ソフィア・コッポラ

July 16, 2012

SOMEWHERE as "going round in circles" this is not celebrity ennui.its human ennui.

Somewhere-612542cesomewhere [DVD]
監督:ソフィア・コッポラ
出演:スティーヴン・ドーフ
TCエンタテインメント(2011-10-05)











もうずっと、待ち焦がれていた映画。映画そのものより、ソフィア・コッポラの着想に惚れた。

その物語が好きかもしれないと思わせる要素がいくつもある。その要素が自分特有の働きをした時に“好き”ってスイッチがはいる。恋愛に似ているのかもしれない。

まず、単純にソフィア・コッポラの映画好きというのがある。過去3本ぜんぶツボだった。

ヴァージン・スーサイズ The Virgin Suicides (1999年)
ロスト・イン・トランスレーション Lost in Translation (2003年)
マリー・アントワネット Marie-Antoinette (2006年)

それから、自分の最初のキャリアである(株)東北新社が製作と日本での配給を行っている点。これは植村伴次郎氏とソフィアのお父さんであるフラシス・フォード・コッポラとの強い絆から綿々ときているのがわかる。こういう浪花節の背景にしびれる。

最後に、大好きだった編集者&ギャラリストだった林文浩さんが徹底してソフィアを雑誌にとりあげ、非常に個人的な写真集などをだしてファッション&アート業界を盛り上げていた。そういう親しみもある。

こういういくつかの接点から、映画の内容うんぬん関係なく、観る前から好きなのだ。

さて、いよいよ映画が公開されると聞いて随分時間がたったが、「スーパー8」にでていたエル・ファニング(Elle Fanning)が娘役ででている。なんという瑞々しい可憐さ!

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そして、今回は予告でThe Strokesのメンバーがデモで歌っていた「I’ll Try Anything Once」に痺れた。もう痺れっぱなしである。

ってことで、あとはご自分の目で確かめてください。この監督は、できれば年代順に追って行ってほしいクリエイターである。



tabloid_007 at 18:21|PermalinkComments(0)

September 11, 2011

【Libertin DUNE First Issue】 編集者 林文浩が遺した創刊号の最期。

IMG_0003-sLibertin DUNE First Issue (1)
アートデイズ(2011-06-03)











先日、急逝された林文浩さんが最後に編集した雑誌。創刊誌であり、遺言のような内容である。

林さんは、ほぼ同い年。パンクやアートをこよなく愛した。ソフィア・コッポラとの長い関係(彼女が21歳ときからの知己)。白金の秘密基地アートギャラリー「LAST GALLERY」で紹介をつづけたグラフィティアーティストたち(QP阿満都)の作品も紹介している。


この創刊号では、ソフィア・コッポラ監督の最新作「SOMEWHERE」の特集をしている。林さんは、彼女と最初にあった時に、ティーンを撮ったフォトブックだったという。林さんは最初の瞬間からソフィアのフォトグラファーとしての才能を見抜いていた。(下記、ソフィアによる撮影)

ソフィアは、いまも映画を撮る前に絵コンテならぬ写真コラージュを作るらしい。「SOMEWHERE」を作るときは、ブルース・ウェバーが90年代に撮ったマッド・ディロンがベッドにいる写真やヘルムート・ニュートンの写真。

エル・ファニング。ティーン特有の輝かしい光を捉えたショット。

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そして、下記はソフィア・コッポラの最近のお気に入りアーティストは、ニューヨークを拠点に活躍するマイケル・スコットの作品。

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こういう単に映画の紹介ということではなく、クリエイターの根源的な発想の源までしっかり取材して、そして自分の世界観の中に取り込む。こういうスケールの編集者がまた一人いなくなったことは非常に残念でならない。

林文浩さんのご冥福を心よりお祈りいたします。

tabloid_007 at 10:15|PermalinkComments(0)

July 05, 2010

Sofia Coppola's Photo Book : These are photos of friends and family and things I liked in 2003.

sodoeソフィア・コッポラ写真集 SC
販売元:マガジンハウス
発売日:2003-11









現在は絶版になっているが、ソフィア・コッポラ唯一発売されている写真集。いまでこそ、映画監督として知られる彼女だが、幼少の頃、父の映画の端役からデビューし、モデルとしてもスティーブン・マイゼル撮影でイタリア版「VOUGE」のカバーを飾ったり、ブルース・ウェバー、マリオ・テスティノ、エレン・ボン・アンワースらトップフォトグラファーの被写体としてファッション誌に登場。 X-ジェネレーションと呼ばれ、メディアの注目を浴びた頃キム・ゴードンと共に「X-GIRL」のファッションショーをプロデュース。

その頃より、写真を撮り始めフランス版「VOGUE」「W」「Interview」Detail」でファッションページを撮りおろす。 日本では「DUNE」「CUT」「VIVAYOU」の広告、「PARCO」の広告等を撮影。同時に「HI-OCTANE」というテレビ番組を手がけた。

1994年には、[MILKFED.]というカルフォルニアクールをコンセプトとしたアパレルブランドデザイナーを務めた。幼い頃からファッションに興味を持ちカール・ラガーフェ ルドの元で勉強し、その一方で女優やモデル、フォトグラファーとしても活躍。 X-girlのファッションショーのプロデュースに参加したことがMILK FED.を始めるきっかけになったという。

下記のような見上げる風景はソフィアらしい構図といえる。

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tabloid_007 at 22:08|PermalinkComments(0)

June 21, 2010

映画『マリー・アントワネット』は、ソフィア・コッポラ責任編集の素敵なファッション雑誌である

marieantoinette2_largeマリー・アントワネット [DVD]
監督:ソフィア・コッポラ
出演:キルスティン・ダンスト
販売元:東北新社
発売日:2007-07-19









先日、ソフィア・コッポラの新作"Somewhere"(全米12月公開予定)の記事を読んで、突然この作品を観ていないことに気がづいた。スグにTSUTAYAにいって借りて観た!

歴史上の人物マリー・アントワネットの史実に沿った内容なのだが、ピンクをあしらったパンクな衣装と音楽。色とりどりのマカロンにイケメンわんさかの派手な夜会。と思えば、ヴェルサイユ宮殿の庭園にある離宮では田舎娘の格好で花や湖で沈む夕陽を眺めたりと、奔放気ままな自由人として生き生きと描かれている。

これはコッポラ監督が創りだしたアントワネットに扮したファッション雑誌であり、写真集であり、ファッションデザインなのである。見過ごさなくて良かった一品。



tabloid_007 at 23:10|PermalinkComments(0)