ブルボン小林

September 12, 2010

「マンガホニャララ」(著 ブルボン小林) : この漫画に対する愛、ストーリーの背景にある社会への関心、考えることの楽しさ!どんな漫画にも見つけるべき人生が存在するのだ。

IMG_0001-Sマンガホニャララ
著者:ブルボン小林
販売元:文藝春秋
発売日:2010-05-27










長嶋有ことブルボン小林さんのコラムは大好きだ!今回は、小林さんが尊敬する藤子不二雄(A)先生の忍者ハットリくんが表紙を飾る。本書は週刊文春のマンガ評をまとめたものである。

「美味しんぼ」の亡くなったお母さんや「めぞん一刻」の死に別れた旦那など、どうして顔が描かれず黒塗りなのか。藤子不二雄(A)の漫画ででてくる現金はどうしてリアルなのか。骨川スネ夫の延べ140もの自慢を分類・統計する。

この漫画に対する愛、ストーリーの背景にある社会への関心、考えることの楽しさが我々を再び漫画の前に立たせるのだ。どんな漫画にも見つけるべき人生が存在するのだ。

tabloid_007 at 21:37|PermalinkComments(0)

December 29, 2008

現金の現実に生きる登場人物たち

sponji ブルボン小林個人誌「スポンジスター」

 

 

 

 

 

ネット・コラムニスト「ブルボン小林」は、芥川賞作家でもある「有嶋有」、俳人「長嶋肩甲」としても活動している。今回は、ブルボン小林さんが個人誌として「スポンジスター」を発刊。極私的内容で、トータル200Pに盛り込まれたムック本である。一般書店ではなかなか入手が難しいのでポームページを参照

豪華執筆人の中でも、ブルボン自身の長編評論『現金漫画としての藤子不二雄(A)論』が秀逸である。藤子マンガの現金の精緻な描写が作者の現実性、素直さの現れであると評している。マンガ登場実物といえども、現金がないことには物語が展開しないのである。ここに読者の共鳴の要因を見出す。

fujiko



tabloid_007 at 18:56|PermalinkComments(0)

June 02, 2007

有子ちゃんは近道を探した?

夕子ちゃんの近道
最初はブルボン小林の「ぐっとくる題名」を読んで、別名 長嶋有の名で芥川賞作家であることを知った。そして、この最新作を読んでいる最中に創設されたばかりの大江健三郎賞を受賞したのだ。

...とここまで書くと権威的な側面しかみていないように思われるが、実は作者の肩の力は相当抜けている(ように思わせている?)。

小道具屋「フラココ屋」を舞台に、特筆すべきことは何もおきないが、人が日常の特筆しながら見ていることをぐっと手繰り寄せてわぁーと書いている。

特別なことが起きないことで何かを期待させることも一切無いところが良い。

http://www.n-yu.com/



tabloid_007 at 22:31|PermalinkComments(0)

May 04, 2007

好きになった、すっかり

いろんな気持ちが本当の気持ち
ブルボン小林 名の「ぐっとくる題名」で知り、実は長嶋有という人だった。今回もコラム本を選んでしまったようだ。この「しまった」というのは、入り方が軽妙なエッセイストという観念だったのに、芥川賞作家だった、という意外性と実は、(作品が)好きになった、という割には小説は読んでいないという不明。早速、アマゾンで「夕子ちゃんの近道」の購入手続きをする。すっかり好きになるのは、もう少し待て!(誰が)

■長嶋 有(ながしま ゆう、1972年9月30日 - )=芥川賞作家。埼玉県草加市生まれ、北海道登別市・室蘭市育ち。登別市立幌別西小学校、室蘭市立港南中学校、北海道室蘭清水丘高等学校普通科、東洋大学2部文学部国文学科卒。

シヤチハタに勤務後、2001年、『サイドカーに犬』で文學界新人賞受賞。同年、登別市と室蘭市を舞台にしたといわれる『猛スピードで母は』で第126回芥川賞受賞。「長嶋肩甲」名義で俳句、「ブルボン小林」名義でコラム・エッセイの執筆も行う。http://www.n-yu.com/



tabloid_007 at 12:13|PermalinkComments(0)