July 05, 2010
『羣青』 (著:中村 珍) :考えられる最悪の事態を描ききっている。一切の希望を与えないことで、絶望が希望に変わると信じているのかもしれない。

著者:中村 珍
販売元:小学館
発売日:2010-02-25
社内会議で、次々と女子スタッフがこの漫画を推挙した。江上さんのIKKI連載ではないか!まったくボンヤリ暮らしているものだと反省した。[なかむらちん]という著者名もインパクトあるが、[ぐんじょう]というタイトルも正直読めなかった。群青色のぐんじょうかな?
朝の連ドラで水木しげる先生が世の認められるまで、いろいろ世間からの冷たい視線が描かれていた。いまでこそ、首相レベルの人が漫画は日本を代表する文化などとのたまうようになったが、この作品こそ、その辺の純文学を遥かに凌ぐ迫力と物語をもっている。そして、それが漫画ならではの筆力と語りで描かれるわけだからたいへんなことだ。この作品を映画化とかなんとか その他メディアに置き換えてほしくない。(そういう話があるかどうか知らないが...) これは漫画ならではのドラマなのだと思う。
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