祖のような存在なのだ。



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January 11, 2009

レレレのおじさんがいなくなるとき

akabonn-12『みんなで当るのだ!』 by FamilyMart

 

 

 

 

 

コンビニに行ったら、店内アナウンスで「これでいいのだ」といっていたので、ビクッと反応した。店でチラシをみたらこのキャンペーンの告知だったのだ。12月30日-1月26日までにファミマで買い物したレシートからケータイに空メル送れば応募できる。そして、たいへんなことにほとんど特賞といってもいいだろう。3口コース1千名に下記の「レレレのおじさん お掃除ロボット」が当るのだ!つまり、レレレのおじさんは命がけでこれを上げちゃうわけ。欲しい!

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January 04, 2009

ふしぎだけどほんとうなのだ

bakabon赤塚不二夫 (KAWADE夢ムック 文藝別冊) (KAWADE夢ムック 文藝別冊)
販売元:河出書房新社
発売日:2008-08-22

 

 

 

 

この本は、2008年8月に赤塚先生が亡くなる前に作られていた。スペシャルインタビューは、タモリ、藤子不二雄(A)、村上隆、赤塚りえ子、細野晴臣、宇川直宏ど豪華メンバー。



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December 31, 2008

裏でも表のパワー1000ページ

1000 赤塚不二夫 裏 1000ページ
著者:赤塚 不二夫
販売元:INFASパブリケーションズ
発売日:2008-12-18

 

 

 

赤塚不二夫先生の1959-1993年の34年間の間に描かれた未発表作品を含む50作品を赤塚りえ子さんが監修して上下巻で発売した。1979年の「リイドコミック」(リイド社)に掲載された『ギャグランド』の「バター犬 対 氷犬」(第9話)は谷岡漫画のパロディで冴えている。



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November 30, 2008

またまだ未収録マンガがあったのだ!

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BAKA-3天才バカボン 秘蔵 単行本未収録傑作選 (KCデラックス)

 

 

 

 

「週刊少年マガジン」1973年9月2日37号に掲載されるべき原稿「天才バカボンの3本立てのだ」は、当時の担当であったバカラシ記者が紛失したエピソードである。しかし、赤塚先生は何も怒らず書き直した、という逸話が残っている。その後、奇跡的に原稿は戻ってきたので、今回 オリジナル原稿が初めて単行本に収録される。その他も「月刊少年マガジン」(1978-94年)や「コミックボンボン」(1990-92年) の作品が収録されている。(* 帯の裏面に自著「これでいいのだ14歳。」の広告が掲載されている)

↓ 平成「関西バカボン」で「のだ」が東京弁と罵られて開き直るところがオモロイ

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