Comic

May 03, 2012

コミック【花のズボラ飯(2)】(著者:久住昌之 漫画:水沢悦子) 一人ズボラ飯だが最後の瞬間に鰹節をかけたりする!んまっ!

IMG_0003花のズボラ飯(2)
著者:久住昌之
漫画:水沢悦子
秋田書店(2012-03-08)










仕事柄、たくさんコミックを読まなければならないので、多少面白くても2巻目以降は読まないことが多い。

でも、これは超面白いんだなぁ。

原作の久住昌之さんの作品は結構読んでいる。「食の軍師」なんて好きな作品である。

共通するのはA級グルメじゃなく、日常飯をちょっとした工夫で美味しく仕立てるキャラクター設定にある。そして、両作品とも主人公の一人語り!

心の声が時にズボラだったりするのだが、そこは遊び心が顔をだし、最後の瞬間に鰹節をかけたりする!んまっ!

この心憎い最後の瞬間が美味しさと楽しさとクリエイティビティの融合やぁ。

絶対必読の書!

   twitterでつぶやく   このエントリーをはてなブックマークに追加       
tabloid_007 at 21:42|PermalinkComments(0)この記事をクリップ!

コミック【あの日からのマンガ】(著者 しりあがり寿):どうしようもない無力感の上にたった“力”(エナジー)

IMG_0002あの日からのマンガ (ビームコミックス)
著者:しりあがり寿
エンターブレイン(2011-07-25)











本作は、前述の冬川智子さんと同じく大15回文化庁メディア芸術祭マンガ部門優秀賞受賞作である。

“あの日”とは東日本大震災のことである。

時に、原発やプルトニウムを擬人化し、東京に住む人たちの滑稽とも誠実ともいえる東北に対する“配慮”をしりあがりさん風に描いている。

それは単に皮肉っぽいということでも、お笑いっていうのでもなく、どうしようもない無力感の上にたった“力”(エナジー)を感じるタッチなのである。

瓦礫から、無数の雑草が咲き、その上に綺麗な花が咲き、無垢な点派のような少女たちが現れ、空に跳んでいく...!

この美しさは、単に希望ではなく、力で出来るっていう...やはり人間が本来持っているエナジーとしかいいようがない。

必読!

   twitterでつぶやく   このエントリーをはてなブックマークに追加       
tabloid_007 at 20:56|PermalinkComments(0)この記事をクリップ!

携帯コミック【マスタード・チョコレート】(著者 冬川智子):第15回文化庁メディア芸術祭・マンガ部門新人賞受賞作品!

IMG_0002マスタード・チョコレート
著者:冬川智子
イースト・プレス(2012-04-14)











3年近く前の2010年8月にソニー・デジタルエンタテインメントが運営する携帯サイト「ヒトコト」(P&G提供)で本作の連載がはじまった。

連載前に編集担当から、いくつかのプロットを見せられた。いつもの冬川智子さんのライト・コメディもあった。だが、担当は一番シリアスなこのプロットでいきたいという。

いままでの冬川智子さんのテイストと違ったものに挑戦したいというのは、いま考えれば漫画家としての転機だったのかもしれない。

そしたら、今年2012年2月に第15回文化庁メディア芸術祭・マンガ部門新人賞を受賞するほどの人気作に成長していた。

0640-s5923-stoudan










* 同じくマンガ部門で優秀賞を受賞された、しりあがり寿氏と登壇。著者は一番右


良いことは続くもので、イーストプレスから書籍化。考えてみたら、もともと実力があったとはいえ、嬉しい飛躍である。

主人公は美大にあこがれる内気な女子。いろいろ悩みながら成長する話といってしまえば それまでだけど、たぶん意識的か無意識かわからないが、作者の成長と符合するような気がする。

だから、本作のことを考えたときに、どうしても物語のことだけではなく、その外側にあったことを含めて思い出してしまう。

非常に思い出に残る作品になった。

ぜひ、ご一読お願いします。

   twitterでつぶやく   このエントリーをはてなブックマークに追加       
tabloid_007 at 19:38|PermalinkComments(0)この記事をクリップ!

April 14, 2012

コミック【るみちゃんの事象】 (著者 原 克玄):「漢字の語源は[感じ]からきてるから“元気”は“キテる”でいいの」

IMG_0001るみちゃんの事象 1 (ビッグ コミックス)
著者:原 克玄
小学館(2011-12-27)











原 克玄さんのシュールなギャグ漫画。

転校生のるみちゃんそのものも可笑しいが、彼女の特異体質的なガジェット(携帯のボタンを押すたびに液がでてきたり、寝癖がタコのように粘着質だったり)がウケる。

近所のファミレスのバイトでは、来たお客様に「どうですか?お腹の減りは?」と尋ねたりする!

すっとぼけっぷりが豪快で、単にギャグの世界っていうんじゃなく、クラスに一人はいた子のエッセンスを凝縮させている気がする。
美人なんだけど、ギャグが大胆な子がいたっけ...

これは、解説にしようがない面白いマンガ。必読!

   twitterでつぶやく   このエントリーをはてなブックマークに追加       
tabloid_007 at 17:24|PermalinkComments(0)この記事をクリップ!

April 01, 2012

コミック【足利アナーキー】(著者 吉沢 潤一):暴力って新規雇用を生み出さない労働だなぁ。

IMG_0005足利アナーキー 1 (ヤングチャンピオンコミックス)
著者:吉沢 潤一
秋田書店(2009-10-20)











不良モノっていうのは、昔から根強い人気がある。ワルに対する憧れが根底にあるのだろうが、たぶんやってみたら意外と殴ったり殴られたり痛くて辛そうだ。(やろうと思ってもその腕っぷしは皆無だが...、それにしても怪我に保険は利くのかな)

本作のタイトルにもある「足利」という場所がどういう場所か知らないがイメージできる。地方都市で、将来に対する展望がみられないというような描かれ方だ。だが、実際の同年代が抱える虚無感は、東京に住む同世代も似たり寄ったりじゃないか。ただ、違いは近くて遠い東京の近郊にいることで、精神的な“遅れ感”を味わってしまうところかもしれない。

自分の人生で、ほとんど不良に出会ったことがないので、もはや空想の世界だが、どうやって収入を得ているのか不思議である。まあカツアゲ(ってどういう語源か、後輩などを脅かして得る不労所得。つーか、殴ったり脅したりという働きはあるのだろうが)などで食い扶持を保っているのだろう。

それにしても、地方経済が疲弊し、親が仕送りできず子を東京に出せない現状で、地方都市が荒廃するのではなく活性化することに頭を使えないだろうか。カツアゲって少ない所得を強引に再配分するので結局は新しい雇用に役立たない。どんどん経済が下ブレしていくことが予想される。

そんな物語の世界観から離れたことを考えながら、この青年たちが暴力のナンバーワンを目指さないことを祈らざるを得ない。というか、だったら読むなと登場人物から殴られそうだ。

   twitterでつぶやく   このエントリーをはてなブックマークに追加       
tabloid_007 at 14:52|PermalinkComments(0)この記事をクリップ!

コミック【外天楼】(著者 石黒 正数):実に論理的な刑事の推論がぜんぶ当たらない心地よさ!w

IMG_0004外天楼 (KCデラックス)
著者:石黒 正数
講談社(2011-10-21)











石黒正数作品ははじめて読んだ。面白い!

外天楼と呼ばれる建物にまつわる人々話。

「エロ本を探す少年がいて、宇宙刑事がいて、ロボットがいて、殺人事件が起こって……? 謎を秘めた姉弟を追い、刑事・桜庭冴子は自分勝手な捜査を開始する」

最初のエピソードは、エロ本を買いに行く少年3人が買えずゴミ捨て場でエロ本を漁るのを姉に目撃され、捨てられたエロ本の経緯を推理する話。そのエロ本がいかに捨てられたのかという推理が延々続く。実にロジカルで奇妙な話の説得力。

しかし、この話はそれで終わらず、全巻を通じた伏線になっている。読者が物語のスピードについていける心地よさ。壮大で複雑な結末まで一気によませる。

ネタバレになるので、物語は書かないが この緻密な話をつくるのに3年かかったというから、その力の入れようがわかるというもの。

おススメ!!

   twitterでつぶやく   このエントリーをはてなブックマークに追加       
tabloid_007 at 14:16|PermalinkComments(0)この記事をクリップ!

コミック【SCATTER あなたがここにいてほしい】(著者 新井 英樹):宇宙から進化の助けがやってきた!?

rtyguhSCATTER あなたがここにいてほしい 1巻 (BEAM COMIX)
著者:新井 英樹
エンターブレイン(2010-02-25)











新井 英樹さんの作品は、正直「愛しのアイリーン」くらいしか読んでない。
本作は、2009年9月号より『コミックビーム』(エンターブレイン)に連載中作品である。

たぶん壮大な物語の一巻目を読んでいるんだろうが、面白そうだけど(面白いんだろうけど)、最近は漫画の映画的な表現(それぞれのシークエンスがバラバラに描かれて、きっと最終的にひとつになる)についていけない。

人知れず宇宙からな謎の物体が飛来し、人々の生活を狂気じみたものにしていく。完結したら、再度挑戦したい作品。

   twitterでつぶやく   このエントリーをはてなブックマークに追加       
tabloid_007 at 14:02|PermalinkComments(0)この記事をクリップ!

March 25, 2012

コミック【預言者ピッピ】(著者 地下沢 中也):地震の予測はありがたくて、人類の予測は迷惑なワケ。

IMG_0002預言者ピッピ (1)
著者:地下沢 中也
イースト・プレス(2007-05-05)











仕事柄、だいたい1巻目までしか読まないので、先が気になる作品は自分でその先を考えなければならない。バケーション時期に残りをまとめて読むときに、なるほどと思うまでは頭の中ではミ未完なのである。

さて、この作品も先が気になる壮大な作品である。

地震予測のために開発されたロボット・ピッピが次第に地震以外の予測をして人類に希望と絶望を与えるという話。

ピッピの予測は、あくまで過去のデータに則った法則を敷衍して当てるという類のものだったのだが、人の生き死にを予測するに至って、人は絶望を感じるようになる。

大勢の他人の死の予測に、いつしか自分がはいっていることに気づかされる。人はいつか死ぬとわかっていても平気で生きていくことができる。だが、いつまで死ぬといわれれば、平気じゃない。そこにドラマが生じるわけだ。

   twitterでつぶやく   このエントリーをはてなブックマークに追加       
tabloid_007 at 19:56|PermalinkComments(0)この記事をクリップ!

March 17, 2012

コミック「ブラック・ジャック創作秘話〜手犲C遒了纏場から〜」(秋田書店):プロの仕事とは、最後まで諦めない!しつこくやり遂げる!そして必死な中でも人に対する優しさがあることである。

poiuブラック・ジャック創作秘話〜手犲C遒了纏場から〜 (少年チャンピオン・コミックス・エクストラ)
秋田書店(2011-07-08)











私の青春時代のマンガ誌といえば、「週刊少年チャンピオン」(秋田書店)。「マカロニほうけん荘」「がぎデカ」「750ライダー」「エコエコアザラク」「魔太郎がくる!」など全部貪るように読んだ。

中でも私の手塚体験は「ブラック・ジャック」である。何度読んだか数えきれない。

その「ブラック・ジャック」が手塚治虫の復活の一打であったこと、大人向けへの脱皮に苦しんでいたこと、細部への執拗な拘り、それらはすべて大人になってから知った舞台裏である。

本作は、1970年前後のもっともノリにノッていた手塚治虫のドキュメントコミックである。しかも、秋田書店から発売されている。

プロの仕事とは何かを教えてくれる。プロの仕事とは、締め切りに間に合わせることである。最後まであきらめないでしつこくやり遂げることである。必死な中でも人に対する優しさがあることである。

本書は、ブラック・ジャックをぜんぶ読み切った後に読んでほしい。

   twitterでつぶやく   このエントリーをはてなブックマークに追加       
tabloid_007 at 22:56|PermalinkComments(0)この記事をクリップ!

March 04, 2012

漫画『元祖大四畳半大物語』(著者 松本 零士): 独身男性アパートに宇宙から来たような美女がやってきた最初の物語

4johan元祖大四畳半大物語 1 (サンコミックス)
著者:松本 零士
朝日ソノラマ(1974-03-20)












先日、松本零士先生と打ち合わせしていて、ふと過去が蘇った。好きな松本作品は、「ハーロック」とか「銀河鉄道999」とか「宇宙戦艦ヤマト」と言ってるけど、もちろんそれらの作品も大好きだったが、大人になって忘れてしまった偉大な作品群があった、と。

実は、この冴えない青年が主役の“四畳半モノ”の元祖は、講談社の少年誌に描かれた「男おいどん」(週刊少年マガジン1971年5月)でも「大純情くん」 (「週刊少年マガジン」1977年5月)でもなく、『別冊漫画アクション』(双葉社)という大人向け雑誌に1970年6月から描かれた本作『元祖大四畳半大物語』なのである。

1974年が初出なので、おそらく中学生の時に読んでいたはずだ。このサン・コミックで読んだ。19歳の貧乏でさえない主人公 足立の部屋にSFの如く現れる美女とのエロチシズムにドギマギして読んだのだ。

松本先生もおっしゃっていたが、この主人公が一番当時の自分に近いキャラクターだったという。本郷に住んでいて、奇妙奇天烈で愛すべき人たちとともに暮らす下宿。それは、宇宙に通じる唯一の場所に他ならない。

本郷から竹橋の毎日新聞まで貧乏で歩いていたそうだ。そんな思い出話を聞いた後に再読したので、私も時空を超えて本作に対する愛情がわいてきた。

是非、文庫がでているので読んでみてください。ちっとも古臭くない。 

ちみなに、1980年8月に日活で実写映画化され、篠ひろこ、前川清が出演した。松本先生自身が共同監督をつとめている。いま、ググったら、このDVD「元祖 大四畳半大物語」は中古で2万円する!

篠ひろこさんがメーテルのイメージということかもしれない!!

img_636877_21764963_4



   twitterでつぶやく   このエントリーをはてなブックマークに追加       
tabloid_007 at 21:42|PermalinkComments(0)この記事をクリップ!

February 26, 2012

コミック【25時のバカンス】(著者 市川 春子):深海魚に体をのっとられた美しい姉と、片目の弟のつかの間のバケーション。

poiujy25時のバカンス 市川春子作品集(2) (アフタヌーンKC)
著者:市川 春子
講談社(2011-09-23)










映画もマンガも好きだが、マンガにはマンガのリズムと表現がある。その独特のリズムを持つ作家に市川春子さんがいる。

たとえば、手塚治虫氏のマンガは映画的で、たくさん映画化もされている。でも、市川春子さんの作品は、映画化したい人はいても、映画化しないで欲しい。この独特のリズムをマンガだけで楽しみたい。そう思わせるカット割り、ストーリーテリング。

深海を研究するうちに深海魚に体をのっとられた美しい姉と、片目の弟のつかの間のバケーション。悲壮感より、昂揚感がある。その昂揚こそ市川リズムなのである。

   twitterでつぶやく   このエントリーをはてなブックマークに追加       
tabloid_007 at 15:20|PermalinkComments(0)この記事をクリップ!

January 29, 2012

コミック【となりの関くん】(著者 森繁拓真):授業中の内職がクリエイティビな件!

IMG_0003となりの関くん (MFコミックス フラッパーシリーズ)
著者:森繁拓真
メディアファクトリー(2011-04-23)











笑った。

...と同時に、思いあたった。

隣の席に座って内職ばっかりやってる関くんは最後まで台詞なし。サイレント映画みたいに関くんは、何考えてるか想像するしかない。だから、表現豊かになってる。

私も学生時代は関くんに負けないくらい“内職”得意だった。たいていの男子は、2時間目の途中くらいから教科書をたてて弁当食べていたが、食堂派の自分は、創作活動に余念がなかった。

まず、消しゴムを彫る。もうむきになって職人技をだす。一通り作品ができると、次は教科書をつかったパラパラ漫画の制作。特に歴史の教科書が太くて長編が可能だ。化学の教科書は薄すぎて、短編にしかならない。

物差しを使った美しい幾何学模様を幾重にも書いて、その上からイラストをつけ、いまでいうグラフィティ作品もよく描いてた。

あと、練り消しゴムで、得体のしれない人形の造形。これは、マジックで目をいれた段階で完成。

という訳で、関くんの行動には懐かしい自分の少年期をみる思いだった。


そういえば、余談。大学の授業のとき。あれは人類史。大学生ともなると授業中も大胆で、授業の最中にチョコ買いに行ったり2回くらい“外出”した。そしたら、最後に先生から「福田!おまえに いま“死ぬ”って念じた。これは呪術だ。」となんのことか不明だが、授業の内容とリンクした怒られ方をした。そのせいで、誰でもとれる単位の授業を3年通わされることになる...。

先生、早くあの“呪い”を解いてください!

   twitterでつぶやく   このエントリーをはてなブックマークに追加       
tabloid_007 at 16:11|PermalinkComments(0)この記事をクリップ!

コミック【日々ロック】 (著者 榎屋 克優):青春時代の恥ずかしさは、流行の風邪みたいなもので大人への免疫力をつける。

IMG_0002日々ロック 1 (ヤングジャンプコミックス)
著者:榎屋 克優
集英社(2010-10-19)











主人公の日々沼拓郎は、(1)勉強できない、スポーツ嫌い。(2)生まれたときからイジめられっ子。(3)もちろん彼女は、いる由もない。だけど僕には4文字があった。ROCK。そう、ギター1本あれば僕のはじまりが、いつだってカウントされる。 (アマゾン紹介文より抜粋)

このマンガも、世の中のマスコミが草食系とかいってる傾向とまったく逆の青春像を描いている。私は、世の中が草食系化していると思わない。表現方法がソフィスティケートされただけなんだ。

いつの時代も青春時代は、恥ずかしいことの連続さ。その恥ずかしさが無くなった時に、ちょっと大人になる。流行の風邪みたいなもので、みんなひく。そして、その風邪をひくことで、社会への免疫ができるのだ。

だから、日々のような究極の恥ずかしさは、凄い免疫となって大人力を高めるのだ。

読んでて、気持ちいい作品。

   twitterでつぶやく   このエントリーをはてなブックマークに追加       
tabloid_007 at 15:52|PermalinkComments(0)この記事をクリップ!

コミック【惡の華】(著者 押見 修造):思春期は未来の夢と同じ分量の恐怖がある

oplikhuj惡の華(1) (少年マガジンKC)
著者:押見 修造
講談社(2010-03-17)












話題のマンガを読んだ。続きが気になる。実に怖い。単に怖いっていうのではなく、神経を爪でつかまれたみたいな怖さ...なのである。

私は中学高校と男子高だったので、実に“ほわわーん”と呑気に楽しく過ごしていたが、共学だったらこういうことあるかもなぁ。

ボードレールを愛する少年、春日高男。彼は、放課後の教室に落ちていた、大好きな佐伯奈々子(良い女の子の描き方)の体操着を盗ってしまう。それを、嫌われ者の美少女・仲村佐和(文学少女系で残酷)に見られていた。盗んだことをバラされたくない春日に、彼女は“いいなりになる契約”をせまる。

思春期特有の屈折が、物語に緊張を与えている。その緊張とは、みんなが一度は経験したあの青春期の“きゅん”の再現であり、決して安全な場所などあるはずがないと思っていたあの年代のことだ。未来の夢と同じくらいの分量の恐怖をかかえていた。その言い知れぬ“心の魔物”を仲村の無軌道で狡猾な行動に投射している。

これは、全巻読もうと思う。



   twitterでつぶやく   このエントリーをはてなブックマークに追加       
tabloid_007 at 15:42|PermalinkComments(0)この記事をクリップ!

January 08, 2012

コミック『旅する缶コーヒー』 (著者マキ ヒロチ):“CMのドラマ化”ならぬ“コミックのCM化”

ijojouh (2)旅する缶コーヒー (マンサンコミックス)
著者:マキ ヒロチ
実業之日本社(2011-07-29)











最近は、トヨタのCMのように“CMのドラマ化”が流行っている。中には宇宙人ジョーンズのようにシリーズ化しているものもある。

今回紹介する作品は、逆にコミックのCM化なのである。企業タイアップでもないのに、缶コーヒーをモチーフにしたさまざまなドラマをオムニバス読み切り短編にしている。

失恋や仕事の失敗や出会い...その節目節目に“一服”があるわけだ。その“間”を缶コーヒーというブレイクで表現する。その小道具の使い方にセンスをみる。なかなか面白い試み。

   twitterでつぶやく   このエントリーをはてなブックマークに追加       
tabloid_007 at 18:42|PermalinkComments(0)この記事をクリップ!