アンディ・ウォーホル

March 17, 2012

CHRISTIES 【MARKET REVIEW 2011】 アートは不変かもしれないが、価値は変動する。

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【MARKET REVIEW 2011】
POST-WAR AND CONTEMPORARY ART








アート競売の大手クリスティーズから、昨年の成績結果の冊子が送られてきた。

ご存じのとおりセカンダリー・マーケットは、景気や投機的な影響をモロに受ける市場であり、本来アートの出来と無関係といいたいところだが、ある種のアーティストは不景気でも強かったり、またあるアーティストはごく短期的な投機目的で売買されたりする。

アートが不変である、と考えたければ経済状況など気にすることもないが、私は、アーティストもある時代に生きており、だれににも評価もされなければ売買もされない訳で、その作品がアートであるかさえわからなくなってしまう。

もちろん、アーティストの死後にいきなり有名になるケースはあるが、あくまで経済価値がアートの評価時期の重要なエレメントであることは、アーティスト自身も忘れてはならないと思う。

そういう意味では、クリスティーズのまとめは示唆に富むものである。
この現代アートの出来高グラフによれば、リーマンショックの影響で2009年はUS$250M(約250億円)まで落ち込んだのが、昨年2011年はUS$709M(約709億円)と約3倍まで回復している。まだ2007年のピークUS$972(約972億円)には及ばないが、今年あたりは回復するこもしれない。

そして中期的な視点で考えれば、高値安定はアンディ・ウォーホルに尽きるだろう。

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November 23, 2011

大阪市立近代美術館&国立国際美術館 『中之島コレクションズ 』:関西のごった煮パワーでピカソからデュシャン、ウォーホルまで見せきる!

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『中之島コレクションズ 』

2011年10月4日-12月11日
国立国際美術館
大阪市北区中之島4-2-55 
06-6447-4680






大阪市は国立国際美術館がある中之島4丁目地区に、平成29年度の開館をめざして大阪市立近代美術館の整備を進めている。

国立国際美術館と大阪市立近代美術館のコレクションから、20世紀の西洋美術を中心にピカソ、モディリアーニ、デュシャン、マグリットからアメリカの戦後美術、それに佐伯祐三を加えた選りすぐりの作品約70点を一堂に展示。

かなり幅広いコレクションなので、あまり主旨はわかりにくいが、まあ関西的ごった煮は楽しめる。今回は、ウォーホルの知られざる作品「グレムリン」の三連作品を楽しみに行ってきた。これは映画「グレムリン」からインスパイアされた作品である。

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アンディ・ウォーホル ≪グレムリン侠1986年 国立国際美術館蔵
©2011 The Andy Warhol Foundation for the Visual Arts,Inc. / ARS, N.Y. / SPDA, Tokyo

つらつら眺めるとたいへんなコレクションだった。これは、すべて大阪市が保有してるとしたら凄いことだ。マルセル・デュシャンの「モナリア」のパロディ作品「L.H.O.O.Q.」のリアルをはじめてみることができた。この題名はフランス語で続けて読むと、「彼女の尻は熱い ( Elle a chaud au cul、彼女は性的に興奮している)」という意味。


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April 02, 2011

[BRUTUS] 1997年2月1日号: 写真は一瞬を切り取る。その後のウォーホルとバスキアの運命などお構いなしに時は過ぎ去っていく。

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特集『ハリウッドはアート映画が大ブーム。』
発行:マガジンハウス










オークションで購入。表紙が、アンディ・ウォーホルとジャン=ミッシェル・バスキアという豪華さ。15年前の雑誌である。

この写真自体は、二人の初の個展用として さらに昔の1985年7月10日、NYダウンタウンのスタジオで写真家マイケル・ホルスバンドが撮影された。ウォーホルが亡くなる1年半くらい前だ(1987年2月22日)。そして、バスキアも若くして、1988年8月12日に亡くなったので、この撮影は奇跡的な師匠と弟子のショットなのである。

この時、すでにウォーホルの体は衰弱しており、1分とグローブをもっていられない体調だった。撮ったロールは15本。時間は30分。この二週間後、二人の二人展展示がシャフラジ・ギャラリーで開催された。その惨憺たるレビューを最後に二人は袂を分かち二度と連絡をとることがなくなった。

写真は一瞬を切り取る。その後の二人の運命などお構いなしに時は過ぎ去っていく。これは残酷なのか?単なる現実なのか?私にはわからない。

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追記

その他の記事もいま読んでも面白い。下記のコラージュ作品は、映画監督ニコラス・ローグの「マリリンとアインシュタイン」(1987-10-21)の劇中に使用されたもので、主演で監督夫人のテレサ・ラッセルがモデルになっている。

この作品は、デビッド・ホックニーの手によるものなのである

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[Insignificance]

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Andy Warhol [America]: 'He created his own universe and became its star' by David Cronebberg

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著者:Andy Warhol
Penguin Classics(2011-02-24)









アンディ・ウォーホルの最新書。町でパーティでニューヨークでハリウッドで、ウォーホルは撮った。そのすべてがアメリカの断片であり、全体である。

どうみても、これぞハリウッドっていうライアン・オニールとフォラ・フォーセットのスナップだが、ライアンは、写真を撮られるのが大嫌いだった、と記されている。いつ、ライアンがブチ切れるのかビクビクしながら撮っていたようだ。各スナップにそういうキャンプションが書いてあって、ウォーホルの心象がわかるのが面白い。

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July 18, 2010

『アンディ・ウォーホル 1964-67』(写真家:ナット・フィンケルスタイン) :「おまえたちが死んで何年もすると人は俺の写真を通じてのみ、おまえさんたちを知ることになる。 写真家というものは歴史のプロデューサーなんだ」

andyアンディ・ウォーホル 1964-67
著者:ナット・フィンケルスタイン
販売元:マガジンハウス
発売日:1994-12










フォトジャーナリストであるナット・フィンケルスタインが1965-67年にかけてウォーホルでファクトリーで体験したイーディやダウンタウンやディランを撮り続けたドキュメンタリー。

(下記) ウォーホルは、ボブ・ディランに[ELVIS1963](Double Elivis)をプレゼントしたが、その後ディランは、マネージャーのアルバート・グロスマンのカウチと交換したらしい。ディランはウォーホルにあまり敬意を表さず、エルビスの絵をステーションワゴンの上に縛りつけて去って行った。

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著者の台詞抜粋
「おまえたちが死んで何年もすると人は俺の写真を通じてのみ、おまえさんたちを知ることになるんだぜ。(中略) 写真が生き残るものなんだ。写真家というものは歴史のプロデューサーなんだぜ」

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June 20, 2010

The New York Art Of The Velvet Underground : ヒスグラで貴重なシルク販売

velvetThe New York Art Of The Velvet Underground
[Art Show.2010]

6.11 FRIDAY.2010 ~
Hysteric Glamour Shibuya

presenting
Boo-Hooray Gallery N.Y.C.





本展示は2007年にNYのGlen Horowitz Gallery を皮切りに、2008年にストックホルムのOperating place Gallery, 2009年にパリのColette, NYのNew York Public Library, オランダのUtrecht Record Fairで公開されたものである。

当時のアンディ・ウォーホルがデザインした貴重なライブポスターのシルクスクリーン3点を販売している。(下記とは違いデザイン)

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June 13, 2010

ANGELS,ANGELS,ANGELS [著:アンディ ウォーホル 訳:横尾忠則] 世の中は僕を虜にする。どんな世の中でも素敵なんだ。

YOKOOANGELS、ANGELS、ANGELS
著者:アンディ ウォーホル
販売元:日本ヴォーグ社
発売日:1997-10







いまから、10年以上前に発売されたウォーホルの絵本。横尾忠則さんが翻訳している。他にも「LOVE、LOVE、LOVE」「CATS、CATS、CATS」の全3冊のシリーズ絵本である。

ここにある言葉は、絵の解説でもストーリーでもない。ただ、絵から触発された人生の謎解きのようでもある。しかし、謎が解かれるとすぐまた疑問に逆戻りしてしまう。だから、この絵本は永遠に繰り返し眺めなければならないのだ。

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May 09, 2010

アンディ・ウォーホルの鉛筆と紙はポラロイドだった

WOHOLWarhol Polaroid Portraits ウォーホル ポラロイド ポートレーツ
著者:Timothy Hunt
販売元:ミヤケファインアート
発売日:2008-05-20








アンディ・ウォーホルは、人物ポートレイトが大好きだった。そして、それはポラロイドカメラが好きだ、ということと同義語かもしれない。ポラロイド社の商品"Big Shot"を使用した。固定焦点で扱いづらいカメラだが1987年に亡くなるまで愛用した。1973年に製造中止になったが、生涯ポラロイド社はサポートし続けた。

"Big Shot"はレンズの上の近すぎるフラッシュのせいで、脱色したような色合いが焼き付けられる。陰影がはっきりすため顔のシミ、シワも飛ぶ!そして、何よりシルクスクリーンにおこしやすい。

本書は、そのシルクスクリーンの元になった"スクリーンテスト"のようなポラの写真集である。

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May 02, 2010

スパイク・ジョーンズ新作短編 " I'M HERE "がネットで視られる

imheremovie_poster-535x792Absolut Present " I'M HERE "
Directed by Spike Jones












ベルリン映画祭で上映されたスパイク・ジョーンズ短編映画「I'm Here」(30')がアブソルート・ウオッカの提供により、公式サイトで全編公開されている。

http://www.imheremovie.com/

近未来のロサンジェルスを舞台に、ロボットの愛をテーマにしている。鉄腕アトムの時代からロボットに人間感情を移植したいという気持ちは、人間愛から編まれるある種のエゴなのかもしれない。

アブソリュート社は、1980年代からアンディ・ウォーホルキース・ヘリングなどとのアートコラボをやってきた実績がある。コラボに際してアブソリュート社は"完全な自由"を保証している。ハリウッドのようなコントローメフリークばかりの映像社会にあって、広告クライアントのこのような姿勢は評価される。

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アンディ・ウォーホル ''Giant'' Size を嶋田書店で購入した件

andyAndy Warhol ''Giant'' Size, Large Format
著者:Editors of Phaidon Press
販売元:Phaidon Press
発売日:2009-03-28









表参道の嶋田洋書でセールしてた。前から欲しかったので購入。

特に初期の雑誌グラフィックからいよいよアートへ、といった時期の作品も興味深い。

左="Dance Diagram "1956
中="Do it yourself [FLOWERS]" 1962
右="SKULL" 1976

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April 06, 2010

ウンディ・ウォーホルの自伝は、自分に忠実な空想に満ちた傑作である。

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著者:アンディ ウォーホル
販売元:新潮社
発売日:1998-08











ベストセラーを読まない。ビジネスハウツー本も絶対に読まない。だけど、偉人であろうとなかろうと、人が自分もしくは自分がそうありかたった自分の話というのは興味がある。どんなに悲劇的に描いても、過去に理想を取り混ぜても、自伝というのは、自分の脳味噌が露出される、と思う。

そういう観点で中学生以来アンディ・ウォーホルの自伝を読見直すと、彼の自伝はもっとも自分に忠実な空想に満ちた傑作である。

「スーパースター」という言葉を発明したのは、ニュージャージーから来たイングリッドというアンディの友だちだったらしい。彼女は、イングリット・スーパースターという芸名をつけた。アンディは、スーパースターも量産し続けたのだ。

1:ウルトラ・ヴァイオレット(1963)
2:ベビー・ジェーン・ホルツァー(1964)
3:イーディ(1965)
4:ニコ(1966〜1967)
5:イングリッド・スーパースター(1966)
6:ヴィヴァ(1967

下記は、先日クリスティーズ:現代アートオークションで予想価格4百万円だったのが、4千万円だったケネディ夫人をモデルにしたシルク作品

「Two Jackies」$446,500で落札

andy-warhol-auction-highlights-two-jackies



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March 27, 2010

クリスティーズ:現代アートオークション結果=146点落札;約6億8千万円也

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First Open Post-War and Contemporary

2010.0311






3月11日、ニューヨークで行なわれたクリスティーズのファーストオープン戦後・現代美術のセールス結果がでた。

出品数168点中146点が落札
総売上は7,552,900USドル(約6億8千万円)

上位3作品の落札価格をみてもわかるが、5-10倍の値がついている。セカンダリー市場が復興してきている。

1位 ウエン・ティーボ「Valley River」(1995);$842,500(7千6百万円、予想額20-30万ドル)

2位 草間彌生「Repetitive-Vision」(1963);$818,500(7千3百万円、予想額10-15万Sドル)

3位 アンディ・ウォーホル「Two Jackies」$446,500 (4千万円、予想4-6万ドル) 



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June 21, 2009

過去が邪魔する未来のイーディ

video『ヴィデオを待ちながら映像、60年代から今日へ』
Waiting for Video:Works From the 1960s To Today

2009年03月31日〜2009年06月07日
東京国立近代美術館千代田区北の丸公園 3-1

 

 

 

1960年代末、テレピがの発達により生番組から録画の概念が普及するにつれ、プロでなくても映像を撮ることのできる機器が登場。これを機に、それまで絵画や彫刻を手がけていたアーティストたちが、いっせいにフィルムやビデオ作品を作り始める。しかし、いまとなってはカメラが発明された時と同様にほとんどのクリエイターが自分の姿を写して感動しているレベルであったことを再認識させられた。

やはり時代を超えて「ある表現レベル」に辿りつくには、衝撃的なメディア変革だったのかもしれない。そういう意味では、一作品だけ際立って傑出していた。アンディ・ウォーホルがお気に入りの女優イーディ・セジウィックを起用して制作した「Outer and inner space」(1965年)である。

その日あった出来事を延々とカメラに向かって話しかけるイーディ。その数分遅れの録画モニターが彼女の横においてあり、ややこしいまでに話が縺れてくる。いまを語っているはずのイーディがいつの間にか過去の自分に邪魔されて不機嫌になっていく。当時の驚きであったビデオの「現在性」というものを、最初から剥ぎ取ってパロディにしているところにウォーホルの才能を感じた。



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May 24, 2009

有名人を撃っても有名になれない

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I SHOT ANDY WARHOL / アンディ・ウォーホルを撃った女 [DVD]
出演:リリ・テイラー
販売元:20世紀フォックス・ホーム・エンターテイメント・ジャパン
発売日:2009-05-02

 

 

 

1968年6月2日、「全男性抹殺団(S.C.U.M. /Society for Cutting Up Men)」を主宰するヴァレリー・ソラナス(といっても彼女ひとりだけだったが...)はアンディ・ウォーホルを銃撃し、その夜、警察に自首した。ニュージャージー州に生まれたソラナスは、少女時代に父親に虐待された経験があった。優秀であった彼女は大学で心理学を学んだが、大学時代に自分がレズビアンであることを自覚し、ニューヨークに移ってからも売春で生活費を稼ぎながら執筆活動をし、アンダーグラウンドの世界ともつながりを持つようになる。刑務所からでた後もホームレスとなり、最期は精神を病んで病院でなくなっている。

全体のトーンとしてやりきれない作品であるが、ウォーホルの作品を理解するうえで、彼が当時運営していた芸術家の集まるファクトリーの様子が垣間見れるところが救いの作品である。



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March 20, 2009

ブロッテド・ラインで複製時代幕開け

ANDYAndy Warhol: Strange World
著者:Todd Alden
販売元:Paul Kasmin Gallery
発売日:2009-02

 

 

 

 

アンディ・ウォーホルがポップアートに目覚める以前、1948-59年までの間にドローイング集。といっても、ただのドローイングともいいきれない。線画にのせたインクを紙に転写する「ブロッテド・ライン」という大量印刷を目的とした手法を発明し、描いている。1952年には新聞広告美術の部門で「アート・ディレクターズ・クラブ賞」を受賞し、商業デザイナー・イラストレーターとして成功していたので、これらに収められている作品は純粋な作品として創られたものと思われる。



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