ウディ・アレン

November 23, 2012

Woody Allen's "Midnight in Paris" -That Paris exists and anyone could choose to live anywhere else in the world will always be a mystery to me.

Midnight-in-Paris-1672137bミッドナイト・イン・パリ [DVD]

監督:ウディ・アレン
出演:オーウェン・ウィルソン
レイチェル・マクアダムス
カーラ・ブルーニ
キャシー・ベイツ
角川書店(2012-11-16)






婚約者イネズと彼女の両親とともにパリに遊びに来ていたハリウッドで売れっ子の脚本家ギルは、パリに魅了され、小説を書くためにパリへの引越しを決意する。
婚約者の両親とそりが合わないギルは、夜中に町をうろうろとしているといつの間にか1920年代のアート花盛りのパリへタイムスリップしてしまう。

ヘミングウェイもピカソもダリもいるパリの活気は、ギルの小説熱に拍車をかけることになる。

ウディ・アレン監督作の中では最大級のヒットだったのではないか。
何気ないタイムスリップや偉大なアーティストたちとの尊敬に満ちた描き方など、飽きさせない内容だった。初期のウディ・アレンの短編小説を彷彿とさせる軽妙洒脱な物語だった。

この映画のエッセンスは、ギルがタイムスリップした町で知り合った美しい女性アドリアーナの台詞に集約されている。

That Paris exists and anyone could choose to live anywhere else in the world will always be a mystery to me.




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August 28, 2011

映画『人生万歳!』 (監督 ウディ・アレン): 愛はつかの間だ。征服することも永遠であることもない!

Whatever-Works_faad0db4-s人生万歳! [DVD]
監督:ウディ・アレン
エヴァン・レイチェル・ウッド
出演:ラリー・デヴィッド
アルバトロス(2011-05-03)










大好きなウディ・アレンの映画。いつも極めて個人的な映画にみえて、実は半径5メートル圏内映画ではなく、ある男と女、ある友達と他人の関係性から、真理を導き出そうという魂胆がある。いつも新しい物語を提示しようとする。それがアレン映画へ期待するところなのだ。


内容は...

かつてノーベル賞候補にもなった天才物理学者ボリスだが、「人生の無意味さ」について悟り、自殺を図る。命は助かったボリスだが、職や家庭、そしてリッチな暮らしを失い、NYのアパートにひとり住む身に。そんな彼の元に、ひょんな事から南部出身の家出娘メロディが転がり込んでくる。親子ほどの歳の差がありながらも、ボリスとメロディは結婚。楽しい新婚生活を送り始めるが、そこへメロディの母親がやってきて、事態はややこしい事に。

どうでもいいトリヴィア・ネタだが、メロディ役のエヴァン・レイチェル・ウッドは、あのマリリン・マンソンの婚約者である。


最後に、映画の中のボリスの台詞を抜粋する。

「あなたが得る愛、与える愛。あらゆる幸せは、すべてつかの間だ。だからこそ、うまくいくなら "何でもあり" だ。

でも、勘違いするな。それは才能とは無関係。あなたが存在してるのも "運" なんだ。何十億もの精子のたった1匹が卵子と結合。それが、あなたになった。

考えるな。発作を起こす!」



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May 09, 2010

映画『ウディ・アレンの夢と犯罪』:"Ain't life grand."「人生ってすばらしい」

cassandrasdream2_large映画『ウディ・アレンの夢と犯罪
監督:脚本:ウディ・アレン
出演:ユアン・マクレガー、コリン・ファレル










ロンドン三部作の三作目といわれている。

ウディ・アレンは、2004年の「メリンダとメリンダ 」以降ロンドンに拠点を移し、「マッチポイント」(2005)、「タロットカード殺人事件」(2006)、そして今作「Cassandra's Dream」(2007)を撮影した。

続いてスペインで「それでも恋するバルセロナ」(2008)を撮ったのち、NYに戻り。昨年6月に「Whatever Works」が公開される。

...ということで、今頃になって本作が公開された意味がわかった。ウディ・アレンのペイソスや笑いを期待したが、物凄く地味な作品だった。単にファンというだけでは支えきれないものがあった。

主人公は労働者階級の兄弟、イアン(ユアン・マクレガー)とハリー(コリン・ファレル)。イアンは美女と人生をやり直すため、ハリーはポーカーの負けを返済するためにお金持ちの伯父さんにそれぞれ1000万円超の無心をする。しかし、返答は見返りとしての「殺人依頼」だった。悩んだ末に二人は決意して殺人を実行する。

タイトルにあるカサンドラはギリシャ神話に出てくる「悲劇の予言者」。彼女の予言は正確なのだが「誰も信じない」という呪いがかけられている。



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March 22, 2010

ウディ・アレンのタロット占いは黄泉の世界まで追ってくる

scoop1_largeタロットカード殺人事件 [DVD]
出演:スカーレット・ヨハンソン
販売元:ウォルトディズニースタジオホームエンターテイメント
発売日:2008-03-19








ウディ・アレンの語り口は、生きている人間同様に死んでいる人間も描くことが出来る。つまり、物語を進めるために、ありとあらゆる自由なタッチの筆使いをもっているわけだ。

だから、登場人物はその正確な絵筆に基づいたキャラクターを演じることになる。かつてのミューズたち。ダイアン・キートン、ミア・ファローの続き、スカーレット・ヨハンセンも大事な絵の具になったようだ。

記者に憧れ、体当たり演技で富豪に近づく。プールサイドの色っぽい姿態は話題になった。

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July 20, 2009

あっちいったりこっちいったりでいい

417918_1020_Aそれでも恋するバルセロナ (ペネロペ・クルス、スカーレット・ヨハンソン 出演)

 

 

 

 

 

「それでも恋するバルセロナ」(Vicky Cristina Barcelona)は、2008年公開のアメリカ・スペイン合作映画。ウディ・アレン監督・脚本作品。第66回ゴールデングローブ賞作品賞 (ミュージカル・コメディ部門)受賞。ペネロペ・クルスが第81回アカデミー賞助演女優賞を受賞。

ウディ・アレン作品は初期のドタバタコメディの時代から見続けているが、ここへきて自身の出演作も減り、より演出家としての冴えをみせる。

この映画は何も解決しない。人生そのものをただ描いた、という侘び寂びの境地ともいえる。フラれた画家はセカンダリーな女友達を誘ったりする。そのことを指摘されると、「最初から二人が好きだった」と悪びれない。前妻の狂気にも対応しようとする。はっきりしないけど、ぜんぶ許容しようとする中年画家のセンスがわかる女性は30歳代以上とみた。



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October 26, 2008

余計なことをいわせたら全米一、ラリー・デイヴィッド

CURB-1ミッドライフ・クライシス

 

 

 

 

 

1990年から1998年まで全米視聴率がコメディ・ドラマ部門で4年連続トップを記録したコメディ・シリーズ「となりのサインフェルド」のクリエイター、ラリー・デイヴィッド自身が主演した本作(Curb Your Enthusiasm) は、ついに第5シーズンにはいった。日本では、スカパー「スーパードラマチャンネル」で放送している。たぶん、日本ではDVDにならないだろうから、非常に貴重な放映である。

これを観た日は、一日の疲れが笑いでとれる。ラリー・デイヴィッドは、初期のウディ・アレン以上の笑いのレベルである。



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March 16, 2008

振り回される彼女を振り回せない

anything_else僕のニューヨークライフ
第60回ヴェネチア映画祭のオープニングを飾ったウディ・アレン監督作品。

気まぐれな恋人役にクリスティーナ・リッチが演じてぴったり。この何ともふくよかな我がまま振りって なんかリアルだなぁ。映画の出来はイマイチ。

この次に「メリンダとメリンダ」を撮ってウディは、ニューヨークを離れロンドンを活動の拠点を移す。

Anything Else - Theatrical Trailer

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August 26, 2007

頼まれ仕事は偉大な仕事?

PLAYBOY (プレイボーイ) 日本版 2007年 09月号 [雑誌]
今回は、映画監督のウディ・アレンが短編小説を書いている。"THE NIB FOR HIRE"(売文稼業)というタイトルで、売れない文学者が自称大物プロデューサーから映画のノベライゼーションを無理矢理依頼される話で、ハリウッドの拝金主義を皮肉っている。内容としては新味はなかった。

tabloid_007 at 20:27|PermalinkComments(0)

May 27, 2007

最後の瞬間が開始の合図

マッチポイント
ウディ・アレンの代表作になるだろう。監督自らイギリスに転居して舞台もイギリスである。物語は、元テニスプレイヤーでいまは、テニススクールの講師をしているクリスが教え子である事業家の一家と交流するようになる。その長女との婚約を通じて長男の婚約者であるスカーレット・ヨハンソン扮するノラと出会い結婚後に不倫相手となる。ここからドラマは一気に欲望の赴くままのスピードに激変する。平易な台詞の組み合わせと予想通りの展開がかえって新鮮な調理になっている。

ノラは特別な美人だが特別な人ではない。。クリスはノラの魅力に翻弄されながらも、彼女のことは好きだけど肉欲だけだと断言している。この取り繕うことない直情がドラマ全体を一直線に引っ張っているのだ。ノラも、自分のことは良く知っており、自分は古典的な美人ではないがセクシーなタイプなので弄ばれるのを警戒している。



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March 17, 2007

メリンダはどこにもいない

メリンダとメリンダ
ウディ・アレンの映画には当たり外れが多い。そういう面も含めてファンでいることに意義がある作品。喜劇なメリンダと悲劇のメリンダがそれぞれ終幕に向かっていく統合感が欲しかった。無念!アイデア倒れ!



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