スーザン・サランドン

December 26, 2010

《WOWOWプレミア》 [死を処方する男 ジャック・ケヴォーキアンの真実]: 積極的安楽死は自殺と尊厳死の間にある概念

you-dont-know-jack-2010-tv_poster《WOWOWプレミア》
[死を処方する男 ジャック・ケヴォーキアンの真実]
原題:You Don't Know Jack

2010年10月3日(日)午後5:00








HBOフィルムズが製作したオリジナル映画ドラマをWOWOWが放映。もちろん、劇場公開もされてないし、DVDもでていない。
2010年4月24日にHBOで放送され、第62回エミー賞では14部門で計15個の大量ノミネートされた作品である。監督はバリー・レヴィンソン!
こういう作品がWOWOWで増えることを期待。

本作は、1980年代に"死の医師"(ドクター・デス)と呼ばれたジャック・ケヴォーキアン(アル。パチーノ扮する)が積極的安楽死を進めたという実在の人物を描いた作品。ジャック・ケヴォーキアンは、末期病患者に自作の自殺装置により130人の患者を安楽死させた元医師である。

映画は、ニール・ニコルとハリー・ワイリーのノンフィクション小説[Between the dying and the dead]を基に、彼がなぜ末期病患者の自殺幇助を行い、安楽死を勧めたのか描かれる。原作者のニコルは、ケヴォーキアンの友人であり、同僚であった。また、スーザン・サランドンは、安楽死支持の協会「ヘムロック・ソサイエティ」の運動家ジャネット・グッドを演じる。彼女自身も末期がんに侵されており、ケヴォーキアンの助けを借り、最期は友人や愛する人々に見守られて安楽死を選択している。

本人が死ぬほどの苦痛と絶望があるにも関わらず、肉体的な能力の問題で自ら死ぬことが出来ない。そういう人たちの意志を尊重し安楽死の道を提供する、というものだが、ほとんどの国(日本も含む)では積極的安楽死(事前の法的拘束力のある書類などにより本人が無意識な状態になった場合に認められる尊厳死は存在する)は認められていない。自殺と尊厳死の間にある概念と思う。

現在積極的安楽死が認められている地域は、スイス(1942年)、米オレゴン州(1994年)、オランダ(2001年)、ベルギー(2002年)、ルクセンブルク(2008年)、米ワシントン州(2009年)の5ヶ国(一部含む) である。



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November 15, 2009

人が人を殺すこと

inthevalleyofelah4_large告発のとき [DVD]
出演:トミー・リー・ジョーンズ
販売元:ポニーキャニオン
発売日:2009-01-07

 

 

 

 

トミー・リー・ジョーンズ シャーリーズ・セロン スーザン・サランドン...役者は揃った。これで面白くないはずがない。地味な映画だ。イラクから戻った息子が米国内で行方が分からなくなった。父も元軍人。父は、淡々と基地の周辺を聞きまわる。元軍人ならではの洞察力。地元警察と軍との狭間にたたされるが、諦めない。

観客はいつのまにか、息子を探す行為がイラクでの戦争体験の追体験となる。息子を探すことが米国がイラクにしたことに刷り替わった瞬間。親子の話が、戦争の是非、価値観の話になる。その押しつけがましくない姿勢に交換が持てる作品。



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