ソニーコンピュータサイエンス

February 28, 2010

ARでもVRでもないREAL

SCCソニーコンピュータサイエンス研究所
「三人の研究者」展

2010.02.26-28
ギャラリー・ルデコ
渋谷区渋谷3-16-3
03-5485-5188




コンピューターサイエンスを研究する3人の博士による作品展が開催されているので行ってきた。学術博士のAlexis Andreさん、芸術工学博士の藤木淳さん、情報理工博士の大和田茂さん。もともと学会を通じて「意気投合した」という3人が、作品展示を通じて各研究テーマを紹介する。

大和田さんの「Communication Toilet」は、「トイレの中と外の人が仲良くなり、励まし合いながらトイレタイムを乗り切ることを可能にする装置」だそうで、なかなか発想が面白い。コミュニケーションのない場所でコミュニケーションを創りだすというコンセプトを深化させ応用できれば面白いと思う。下記に写真もあるが、デザイン性・実用性に欠ける部分があり残念だった。

Andreさんは、フランス出身で2002年に来日し、昨年秋より同研究所に勤務する。学生時代からメディアアートに興味を持っていたというAndreさんは今回、音を「虫」の映像に変換して可視化する装置「Sound Bugs」を開発。動き回る虫の映像を「ちぎったり」「混ぜたり」することで音を作り出すことも可能だという。「自分の手で『音』に触れる楽しさを知ってもらえれば」。

藤木さんは「『物理法則からの解放』のきっかけとなる表現」を研究する日本学術振興会特別研究員。モニターに映し出された3次元コースに従うように実際のロボットが現実の台上を動き回る作品「2D.3D」は、「現実世界よりも仮想世界が優先された世界の構築」を目指して制作した。

SCC-S

 










同研究所は1988年に設立。「研究とは本来個人が自発的に行うもの。研究所はそれをサポートする存在」として、研究者は各自が独立して研究に挑み、論文や研究用ソフトウエアなどの研究成果は研究者個人の名義で発表される点が特徴。

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