October 18, 2009
首はない、顔はゆがむ。
十文字美信 「FACES」
2009年09月05日 〜 2009年10月10日
GALLERY SHO
最近、アーティストの引き寄せが多い。十文字さんの写真展がギャラリーショウで開催されることを知ってから、古本を買えば30年以上前の松下電器の仕事が巻頭カラーを飾っているし、リクルートのCreation Gallery G8にアニメを観に行けば、十文字さんのインタビュー冊子を見つけるし、これはもういかねば、という感じで本展に行ってきた。
どうも、三半規管が弱いのか、この「FACE」シリーズを観ていると眩暈がしてしまう...。しかし、十文字さんの出世作である"首なし"シリーズは文句なく衝撃的でユニーク。考えてみたらセルフポートレイトをここまで追求したアーティストはいないのではないか。喧嘩しているシリーズもいい。あと、TOKYO PHOTOで展示されていた衝撃映像の画像を映したシリーズも興味深かった。
◇ 十文字 美信 写真家・多摩美術大学教授
1947年横浜生まれ。20歳のとき職場で「暗室」の文字を見て、写真家になろうと決意。以来40年あまり、独自の作品を発表し続けている。
1971年に独立。デビュー作「untitled」(首なし)がニューヨーク近代美術館で開催された「New Japanese Photography」展(1974)に招待される。独立の翌年、資生堂と松下電器から同時に撮影依頼があり、広告写真及びコマーシャル・フィルムの撮影や演出にも関わるようになり、現在に至っている。