April 21, 2013
ケネディ、オバマ大統領に学ぶイメージ選挙の歴史
Barack Obama
'Four more years.'
6th November,2012
この写真がソーシャル・メディア史上でもっともシェアされた写真である。ツイッターだけで80万人以上リツイートされた。
この写真の何が素晴らしいって...優しさ、力強さなどが感じられる構図と配置。もう完璧にデザインされた自然さなんだよ。
偶然の瞬間なんかじゃない。常に行動をともにしているオバマと相性の合うカメラマンが撮ってる。だからといって、有権者は騙されてる訳じゃない。こういうセンスをもった人が素晴らしいと思うからだ。
さて、今週可決された公職選挙法改正、いわゆるネット選挙の解禁で日本の政治はどう変わるのだろうか?そして有権者は何をポイントに考えるべきなのか?考えてみたい。
話は半世紀前にさかのぼる。
ケネディ大統領が1961年1月に大統領に就任できたのは、テレビメディアによるイメージ戦略の成功が大きかったという。
ニクソン敗北の最も大きな要因は最初のテレビ討論だった。テレビ討論前には完全に優勢だった。ニクソンは、ニューメディアを過小評価していたのだ。
夕刻でひげが伸びた状態の上、顔色が悪かったにもかかわらず、彼は「議論の内容が重要である」としてテレビ用のメイクアップを拒絶。
討論をラジオで聞いた人々は「討論の内容はニクソンが勝った」と考えたが、結果的には、討論内容には劣るものの、テレビ的な見栄えでケネディが勝利した。
人は見かけが9割っていうでしょ?
普段 まわりを見渡しても、きちんと清潔な身なりの人ってそれなりに評価できることが多い。だから、有権者はそういうスタイルを評価することも大事と思う。
そういうスタイリングも含めたデザインがすべてなんだと思う。
工業デザイナーの水戸岡鋭治さんが素晴らしい見解を述べている。
「デザインは(中略)人はいかに生きるべきかという部分にまで関わってくるものではないでしょうか。いかに生きるかとは、いかにデザインするかということ。
だから最も素晴らしいデザイナーはお母さんだと私は思うんです。つまり子供をデザインする。
最も上位でデザインする人は総理大臣。国家をどうデザインするか。
その中で私は職人として家や電車の設計を担当したり、各人が美しい国や地球を守るための役割を果たしているのだと思います。」
以上
* 参考。
[オバマ VS ロムニー 2012年米大統領選挙で、SNSはどう使われたか?]http://senkyolabo.com/report/2012usapresident.html
* ケネディとニクソンのテレビ討論の様子