May 03, 2012
コミック【あの日からのマンガ】(著者 しりあがり寿):どうしようもない無力感の上にたった“力”(エナジー)
著者:しりあがり寿
エンターブレイン(2011-07-25)
本作は、前述の冬川智子さんと同じく大15回文化庁メディア芸術祭マンガ部門優秀賞受賞作である。
“あの日”とは東日本大震災のことである。
時に、原発やプルトニウムを擬人化し、東京に住む人たちの滑稽とも誠実ともいえる東北に対する“配慮”をしりあがりさん風に描いている。
それは単に皮肉っぽいということでも、お笑いっていうのでもなく、どうしようもない無力感の上にたった“力”(エナジー)を感じるタッチなのである。
瓦礫から、無数の雑草が咲き、その上に綺麗な花が咲き、無垢な点派のような少女たちが現れ、空に跳んでいく...!
この美しさは、単に希望ではなく、力で出来るっていう...やはり人間が本来持っているエナジーとしかいいようがない。
必読!