November 07, 2010
宮島達男『Time Train』 : 永久に辿りつかない終着駅を探し続ける死の列車。
2010年11月3日(水)– 12月29日(水)
コム・デ・ギャルソン『Six』
大阪市中央区南船場3-12-22 心斎橋フジビル2F
06-6258-3315
本展は、ドイツのレックリングハウゼン美術館で開催された個展『Time Train』(2008)へ出品した作品で、日本国内では初めての展示。LEDの光が浮かび上がらせる数字を積んだ列車は、まるで銀河鉄道のように薄暗いギャラリー空間を縦横無尽に走り回る。
しかし、このモデルとなった列車は、1932年から1945年までの間、第二次世界大戦下において、ナチスドイツが使用したアウシュビッツ行きの列車なのである。始発も終電もない永久運動としてループする展示は、さながら死へ向かいつつある行進であるかのような不気味さを漂わせている。
この列車の音を聞いていると、なぜかポーランドの劇作家タデウシュ・カントールの「死の教室」を思い出した。
宮島達男「Time Train」(2008) Photo: courtesy by Six
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