いがらしみきお

March 16, 2013

コミック【羊の木(3)】 (原作 山上たつひこ 著者 いがらし みきお)

POOUOIY羊の木(3) (イブニングKC)
原作:山上たつひこ
著者:いがらし みきお
講談社(2013-01-23)










いよいよ、3巻目。
複雑に絡み合う人間関係。

仮釈放された凶悪犯たちの更生のため、各々や地域住民に内緒である町が実験的に提供されている。

事情を知ってる町長と数人の幹部たちは、元犯罪者たちのすべての日常行動が異常にうつる。

3巻目では、少しずつ匂いをかぎつけて集まり始める元犯罪者たち。お互いの話をしないルールは守られているのか?

緊迫しながら読み進めている。

続きが気になる!まだ続いている。

必読。

tabloid_007 at 19:01|PermalinkComments(0)

June 03, 2012

I 【アイ】(IKKI COMIX) 著者いがらし みきお:獣のようなイサオが神様になる日

YGUY (1)I【アイ】 第1集 (IKKI COMIX)
著者:いがらし みきお
小学館(2011-07-29)











いがらし みきお氏といえば、わたしの高校時代に「ネ暗トピア」(竹書房 -1979年 - 1985年)が流行った。その後は「ぼのぼの」で一世を風靡していたが、先日 「がきデカ」の山上たつひこ原作の「羊の木」(講談社イブニング 2011年 - 連載中)の作画をみて、新しい一面を発見した。

コメディアン同様にギャグ漫画家というのは、多様な才能があるものなのでしょう。

本作は、貧乏な家に生まれたイサオは、生まれた時から記憶が鮮明だった。
両親は死に別れ、孤独なイサオは東北の寒村で自給自足の生活を送る。まともに家で寝泊まりすることを嫌い動物同様軒下で寝食をする。

イサオには、特殊な能力があり、寝たきりの老人と接するうちに起き上れるようになったり、死への優しい案内人になったりする。世間はイサオを不気味がり遠ざけるが、近所の同級生で医者の息子 鹿野雅彦だけが徐々にイサオの魅力に取りつかれていく、という話。現在も連載中なので、話がどうなっていくのか注目だが、この漫画が、人間の生き方の哲学を考える類の重要な作品であることは間違いないと思う。

早く次巻がでるのを楽しみにしている。

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January 08, 2012

コミック『羊の木』(原作山上たつひこ 作画いがらし みきお):人知れず11人の釈放殺人犯が町のムードを変えるとき

JOIJOI羊の木(1) (イブニングKC)
原作:山上たつひこ
作画:いがらし みきお
講談社(2011-11-22)










すごいコラボ!もうこれだけで興奮する。「がきデカ」の山上たつひこ氏と「ぼのぼの」のいがらし みきお氏の組み合わせと書くと、内容をミスリードしてしまうだろう。
両氏ともシリアスな漫画もずいぶん世に残している。山上氏は、「一軒家 (単行本未収録傑作選 1)」とか、いがらし氏だと「Sink 1」など忘れられない作品も多い。

さて、今回の作品はまだ1巻に過ぎない。続いているので先が気になるが、ある地方都市の首長が住民に知らせず、釈放される11人の殺人犯を更生させるために転居させる話である。

その時から、町は変わりはじめた。無意識な日常が意識的なものになり、平和が危うく感じられるようになる。そのヒタヒタという恐ろしさの描写が随所にあり、読者は次第に住民になる...。

2巻が待ち遠しい!必読!

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March 29, 2009

家具の配置が微妙に違うことないですか?

SINKSink 1 (1) (バンブー・コミックス)
著者:いがらし みきお
販売元:竹書房
発売日:2002-04

 

 

 

 

ぼのぼの」で有名な著者 いがらきみきお が竹書房の編集者と長年温めていた企画をウェブで公開。それを上下巻でまとめたのが本書である。いがらし氏が軽い脳梗塞から命懸けで仕上げたといっても過言ではない迫力あるストーリー展開。

いつもの日常と何か違う、微妙な変化がやがて大きな人類の危機にまで発展する。しかし、タッチはあくまで冷静沈着なのである。電柱にぶら下がる自転車。家の中の微かな他人の息遣い。少しずつ狂う世界。懐かしいSF短編を読むようなドキドキがあった。必読。



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February 03, 2008

みんなのサイボーを全開させる

07194213いがらしみきおモダンホラー傑作集ガンジョリ (ビッグコミックススペシャル)

ぼのぼの」で知られる いがらしみきお氏がビックコミックスピリッツで発表してホラー短編の単行本化。もともとは不条理マンガの元祖だけに発想力が豊かである。中で巨大な観音様がひとりでに村から都会に彷徨う「観音哀歌」は傑作。1970年代のSFテイストが味わえる。



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