March 30, 2008
1917年に漫画は動いてアニメになった!
「なまくら刀」(1917年)
日本最古級のアニメが、2本見つかった。しかも、大阪の骨董市で見つかったというから、正に掘り出し物である。
これは、映像文化史家の松本夏樹さんが2007年夏に、偶然見つけた。1本は幸内純一作「なまくら刀(塙凹内(はなわへこない)名刀之巻(めいとうのまき))」(1917年)と、もう1本は北山清太郎作「浦島太郎」(1918年)前者は劇場公開した日本のアニメでは、現存する最古のものだという。長さはともに2分。
「なまくら刀」は切れ味の悪い刀を持つ侍が、弱い相手に切りかかっては負ける、笑い話。日本初の劇場公開用アニメとされる下川凹天(おうてん)作「芋川椋三玄関番の巻」も1917年に公開されたが、これは現在フィルムが見つかっていない。
東京国立近代美術館フィルムセンターは今回の2本や、国産フィルム式トーキーでは現存最古の「政友会総裁 田中義一氏演説」(28年)など、新たに発掘や復元をした96本を特集上映「発掘された映画たち2008」として公開する。
『発掘された映画たち2008』Cinema: Lost and Found 2008
2008年4月24日(木)-5月15日(木)、5月23日(金)-6月1日(日)
近年フィルムセンターが収集し、修復・復元を終えた作品を集中的に上映する「発掘された映画たち」は6回目を迎えます。海外アーカイブ機関やコレクターの協力により発見された貴重な作品、デジタル技術を用いて復元された上映プリントなど、映画保存機関ならではの活動の成果を一堂に集めて紹介します。
http://www.momat.go.jp/
←「浦島太郎」から=原版所蔵・松本夏樹氏/復元・東京国立近代美術館フィルムセンター
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