ヘンゼル

July 06, 2008

在りえない秘境を描き続けた柳柊ニ

柳柊二怪奇画帖
帯で唐沢俊一氏が書いているが、子どもの頃 柳柊ニの描く幽霊や挿絵は震え上がったものだ。やはり、大伴昌司が企画した「週間少年マガジン」の巻頭グラビアの生々しい表現はちょっと類をみない迫力だった。近未来のような古代のような、そしてそれが現代の世界の秘境に存在するような錯覚にかられ怯えたのだ。未亡人の柳橋静子さんのインタビューによれば、柳氏は生前 写真などに頼らないと人間が描けないイラストレーターが多いと嘆いていたらしい。ということは逆に考えれば、あれだけの精緻な腕前はすべてイマジネーションの賜物だったと言うわけだ。脱帽。



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April 13, 2008

兄妹は森を脱出したら幸せが待っていた

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ヘンゼルとグレーテル (講談社の絵本 9)
先日、知人にお子様が生まれ複数で絵本をプレゼントすることになった。絵本というのはその後の子供の感性に多大なる影響を与えると信じているので、なかなか軽々には推薦できない。それに、女性が選びそうな安全安心な絵本(失礼!)にも抵抗がある。

退行睡眠ならぬ、昔の記憶を辿ってみると...

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1971年に発売された本書が一番怖かった。柳柊二(やまぎしゅうじ)のイラストのリアリティは、グリムの残酷さに拍車をかける。だが、いろいろ探したものの新装本として発売されないまま、つまり30年以上増刷されないまま現在に至ったことが判明。

プレゼントとしては古本じゃ仕方がないので、自分用に古本で購入。やはり独特のタッチで流石の仕上がりである。

特に、グレーテルが魔女を暖炉に突き落とす場面などは当時ドキドキしたものだ。

img_1234956_37634813_0次に思い出深いのは、やはり「ちびくろ・さんぼ」。これは永らく、廃版だったが、近年関係者の努力により復刊され、また市民権を得ている。

トラがいつのまにかバターになって、それをホットケーキに塗って家族でむしゃむしゃ食べるところは、記憶に残って離れない面白さだった。

最後に、「ちいさな おうち」も特記しておきたい。家も生きているのだなと自然に考えさせられた。



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