五木田智央

March 06, 2010

「天然文庫」=本屋はパン屋であるべき、という好例

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『シャッフル鉄道唱歌』五木田智央著 1,229円 (税込)

鉄道にまつわるテキストを絵の具のようにかき回し生まれた謎の唱歌80本と、唱歌から生まれた書き下ろしドローイング24点が、山河の旅へとあなたをいざなう








ウェブ上に本が作れるサイトBCCKSが、100人の著者による「天然文庫」を創刊し、第1弾として8冊がリリースされた。

画期的なサービスと思う。これこそワタシが2009年秋から始めたリトルプレス"S-des zine"のコンセプトの発展系である。素晴らしい。携帯電子書籍のオンデマンド出版についても本格的に検討したい。

さて、BCCKS(ブックス)のサービス概要は下記の通り。

もともとBCCKS(設立:2007年7月 コンセプトプランニング 松本 弦人,代表取締役 山本 祐子) は、クリエイターがウェブ上で作品を有料配信できるサービスを展開してきた。

bccksbunko=web上に作られた本を、実際の紙の本に出版できるサービス。1冊、モノクロ48頁の文庫本で500円

天然文庫=bccksbunkoシステムで作られる最初の試み。文筆家、編集者、写真家、ペインター、アーティスト、デザイナー、建築家、ミュージシャン、 キュレーター、shop経営、プロダクション、イベント運営など、様々な分野の100人の著者による 100冊の文庫本を、隔月で8冊ずつ12回、2年かけて発行。

1冊一律200円の著者印税+100円の編集印税が設定され、著者と編集部に振り込まれるシステムが構築されている
第1弾として、岡田利規、川内倫子、五木田智央、五所純子、サマタマサト、寺尾紗穂、ノニータ、花代の作品を発売。

なお、「天然文庫」はBCCKSのサイト上( http://bunko.bccks.jp )もしくは携帯電話( http://m.bccks.jp )で購入できる。それ以外にも原宿のイベントスペース「Vacant」にて展示販売。



tabloid_007 at 10:42|PermalinkComments(0)

June 21, 2009

怒りっぽいマギーはディアフーフ

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Offend Maggie
アーティスト:Deerhoof
販売元:Kill Rock Stars
発売日:2008-10-07

 

 

最近、何をやっても好みのアーティストを引き寄せてしまう。実にこの横滑り感覚がいい。

ソニックユースのベーシストであるキム・ゴードンが、1993年にはじめた "X-girl" という「大人も着られる、自分も着られる」「インターナショナルビートニク」をコンセプトに立ち上げたファッションラインがある。X-girlを手伝っていたソフィア・コッポラが服づくりに目覚め、後にMILK Fed.を立ち上げたという逸話もある。その後、米国でのデザイン・生産は終了し、ラフォーレ原宿内の唯一ショップがある。

その「X-girl」サイトを見ていたら、「DEERHOOF」(ディアフーフ)という日本人女子がボーカルのUSバンドの音楽が流れていた。早速気になったCDを取り寄せたら、なんとジャケットのドローイングは、五木田智央だった!

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May 08, 2009

夏のエチケット...ポマード

gokita-0LINGERIE WRESTLING TOMOO GOKITA―ランジェリー・レスリング
著者:五木田 智央
販売元:リトルモア
発売日:2000-03

 

 

 

先日来、五木田智央さんのファンになったが、本書も既に流通在庫はなく、中古で探すしかない。1999年、メキシコへの武者修行から戻り、イラストとファインアートの境界をぶっ潰すためにモノクロドローイングを描きまくった。本書は、その約1,000点の中から選りすぐり300点を一冊にまとめたものである。

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さらに、先日神宮前のオンサンデーズで「ART T-SHIRTSグランプリ」が開催されており、ユニクロ UTから下記のような素晴らしい五木田デザインがいくつも発売されていることを知り、早速購入。おいおい、全部1,500円だよ〜

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tabloid_007 at 21:24|PermalinkComments(0)

April 13, 2009

これでいいのだリスペクト

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『OH ! 天国 五木田智央 リスペクト 赤塚不二夫』

 

 

 

 

 

NADiffで見つけた。五木田智央さんの稀少本。artbeat publisherが2001年10月20日に発売した本で、装丁はさり気に祖父江慎さん。

五木田さんといえば、近年ではニューヨーク、ロス、ベルリンなどで個展も成功し世界的にも注目されているアーティストである。一般的なイメージは、下記のポートレート『ESCAPE INTO FANTASY・ ESCAPE INTO REALITY』 (71 x 53cm 
 ピグメントプリント ED-/25 210,000円 )  のような白と黒を基調としたガッシュ絵具を多用した作品をイメージするが、上記の頃は、Tシャツからイラストまで精力的に描いていたのだ。 

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しかし、当時から顔の中の複雑な表情をむき出しに描いていた。この何ともユークリッド空間のような "ねじれ" が無数の豊かなイメージを醸し出す。

2002年4月に赤塚不二夫先生は脳内出血で倒れられたので、五木田さんの作品が最期のアーティストコラボだったと思う。

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