村上隆

May 15, 2011

日本画ZERO<日本画>改め、<日本マンガ式絵画科>誕生!:中野ブロードウェイでJNTHED作品をみる。

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第1部 日本画ZERO【関東圏】(終了)
第1部 日本画ZERO【関西圏】(5月5 -10日)
第2部 日本画ZERO<日本画>改め、<日本マンガ式絵画科>誕生!(5月12-17日)

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Hidari Zingaro
中野ブロードウェイ
中野区中野5-52-15
03-3386-1141


第2部に行ってきた。

近年、村上隆氏は「日本画」の現状について問題意識をもっているようで、東京藝大などの日本画科出身者・在学生を集めて、USTREAM中継したり問題提起に努めている。

さて、私の目当ては仕事でもお世話になっている[JNTHED](ジェイ・エヌ・ティー・ヘッド)の作品をみることである。ほとんど売却済みだった。

今回はの出展作家は6名。田村吉康、JNTHED、NaBaBa、森次慶子、田中伶、けーしん。

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January 29, 2011

表参道にアートギャラリー『エスパス ルイ・ヴィトン』が誕生![グザビエ・ヴェイヤン個展]

ji[グザビエ・ヴェイヤン個展]

2011.01.15-05.08
ルイ・ヴィトン東京表参道ビル7F
渋谷区神宮前5-7-5
12:00〜20:00(不定休)
入場無料






表参道にアートギャラリー『エスパス ルイ・ヴィトン』がオープンした。

村上隆、スティーブン・スプラウス、リチャード・プリンスなどヴィトンはこれまでも現代アーティストを起用した商品を打ち出し常にラグジュアリー・ブランドとしての鮮度を保ってきた。だから今回のギャラリー開廊は不思議ではないが、自社スペースとしては2006年にオープンしたパリに続いて2例目である。

天井高約8.5メートル、193平方メートルの開放的な空間は「現代アートの展示にもってこい」(美術関係者)。ルイ・ヴィトン本社会長兼CEOイヴ・カルセル氏曰く「東京の街並みを一望でき、3方向に窓があるので朝から夕まで刻々と光が変わる。作品の見え方も違ってきます」

初回の展示を飾るのは、村上隆と同様 ベルサイユ宮殿での展示経験があるグザヴィエ・ヴェイアン(Xavier Veilhan)の立体作品である。ヴェイヤンは事前にこの空間を訪れ、そこで得たインスピレーションをもとに、今回発表した4点を制作。

是非、ショッピングがてらどうぞ!

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October 03, 2010

ベルサイユ宮殿の村上隆 展 : ヘラクレスの間に置かれたトンガリ君(My Pointy)!パリに行こう!

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Beaux Arts Edition

2010.0914-2010.1212
Chateau de Versailles









知りあいに頼んで、現在パリ「ベルサイユ宮殿」で開催中の村上隆展[Murakami Versailles]のカタログを買ってきてもらった。

2008年のジェフ・クーンズ(Jeff Koons、米国)、2009年のグザビエ・ヴェイヤン(Xavier Veilhan、フランス)に続いて3人目の現代アート展示である。
鏡の間(Hall of Mirrors)や王や女王が暮らした部屋など約15のホールに彫刻や絵画作品が展示される。

日本のアニメ・キャラの影響を受けた作品を、ルイ14世(Louis XIV)の絶対王政を象徴するベルサイユ宮殿で開催するのは間違っていると、フランスの君主制主義者たちは反対している。

ジェフ・クーンズの展覧会でも、ルイ14世の子孫でもある貴族から「ポルノのような」展示はわたしたちの家族の輝かしい歴史を踏みにじるものだと、展示会中止を求めて訴えられたが認められず、来場者は約100万人に達した。

前文化相でもあるベルサイユ宮殿美術館の館長、ジャン・ジャック・アヤゴン(Jean-Jacques Aillagon)氏は、今回の作品展について「論争と検閲の区別はきちんとつけるべきだ」と強調している。「ある映画が嫌いだからといって、その上映を禁じたとすればそれは社会的な検閲だ。それはあってはならない」。また「現場で作品を見ずになされている批判は、偏見によるものだ」と語った。

そういう外野の騒動は別にして作品カタログは素晴らしいものだった。年内にはパリに観に行こうと思う。公開される22作品中、7つの彫刻(うち1作は庭に展示)、ビデオ、絵画、絨毯、シャンデリアの計11点が今回初公開され宮殿の各部屋に置かれる。下記の4作品の彫刻が見ものと思う。

[Oval Buddha -gold] 2007-2010 (ゴールド・バージョン)庭
[トンガリ君] (My Pointy) 2003-2004,ヘラクレスの間
[Flower Matango]2001-2006  鏡の間
[Oval Buddha -silver]  2008 豊饒の室



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September 04, 2010

[Pop Magazine] Britney Spears x Takashi Murakami

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Britney Spears x Takashi Murakami










イギリスの雑誌[POP]で、現代アーティスト村上隆さんが、ブリトニー・スピアーズとコラボしてカバー・ショットをクリエイトした。なんと!ブリトニーにスクール水着を着せ、ランドセルを背負わせ、花嫁姿にしてしまつたのだ!

ここまで徹底してセレブまでをもオタク世界に染めてしまうのは凄いことだ。この勢いで、ヴェルサイユ宮殿の展示を成功させてほしい。

そういえば、村上隆さんは、昨年2009年にロンドンの美術館「テート・モダン」で開催されていた"ポップライフ展"で映画『ターミネーター4』の監督でもあるMcGとキルスティン・ダンストを主役に「秋葉原魔女っ子プリンセス」のビデオ作品を製作している。内容は、80年代に活躍したイギリスのポップバンド、ザ・ヴェイパーズのヒット曲『ターニング・ジャパニーズ』に合わせて、アニメのコスプレに身を包んだキルスティン・ダンストが秋葉原の街を闊歩するというもの。ファッションデザイナーでDJのNIGOや村上氏自身もチラっと出演しているらしい。

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May 30, 2010

フリードリッヒ・クナ個展:カイカイキキへ急げ!ジャッカス・アートが待っている!

IMG_0007-sde Friedrich Kunath(フリードリッヒ・クナフ)個展

2010.05.15-06.12
Kaikia Kiki Gallery
港区元麻布2-3-30
03-6823-6038








フリードリッヒ・クナフ氏(Blum & Poe所属)の個展へ行ってきた。村上隆さんが惚れ込んだというロス在住のドイツ人アーティストである。

実に多様多彩なアーティストでペインティングもドローイングもスチールも飽きない。中でもジャッカス顔負けの映像がおかしくて笑った。

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May 26, 2010

対談本「ツーアート」(著 北野武、村上隆):人間は未完成だから、自分の体もわからないくせに、アートがなぜ生まれたのかなんてわかるわけない!

TWOBEATツーアート
著者:ビートたけし、村上隆
販売元:ぴあ
発売日:2003-03










少し前の対談本だが、未読だったので読んでみた。以下、印象に残った抜粋。

・ 写楽の作品は、当時ブロマイドだったが、いまは大変なアートになっている。同じように、ビートたけしの「風雲!たけし城」はドイツで流行ったり、何年前の作品なのに飛行機で放映されていたりする。百年、二百年後にはアートになっているのでは...(* すでに、2010年現在でカルティエ財団の展示で既に本テレビ作品はアート展示となっている) [村上隆]

・ アーティストとは何か、それは「言葉」の問題だろう。単なるフリーターでボケっとしているだけなんだけど、アーティストだっていった瞬間に違う。尊敬が
込められる。  [ビートたけし]

・ アートの魅力・魔力とは、突き抜けた世界への渇望である。金持ちが高いアートを買うのは、うまいもの食って、性的なものでもあらゆる欲望を満たしているのに、辿りつけない「心の空白」があるからだ。 [村上隆]

・ ダーウィンの進化論にあてはならないようなキレイな熱帯の魚。あれだけ目立ったら生き残りにくいはず。しかし、目立っているのに生き残っているのは、いかに強いかという証明。 [ビートたけし]

・ アートを表現する上で「情報過多」はモノ作りのハンデになる。だからアーティストは情報を一切無視する。ネットは、地球上の人をいかに速く奴隷化するか、その道具に過ぎないと思う。 [ビートたけし]

・ アートが人に与えるものは「夢」。ある時、金持ちに「どうしてアートを買うのか」尋ねた。「ビジネスのアイデアをくれる。安いものだ。それでまたでかいビジネスができる」 [村上隆]

・ アートはなんのためにあるのか:生きる、死ぬっていうだけの世界から解放される瞬間の、どうってその時間をつぶす、塗りつぶすかだけの問題と思っている。 [ビートたけし]

・ 人間って不確かである。人間は未完成だから、自分の体もわからないくせに、アートがなぜ生まれたのかなんてわかるわけない。そもそも人間が生きている理由自体、よくわからない。

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January 19, 2010

さあ、秋はヴェルサイユ宮殿へいこう!

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著者:Michel Gauthier
販売元:Jrp/Ringier
発売日:2010-02-28







村上隆さんが2010年秋にヴェルサイユ宮殿で個展を行うことが発表された。会期は9月12日から12月12日。宮殿の15の部屋を使って絵画や彫刻などを展示するフランスでは初の回顧展となる。。ヴェルサイユ条約が調印された「鏡の間」や、王族の居住した部分なども展示の場となる。宮殿での現代アート展としては、2008年のジェフ・クーンズ、2009年のザヴィエ・ヴェイヤン(Xavier Veilhan)に続いての開催らしい。ちなみに、ヴェイアンの1999年に発売されたCCAアーティストブックシリーズの「TABLEAUX(タブロー) 1997‐1998」を持っていたので、眺めている。10年前からAR(augmented reality 拡張現実)な世界を展開していて凄い。

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December 20, 2009

いろいろな鬼娘

BOME BOME:Psyche プシューケー

2009.12.11-12.23
Kaikai Kiki Gallery  
港区元麻布2-3-30 元麻布クレストビルB1F

 

 

 

 

 

 

 

 

ガレージキットやフィギュアでお馴染み海洋堂の造形師であるボーメ(帽子とメガネからきた綽名。1961年6月21日大阪生まれ)のアート作品が村上隆の依頼により展覧会が開催されていたので行ってきた。

海洋堂は本来、玩具としての造形を行う会社で、ボーメはその社員である。彼が小学校4年生のころから、当時模型店だった海洋堂に出入りしていた。現在は海洋堂を代表する原型師の一人で、2001年には「キング・オブ・オタク」としてフランス・カルティエ財団に招聘されるなど、村上隆がボーメの世界をアートの世界に昇華させたといえるだろう。

今回も、高橋留美子のラムちゃんという鬼娘の原点となるようなアイコンから出発し、本展示のために「ああっ女神さまっ」の藤島康介と「エア・ギア」の大暮維人の二人が独自の鬼娘を描き下ろしている。



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December 05, 2009

2001年、現代美術のターニングポイント

MUTAKANHK-DVD 新日曜美術館 奈良美智×村上隆 ニューポップ宣言
販売元:NHKエンタープライズ
発売日:2006-04-02

 

 

 

 

2001年9月、NHK「新日曜美術館」で放送された村上隆と奈良美智のドキュメンタリーをDVDにしている。

まだ、二人とも若く2001年夏にほぼ同時に大型の個展を国内で開いた。海外から高い評価を受け、凱旋的な意味合いも大きくこの個展をきっかけに日本も世界も一般的に二人が知られるようになったと記憶している。そういう過渡期の対談や個展に対する取り込みが映像化されていることは、歴史的にも貴重といえる。グループで制作する村上に対して、ひとり黙々と作業する奈良。一見、まったく違う創作態度ではあるが、二人は海外で数カ月一緒に暮らしたり、美術に対する見方に共通の時代性を感じている。大雑把にいえば、戦後の後の日本アートの在り方を模索しよう、ということではないかと思う。戦後の西洋美術の影響から時間的にも脱却し、さあこの後はどうしよう、というところから出発しているのだ。



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November 22, 2009

アート+建築+ファッション=ヴィトン

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Louis Vuitton: Art, Fashion and Architecture
販売元:Rizzoli
発売日:2009-09-22

 

 

 

発売日に教えてもらい銀座のヴィトンに走った。英語版は最後の一冊だった。アマゾンで入社できるものと装丁が違う。エヘン!

さて、表題のとおり、ルイ・ヴィトンほど伝統的なブランドを守るために革新的な挑戦をし続けるラグジュアリーブランドはない。やはりマーク・ジェイコブスの功績によるものが多い。ある意味では、彼のアートに対する好みがブランドエクイティを高めている。下記、3人のアーティストとのコラボで一気にヴィトンのイメージを若返らせた。

Richard Prince "untitled study" (2008, collage and acrylic on canvas 91.5 x 61 cm)
Stephen Sprouse "screen for Louis Vuitton Graffiti" (2000)
Takashi Murakami "cotton bandana in Cherry blossom monogram" (2003)

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また、写真家アニー・レボヴィッツや建築家ザハ・ハディッドなど多数のアーティストを起用することで常にブランドの上質感を醸造している。

Zaha Hadid "Interpreting the Bucket bag , installation (2006)
Annie Leibovitz"Mikhail Gorbachev"ad campaign (2007)
Tic Miss "Hommage a Louis Vuitton"(2001, stencil on a series of numbered and unnumbered poscards given out)

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この豪華本のCMもある。



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October 25, 2009

刷ることへの過剰な喜び

takashi村上隆『版画が好きで造って来ました』

2009年10月09日〜2009年10月23日
Kaikai Kiki Gallery
港区元麻布2-3-30元麻布クレストビル B1
03-6823-6038

 

 

村上隆さんの版がに対するこだわりの歴史が垣間見れる展示だった。とても、素晴らしい作品の数々は、カタログや画像どでは味わえない。

村上さんは、その版画に対する執念を実現するために、一番大事な刷り師・加藤智章さん(有限会社エディション・ワークス)との出会いがあったという。2-3mmの輪の中に5-6重もの刷りがはいる。大判作品「達磨大師」(1.6 x 1.6m)などは、版割100版以上、150回以上の刷りをエディション枚数分行う。通常作品でもデジタル納品されてから、版割に3週間、製版に1週間、構成刷りに2週間、刷るのに3週間。これに、箔などがはいると更にかかる。また、工房では、紙が伸縮しないように温度は年中一定に保たれ、湿度は57.8-60%に保たれている。

また、作品もシルクでありながら部分的に木版を使用したり、既にエディションではなく、一点一点が微妙に違うユニーク作品となっている。この拘りが一流の作品を創っている背景なのである。

賛成の反対なのだ[Bakabon] (1992, silk screen 899 x 600mm ED20)
タイムボカン[Time Bokan-Little boy black] (2006, silk screen 730 x 730mm ED50)

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September 20, 2009

プロペラのった合成人間

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著者:富沢 ひとし
販売元:集英社
発売日:2001-09

 

 

 

 

2000年に村上隆がキュレイトした「スーパーフラット展」の中で紹介されている富沢ひとし氏の作品をよんだ。少年少女を主人公にしたやや観念的なSF作品が得意と、紹介には書いてあった。地球が平和で戦争のない世界にするために合成人間とお勉強中の「僕ら」。ところが人間そっくりの合成人間が人間を裏切ろうとしている。そこで、恋愛探偵組なる二人組が人類の歴史を再び軌道に戻そうと奮闘する話。

しかし、合成人間は人間を頭からパクッと飲み込んでしまうし、突然脱皮してプロペラで飛び去っていくし、怖いのなんの...

なぜか、不思議と日常的なタッチが不思議... 引き込まれるストーリーである。



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September 13, 2009

リトルプレスにみる出版活況の秘訣

mr 季節の便り(Letter of season) by Mr.

 

 

 

 

 

 

Mr.がはじめて、夏のコミケ「コミックマーケット76」に参加し、同人誌(個人誌?)を出すときき、ちょうどスタッフが行くというので買ってきてもらった。全20ページにわたって、実写とアニメ顔のイラストが散りばめられている。ワタシにはまったく関心ない内容だったが、こういうアートとマス出版の中間くらいで成立しているマーケットというのは、出版の活路だろうなと思う。

取次会社が売れる本、ポピュラリズムを前提に同じようなルックスの本ばかり長年配本してきて疲弊がでているのではないか。本ほど、マスでないものはない。初版数千部が普通で、10万部もいけばベストセラーなのだから、UHF局の深夜番組の視聴者数よりニッチなコンテンツを提供しているといえる。にもかかわらず、数百万部売れていた精神構造のままやっているので、読者の多様化に追いついていない。だから、そういう根本的なところで世相の分析をしないで時代はオンデマンドなどといっているから、ますますネットではサーバーを食うだけなのだ。

ワタシは仕事柄 ケータイコンテンツという物凄いニッチ市場を相手に奮闘しているので、出版業界も安全運転や一発屋を基軸にしないで、コミケやアート本ジンに活況から市場を見直すべきと思う。



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September 12, 2009

投機目的の愛はない

KOYAMA小山登美夫の何もしないプロデュース術
著者:小山 登美夫
販売元:東洋経済新報社
発売日:2009-06-26

 

 

 

 

現代アートのギャラリスト小山登美夫さんの本の出版が続いている。あまり一般になじみのないアートの世界を詳しく解説してくれるのでライトユーザーには興味津々の内容と思う。

今回興味深かった個所を抜粋・要約すると...

アーティストとの付き合いは10年のスパンで考える。その根拠としてゴッホの絵は生前1枚しか売れなかった。宮沢賢治の「注文の多い料理店」は自費出版のリトルプレス(少部数印刷)だった。

一般主婦やビジネスマンからアートは「敷居が高い」と思われている。だからギャラリーの次にグッズ屋「TKGエディションズ」を開設した。1点ものユニーク作品のギャラリー以外に、Tシャツ、ポスターから版画エディション、小作品を販売している。

愛はリスクを超える。1998年に表参道スパイラルホールで若手作品を展示販売した時に、村上隆の「マイ・ロンサム・カウボーイ」(ED 5)を500万円で買ったベルギーコレクター。その10年後に同じものが16億円でオークション落札された。

以上、プロデュース術についてが趣旨の本書だが、ワタシも本業なので人それぞれだから寸評は控えたい。



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August 29, 2009

ポップに暮らしたかった女子高生たち

POPラブ&ポップ SR版 [DVD]
出演:三輪明日美
販売元:キングレコード
発売日:2003-07-24

 

 

 

 

この夏、「ヱヴァンゲリヲン新劇場版:序」の新作で話題になってるのに、またしても天の邪鬼なワタシ...。以前にも告白したが、ワタシは中学生になる前までは、アニメも漫画もいっぱい読んでいたが、そこから先 アニメ方面ではなく、映画に傾注していったのだ。つまり1978年を境にアニメは見なかった。だから、「ガンダム」や「エヴァンゲリオン」の熱狂には無縁だったのだ。

...ということで、相変わらず村上隆の1999年の「TOKYO POP宣言」に戻る。この中で、村上は江戸時代の浮世絵から現代のアニメまで平面、二次元の表現を日本人独自の表現のDNAと位置づけている。本作品もその文脈で読みとれば、実写と思えないようなアニメ的な特殊なアングルを多用している。

ただし本作品は、1996年に刊行された村上龍の小説が原作になっており、物語自体はほぼ忠実に描かれている。1998年に庵野秀明により映画化された。庵野の初めての実写映画であり、DVカメラで撮影された。ブルレイの時代にその生々しいDV画像は妙にリアリティがあり、女子高生たちの1日を綿密に描いているという題材からも、世代の気分というものが風俗史のごとく蘇る。



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