エド・ハリス

March 20, 2011

映画「アパルーサの決闘」にみるエレンガントな死生観

Appaloosa_2cca90f8アパルーサの決闘 特別版 [DVD]
監督:エド・ハリス
出演:レネー・ゼルウィガー
ワーナー・ホーム・ビデオ(2010-04-21)









本作[Appaloosa] (2008年)は、劇場未公開である。 監督は、俳優のエドハリスがつとめる。それにしても、エド・ハリス、ヴィゴ・モーテンセン、レニー・ゼルヴィガー、ジェレミー・アイアンズという凄い役者がでていても劇場で公開されない時代なのだ。今後はDVDも発売されなくて、ストレート・トゥ・有料衛星放送というのが不通になるかもしれない。

さて、本作の原作は人気ハードボイルド作家ロバート・B・パーカーのウェスタン小説をベースにしている。無法の町アパルーサを舞台に、新保安官として雇われた2人の男が町を牛耳る悪と対決するさまを熱き男の友情を軸に描き出す。

プロットは典型的な西部劇なのだが、単なる撃ち合いではなく、人をいかに殺さないかという神経戦が巧みに描かれていて面白かった。単に大勢でいって武力でやりあうのではなく、場面によっては、ちよっとした駆け引きが緊張を生み、その場は引き分けになったりする。かと思えば、プライドが崩されすぐさま決闘になったりする。それを見極めるうちに、いつしか自分も町の住人と化してしまったような気がした。



tabloid_007 at 18:54|PermalinkComments(0)

October 31, 2010

DVD『スターリングラード』(ジュード・ロウ主演):たくさんの殺戮より一人一人の狙撃の方がリアリティがある。

duell_enemy_at_the_gatesスターリングラード [DVD]
出演:ジュード・ロウ
日本ヘラルド映画(PCH)(2001-11-21)










10年近く前の映画をWOWOWでみる。

第二次世界大戦時にソビエト連邦の狙撃兵として活躍し、英雄となった実在の人物ヴァシリ・ザイツェフを主人公に、当時のスターリングラード(現ヴォルゴグラード)でのドイツとの激戦(スターリングラード攻防戦)を描いたフィクション。

映画の内容以前に、ソ連とナチスの話なのに普通にソビエト兵のジュード・ロウやドイツ将校のエド・ハリスが英語で演じているのが不思議だった。日本人役を中国人や韓国人が演じるのと同じような違和感をドイツ人とロシア人は感じるのだろうか。

そもそも、この映画は英語圏の人さえわかればいいのか。いや、吹き替えと同じセンスで人物も欧米人に吹き替えてみたのか。その辺りが気になって、敵味方の双方に親近感をもって見てしまった。ジャン=ジャック・アノー監督!そこんとこ、お願いしますよ!



tabloid_007 at 20:47|PermalinkComments(0)

August 09, 2009

消しても消しても消えない

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ザ・クリーナー 消された殺人 [DVD]
出演:サミュエル・L・ジャクソン
販売元:ソニー・ピクチャーズエンタテインメント
発売日:2009-07-03

 

 

 

 

サミュエル・L・ジャクソン 、 エド・ハリス 、 エヴァ・メンデスのサスペンス。この面子で見ないわけにいかない。ホラーはまったく苦手な私だがヒッチコックを源流とする知的なサスペンスは好きだ。最近は、霊能的なものも増えたが、ワタシの好みは、あくまで非現実的な出来事が現実的に解決するかどうかなのである。さらに、犯人探しのようなものも好きではなく、刑事コロンボのように犯人はあきらかに判っているが、それを追い詰める過程そのものを魅せる、というような知的好奇心を満足させるようなものが好きなのだ。

そういう観点で本作を観ると、キャストの魅力は充分だが犯人捜しをさせようという意図が多少あり、事件の本質の設定が弱いようにも思う。ただ、主人公のジャクソンが元刑事で、いまは殺人現場の掃除を生業にしているところが新しい。日本だとモックンの役目だが、ハリウッドだとこうなる。



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