新津保建秀

September 27, 2008

目覚めた眠れる美女

bijyo-1 眠れる美女 (少女の文学 1)
以前にも紹介したが、川端康成の本作は、近年ガルシア・マルケスが、これを底本にして「わが悲しき娼婦たちの思い出」という作品を書いている。今回出版したプチグラパブリッシング版は、写真家・新津保建秀さんが、眠れる美女に女優の多部未華子を起用して、この素晴らしい作品に新しい躍動感を与えることに成功している。名作をリニューして新しい読者を開拓する試みとしてスマートなアイデアと思う。青空文庫も単にパブリックドメインになった名作を読める、というだけではなく、こうした現在にアクチャルにアプローチできる手法を開拓することが必要と思う。

tabloid_007 at 20:50|PermalinkComments(0)