Theatre

July 16, 2012

『坂本頼光活弁小劇場 2012』: 新作「サザザさん」から「キートン」まで 新宿ゴールデン街劇場の秘密の愉しみ

img_1177002_53036142_0『坂本頼光活弁小劇場 2012』

2012年7月7日(土)〜8日(日)
新宿ゴールデン街劇場
新宿区歌舞伎町1-1-7マルハビル1F
新宿しの芸能社03-3208-7917

弁士=坂本頼光
ゲスト=宮地大介(7日のみ)立川志ら乃(8日のみ)




毎年七夕の楽しみといえば、坂本頼光さんの「サザザさん」新作である。本人は悶絶しながら制作し、もうこと切れてしまうのではないかと心配なのだが、やはり上演日に完成するこのプロ魂というべきか。

今年で7回目7年目というから、自分のしつこさにも驚く。それにしても、毎回ダークにドープになっていくので、ヘビーユーザーもどんどんヘビーになっており、もう箸が転げても大笑いの体である!wwwwww


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もちろん、ネットで味わえない楽しさもある。この日時ここへ毎年来る!と誓った強者だけが、客席最大41人集う。(どーも70人くらいに見えるが...)

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邪推だが、「サザザさん」はもちろん目玉作品なのだが、毎回併映される作品の選択も抜群なのである。頼光さんは、こういうイベントにキートン活弁を織り交ぜて伝統の再発見を模索してるんじゃないかなぁ。だとしたら、バッチリ意図にはまったよ。キートン最高!

それと、今回はじめて打ち上げに参加させてもらった。小劇場「ゴールデン街劇場」のプロデューサーで、新宿しの芸能社を主宰する「しのママ」こと、木島三代子さん(70)と話が出来た。もう、凄い勢いでビールを召し上がる。そして毒舌、毒舌...ゴクゴクゴクっ...毒舌。たまに「すまねぇ」とかいいながら、ゴクッ..毒舌。爆笑。とってもいい方なのである。そして、作品プロデュースの大先輩。7年前にアーティスト(坂本頼光)を発見した時の喜びを体で表現!ゴクッ。

みんな、来年も絶対来ないでね。これは、70人だけの秘密の楽しみなんだから。


上映作品

『番場の忠太郎・瞼の母』(1931.主演=片岡千恵蔵)*部分欠落有り。
『キートンの探偵学入門』(1924.監督主演=バスター・キートン)
『サザザさん 第7話』(2012.坂本頼光自主制作)
『瞼の母』



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July 31, 2010

男子はだまってなさいよ!7 『男子「天才バカボン」』本多劇場: バカボンとパパの興奮は、時にシュールに時に残酷な味付けをしながら、終盤においてはハジメちゃん誕生の歓喜に昇華しているのだ!

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男子「天才バカボン」

2010年07月23日
本多劇場









明日までの下北沢 本多劇場で公演している本作を初日初回で観た。

荒川良々のバカボン。松尾スズキのバカポパパ。釈由美子のバカボンママ。

いままで、いろいろな役者がこの難役の実写に挑んだが今回の配役が一番ピッリきた。大人計画とその仲間たちが自由奔放に演じている。漫画原作ブームの中にあって、シェークスピア演劇の意訳の如く、原作のコンセプトに忠実、表現はちゃんと2010年。

ハジメちゃんが生まれる回のムードをちゃんと表現している。バカボンとパパの興奮は、時にシュールに時に残酷な味付けをしながら、終盤においては、ハジメちゃん誕生の歓喜に昇華しているのだ。これでいいのだ!

↓ 赤塚りえ子さんと一緒に見ることが出来て、良かったのだ!

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December 27, 2009

♪ りぴんぐでっど・いん・えど〜 ♪

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大江戸りびんぐでっど

2009年12月2日から26日
作・演出:宮藤官九郎
松竹 歌舞伎座
中央区銀座4丁目12−15
03-3541-3131

 

 

震災や経営難により、現在の歌舞伎座が建てられたのは1925年。80年以上経ち、老朽化も進んだため、2010年5月から立て替え工事がはじまる。松竹は、三菱地所と共同で、劇場と一体にした高層のオフィスビル(地下4階地上29階建て・高さ135メートル) をつくる予定。劇場背後にオフィス用途の高層ビル(約150m/38階)を建てる。現在の岡田信一郎設計の劇場建物は登録文化財であり、日本のランドマークとなっていることから保存の要望も出ているが、新設計では超高層棟の低層部分に、現在の劇場玄関部の意匠(和風桃山様式)を再現することになっている。

さて、改築前の目玉作品としてヒットメーカー宮藤官九郎が初の歌舞伎を作・演出した新作『大江戸りびんぐでっど』が上演され観に行ってきた。出演は市川染五郎、中村七之助、中村扇雀、中村勘三郎など豪華メンバー。くさやの汁に浸かった死人がゾンビになって江戸に現れる。ゾンビをハケンと命名し、下働きさせ江戸町人の仕事を奪うあたり、なかなか世相をうまく取り入れている。

そして、何といっても本作はミュージカル仕立てになっており、表題の「りびんぐでっど、いん、えど〜」というフレーズが頭から離れない。

音楽は、向井秀徳という人が担当しており、同じ大阪の高槻出身。椎名林檎、グループ魂、岸田繁(くるり)らと親交が深く、映画「少年メリケンサック」サウンドトラック手掛けている。この歌の着うたが欲しい(笑)

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↓ 背景は、しりあがり寿さんが描いている

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August 14, 2009

肌に刻まれた刻印は、何を語る。

shibai刻め、我ガ肌ニ君ノ息吹ヲ

主演: 鎌田奈津美

上演: アイピット目白
演出: 加納健詞
脚本: まつだ壱岱

日時:2009年7月23-27日

 

いま一緒に仕事をしているグラビアアイドルの鎌田奈津美ちゃんの芝居を観てきた。

話は、白い鬼がいたという鬼伝説を調べるために、教授の古文書を持ち出して、白髪神社を訪れた大学生ハジメとメグミ。二人は神社の裏の洞穴で、不思議な言葉を見つける。「その者、雪が如く白き肌を持ち、炎が如く赤き眼(まなこ)を持つ、異形の者なり。その白き肌に、失われし記憶を記す者あり・・・・ その娘、一晩経つと、昨日の出来事を忘るる奇病にて、名を静と言ふ」

鬼と呼ばれたアルビノ、白狐丸。戦乱で記憶障害となった娘、シズカ。洞穴で鬼伝説を守る盲いた男、そして白髪村の人々。メグミとハジメに教授が伝説を語りはじめるのだった...。

というわけで、芝居は全編を通じて静かに、激しく若者の情熱を迸ばしらせる。20代前半と思しき女性客はラストシーンで涙していた。これは物語の要素よりも芝居の持つ独特のライブ感にうたれたのだと思う。それほどの熱情、それほどの一回性、が演劇というメディアをいまだ衰退させない原動力なのだろう。



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July 12, 2009

サザザさんと水木しげると花園神社

Image1_edited-33 『弁士・坂本頼光小劇場09』

【日時】7月4日(土)5日(日)
【弁士】坂本頼光
【ゲスト】片岡一郎(活動弁士/4日のみ)
     HEY!たくちゃん(ものまね芸人/5日のみ)
【上映作品】『剣聖荒木又右衛門』(1935.極東キネマ/監督=仁科熊彦/主演=羅門光三郎)
      『三公と蛸・百万両珍騒動』(1933.アニメ/作画=村田安司)
      『サザザさん5』(2009.坂本頼光自作アニメ)
【会場】新宿ゴールデン劇場(新宿区歌舞伎町1-1-7)

今年もやってきました。坂本頼光さんのワンマンライブが花園神社裏手にある劇場で開催された。活弁士も最盛期は数千人いたといわれるがいまでは数十人に。無声映画の新作がない以上仕方がないと諦めないところが頼光さんの頼もしいところだ。

新作アニメを引っさげて、今回5作目...ということは5年目になるわけだ。現在はパロディ中心だが、やはりあの弁士らしい溌剌とした声と演技をみているとオリジナル新作が望まれるところだ。なんとかお仕事ご一緒したいと思っている。

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November 30, 2008

ウェーはヒトなのか、結局ヒトが奴隷なのか?

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どれい狩り (新潮文庫)』安部公房

 

 

 

 

NHK-BS2 でミッドナイトステージ館「昭和演劇大全集」という昭和期の数々の名舞台を、NHKだけが保存している舞台中継の映像素材と共に回顧する演劇番組がある。安部公房の俳優座のために書き下ろした初戯曲を千田是也が演出した1955年(昭和30年)「俳優座劇場」で収録した作品が2008年 5月3日に放送された。よくもまあこんなに古い芝居の録画か残っていたものである。さすがNHK!

出演は、浜田寅彦、小沢栄、杉山徳子、永井智雄、仲代達矢、中村たつ、中谷一郎、稲葉義男、武内亨、菅井きんなど。

舞台は怪しげな動物研究室。そこへ、ある孤島で人間そっくりの生き物ウエーをつかまえたという探険家がやってくる。いぶかしがる周囲の人物を尻目に、これは大発見だと興奮するのは、閣下と呼ばれる研究所の所長。彼は、ウエーを奴隷として利用し一攫千金を夢みる。dorei-2dorei-3dorei-4



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芝居を続けるうちにレストランが出来た!

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ア・ラ・カルト』〜役者と音楽家のいるレストラン〜

 

 

 

 

 

現在、青山円形劇場で公演されている高泉淳子さん主演、白井晃さん、陰山泰さんが共演している芝居にROLLYさんが客演するということで招待していただいた。何でもこの芝居は、今回で20年目というロングラン作品らしい。円形劇場の特徴を活かし、レストランにくる味わい深い客と伴奏のハーモニーが一望できる。ロビーではワインが振舞われ、20年前 つまり1988年の初演からの写真が掲示されていた。お客様も20年前からの方もいたのか、同窓会的なムードが漂う何とも心地よい空間だった。

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October 26, 2008

死にながら生きることが武士

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舞台『トワイライトプリンセス』

 

 

 

 

 

知人の北中みやちゃん(キングプロ所属)の主演舞台がJR王子駅の「@Pit北」であったので、昨日観にいった。舞台狭しと殺陣のシーンが圧巻の舞台だった。

内容の面白さもさることながら、みんなが一生懸命やっている感じが好感がもてる。ワタシも日芸時代には劇団を主宰していたものだ。劇団は家族以上の深い結びつきを得ることが出来る。そして、時には酷く人間関係に傷つきながら何事もなくその成果をみせるのだけれど...実はそういった関係がすべて露呈してしまうのが、また舞台の魔力でもある。ご苦労様!

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September 27, 2008

善意は、飛行機にのってやってきた!

911-3舞台「IMAGINE 9.11」

 

 

 

 

 

はるな愛ちゃんの初舞台ということで、両国にあるシアターX(カイ)という劇場の初日にいってきた。

女優であり、今回出演もしている刀根麻理子さんが主催するヒューマン・ラブ・エイド(H.L.A)が主催。骨髄移植のドナー提供者を募るためにエンターテイメントを通じて啓蒙することが目的の芝居であった。難治性血液疾患の中でも“白血病”は発病のメカニズムは未だ解明されておらず、日本だけでも、年間に5,000〜6,000人が発症するらしい。

お話は、日本でアメリカからの骨髄を待つ3人の患者がいる。しかし、その輸送を予定していた日の2001年9月11日に同時多発テロがおき、これに伴い、米連邦航空局は、空港を無期限で離発着禁止とした。全米骨髄バンクのスタッフの奮闘振りを描いたもので、愛ちゃんはそのスタッフ役を健気に演じていた。

[出演]加納竜 / 萩原紀 / 小野正利 / 藤田三保子 / はるな愛 / 刀根麻理子 / Ju,ta / 元氣安



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September 20, 2008

鬼の愛は、ときに母の愛

chika-2 文楽 『奥州安達原』

朱雀堤の段
環の宮明御殿の段
道行千里の岩田帯
一つ家の段
谷底の段

 

明日で終演する国立劇場(東京・隼町)の9月文楽公演「奥州安達原(おうしゅうあだちがはら)」が観たかった。どうしても、チケットが入手できず、この迫力あるポスタービジュアルを眺めて想像するにとどめておこう。

このお話は、東北地方に伝わる鬼女伝説に宮中の権力争い、安倍一族の戦いぶりなどを絡めた時代物の大作である。「奥州安達原」で最も有名なのは奥州・安達ヶ原を舞台にした「一つ家の段」。鬼女こと老女岩手は、貴族の家に仕えた乳母で、また、源義家と戦った安倍貞任(さだとう)、宗任(むねとう)兄弟の母でもある。岩手は、ここを通りかかった若い女の腹から胎児の生き血を取って、若君の病気を治そうとしていた。

鶴澤清治(三味線)、豊竹咲大夫(太夫)、桐竹勘十郎(人形遣い)らは公演に先立ち、物語ゆかりの地、福島県・安達ヶ原の観世寺を訪れたらしい。現地には鬼女の墓とされる「黒塚」や、すみかといわれる岩屋跡も残されている。



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August 30, 2008

貴重な映像捜索をブログに託して

ウエー―新どれい狩り (1975年)
先日の5月3日(土) 午前0:45〜3:00(2日深夜)、NHK-BS2で「ミッドナイトステージ館 昭和演劇大全集 安部公房『どれい狩り』」を放送した。この情報
を知ったのが、放送の数日後で見ることができなかった...。毎日悲嘆に暮れながら再放送を待ちわびたが、いまだに再放送はされていない。NHKのアーカイブセンターでも検索したが収納されていない。

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この舞台は、昭和30年(1955年) 6月に俳優座が俳優座劇場で公演を行ったものの収録である。

脚本=安部公房 演出=千田是也。出演=浜田寅彦 小沢栄 仲代達矢などのメンバー。

当時は、フィルムだろうから、よく残っていたものである。たいへん貴重な映像と思う。どなたか、録画が残っていれば貸して下さい!! (ちなみに、上記の写真は、安部公房が作・演出した『緑色のストッキング』の演出場面である)



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June 15, 2008

声変わりしない心変わり

toon-2 『(残念ながら、タイトルの記号がでません)』ト音記号

作: 有吉玉青

 

 

 

 

 

6月12日に有吉玉青さん原作の朗読会が、荻窪にある杉並公会堂で行われた。有吉さんとは以前一度だけお食事をご一緒させて頂いただけなのだが、公演後の打ち上げにもよんで頂き楽しい会だった。

公演のきっかけは、「小説宝石」(光文社)に掲載された有吉さんの短編 (まだ書籍化されていない) を読んだ声優の鈴木淑恵さんが、原作に惚れこんで実現したらしい。憧れの音楽先生の役は、オペラ歌手の新居佐和子さん。ピアノは会田道孝さん。すべてのアンサンブルが美しく調和した舞台であった。

表題はト音記号で、高音部の音階を楽譜に表現するために用いられる記号。渦の中心が「ト」音に当たり、基準音となる。ボーイ・ソプラノ(米語:boy soprano、英語:treble)を意味し、変声期前にソプラノの音域に恵まれた青少年男子の歌手について用いる語でもある。

幼少期の先生に対する憧れが素直に、時に生々しく表現された原作である。



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February 03, 2008

まさに浅草のパレードはこうだった

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エンタメヒットパレード2008 東洋館

 

 

 

 

 

1月31日、浅草にある東洋館、ここはもともと渥美清さんやビートたけしが舞台を踏んだ場所で、以前はフランス座とよんでいたステージである。2000年に新装してからは浅草東洋館と呼称が変更になった。もともとストリップもやっていたか、現在では落語をはじめいろもの寄席として芸人の活動拠点となっている。

いろもの寄席とは、落語以外の演芸(漫才、ものまね、コント、曲芸、マジック)をさす。今回は、我が友、最若手の活弁士・坂本頼光さんの舞台があったため、みんなで行った。トリは、三遊亭円竹さんでやはり一番ウケていた。たまに寄せもいいもんだ。そして、東洋館はとても小奇麗で気持ちに良い場所だった。

頼光さんの舞台がはねた後は、色っぽい女将が一人で切り盛りする河豚屋『鬼平』で打ち上げ!http://www.asakusaengei.com/toyo/guid_inx.html

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January 12, 2008

ウェーは、あなたにもなりうる奴隷なんです

UWE舞台『ウェー』(作・演出 : 安部公房)

 

 

 

 

 

 

もともとは、「どれい狩り (新潮文庫)」という小説があり、それを1975年に友人であった西武デパートのオーナーであった堤清二(当時)が資金と場所(西武劇場)を提供し、「ウエー―新どれい狩り (1975年)」という形で実現したお芝居である。

その当時のパンフレットをオークションで落札した。幼少期から小説も戯曲も読んでおり、実際の映像も見たことはないので、パンフレットの写真だけが頼りだが、公演前に作成するので結局稽古の様子しか写ってなかった。

だが、萩原延壽氏が安部公房をロンドンに案内し、劇作家のハロルド・ピンターと会食している、というエピソードは拾い物だった。それが後年の安部公房スタジオでの「ダムウェイター」の演出につながったのかもしれない。



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July 14, 2007

命をかけて命を弄ぶ男ふたり

hage「禿禿祭」 演出: ケラリーノ・サンドロヴィッチ

 

 

 

 

 

「禿」と書いて「ハゲ」と読むのは普通だが「チビ」とも読めるらしい。どんな汎用性のある言葉だよ!ハゲ=高橋克実。チビ=八嶋智人、というトリヴィアのコンビがケラの演出により芝居から踊りまでバラエティ色のある舞台を演じている。

第1部の劇作家・岸田國士が1925年(大正14年)に発表した短編戯曲『命を弄ぶ男ふたり』は見応えがあった。全身包帯をした男と繊細な悩める男が未明の線路脇で自殺の機会をうかがっている。しかし、偶然出会った死の直前の会話がふたりの心象に微妙な影響を与えてくるのだ。その会話と心境の変化を楽しめる高橋・八嶋の絶妙の間合いはいまの二人のコンビネーションだけがなせる技でもある。http://www.siscompany.com/03produce/16hagechibi/index.htm



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