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June 03, 2012

コラム本【結論はまた来週】(著者 高橋 秀実):愛してると毎日言うことでホントに愛するようになことがインテリジェンスである。

JUOUHOU結論はまた来週
著者:高橋 秀実
角川書店(角川グループパブリッシング)(2011-09-27)










もう高橋さんの視点大好き!これは移動中に読んでふむふむ考えて楽しむ本。言ってることに同意したり、反証したり、心の中で作者と雑談する本。

必読だね。

下記、面白かった箇所の抜粋&勝手な要約。

・ 江戸時代の国語学者 本居宜長が歌詠み初心者にアドバイス「情は自然なればもとむるものなし、ただ詞(ことば)をもとむ」哀しみは自然の感情だから、それを追い求めてはいけない。ただ言葉を求めよう。そうすれば感情がついてくる。だから、まず「面白い!」といってみたら面白くなる、ということ。

・ 「古事記」にある世界のはじまり。「名も無く為(しわざ)も無ければ、誰か其の形を知らむ」名前がないんだからわかるわけない。名前がいなものは存在しないと同じだよ。

・ 「ヘマな奴ほど名を残す」(ピーノ・アプリーレ)人類が存続しているはエラーのせいらしい。受精は何億匹の成功精子の成功ではなく、卵子の膜のーにある一ヶ所の不完全な場所に入り込んで受精するらしい。複写エラーがDNAを進化させる。

・ 子どもへの「才能」と「心の闇」は大人が都合よく生み出した双子なのではないか。
*もしかしたら、そのどちらも人には持ち合わせていないのかもしれないのに...

・ 「私には才能がない」と自分で捨てることができる人が非凡で、どちらかというとこちらの方が神の童のようである。

・ 「霊がツイてる」と「運がツイてる」は同義語で、ツキは人間の都合でいかようにも使えるものではないか。

・ 「ラストサムライ」の武士道は勘違い。本来の武士道とは、戦のない江戸時代に虚無感に襲われた武士たちに教えたもの。聖典「葉隠」にも「死を覚悟して精進し、長生きせよ」とある。
*心構えの話であって、戦中の特攻精神を加味してどうする!

・ 奥さんが毎日「愛してる?」と聞いてくるらしい。要領よく「愛してる」と答えようものなら「どこを愛してる?」と聞いてくる。「どこって場所?」と尋ねると「愛してない」と怒られる。愛してる場所を返答すると外見ばっかりと攻められる。そのうち、「全部愛してる」と答えるようになると、次には「今日はいつ愛してると思った?」と聞いてきた!ひれ伏してこそ人生である。

・ 知らないと損するは嘘。違うスーパーで安い野菜があると聞いたから損したと思うだけで、知らなければそう思わない。知ってしまうと損した気分になる。知らないことは恥ではなく、むしろ徳だと思う。  

・ 「上から目線」が大事。上からみるということは、そのことについて熟知しているからこそ、相手をほめたり評価したりできる。下から褒めることなどできない。大切なのは自分を含めて状況全体を上から客観的に把握することだろう。

・ 自分の言葉で話すのではない。文法があるからみんな一緒。でも声はみな違う。昨今の携帯メールやツイッターには肝心の声がない。だから、ネットは無理に個性をだそうと罵詈雑言で溢れるのかもしれない。

・ この世にそれ自体が楽しいことなど存在しない。あるのはどう味わうかということだけだ。人生は味わうためにある。だからつまらないことも味わうべし。

・ 人生相談の解決に回答は必要ない。つまるところ「言い方」でしかないし、本人に言うしかない。問題の解決と相談はまったく別物で相談自体に意味があるのかもしれない。

・ 占いとは、必然の法則を知ることではなく、この純然たる偶然を味わうためにある。

・ 悪口の作法。「戦国の作法」(藤木久志)によれば、身分を名乗りルールに従った舌戦であったらしい。武器による戦い「所作」(しわざ)に対して「言技」(ことわざ)と呼ばれた。弁論術で相手をやっつける。最強の武器は「言葉」だった。

・ 茶道の世界に「無事の美」という言葉がある。文字通り「何事も無い」ということ。あえて凝らずに使う人が自然と使いやすさを追及したものが「美」に到達する。

以上。本当に脳のあちこちに火をつけられたようで楽しい本だった。

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February 26, 2012

「なぜデザインが必要なのか――世界を変えるイノベーションの最前線」(著者エレン ラプトン):省エネから貧困脱却まで、すべて発想一つで変えられる!

iuytuyioなぜデザインが必要なのか――世界を変えるイノベーションの最前線
著者:エレン ラプトン
英治出版(2012-01-24)








六本木の「青山ブックセンター」でタイトル買い!
44ヶ国138の社会を変えるデザインアイデアを写真入りで紹介している。

省エネから貧困からの脱却支援まで幅広い。デザインを広義にとらえて、社会の仕組みそのものにまで範囲をひろげて紹介している。

発想力こそが人の生活を豊かにし進歩させる。

海底の波の力で電力を創ったり(bioWAVE Ocean-wave Energy System)、エイズ予防を防止するために4秒ではめられるコンドームまで(4sec condom G2)、デザインで人の動きも歴史もかわるのだ。

アイデアカタログとしても、面白い。

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「天才バカボンの幸福とは今日もおひさまが昇ること」(絵 赤塚不二夫/文 杉田淳子):幸福とは自分を信じられること。

IMG_0004天才バカボンの幸福とは今日もおひさまが昇ること
著者:赤塚不二夫
飛鳥新社(2012-02-16)








赤塚りえ子さんから頂いた本。

赤塚不二夫先生と晩年をともにした編集者・ライターの杉田淳子さんの素敵な文章にバカボンパパのコマがコラボする。

文章とコマのコラボが心地いいね。下記のような感じ!ぜひ、ご一読を。改めてバカボンパパが好きになる。



幸福とは

夢をつかもうと

あがき続けること


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January 22, 2012

「イラストのこと、キャラクターデザインのこと。」(著者 坂崎 千春):SUICAペンギン、カクカクシカジカ 創作の秘密を公開!

ijojouh (3)イラストのこと、キャラクターデザインのこと。
著者:坂崎 千春
ビー・エヌ・エヌ新社(2011-01-25)











坂崎千春さんが作ったキャラクターは、誰でも知ってる。SUICAペンギン、クウネルくん、カクカクシカジカなど、知ってるでしょ?
でも、それらのキャラクターを坂崎さんが創作したのは知らないでしょ?

そんな方は是非 本書を読んでほしい。実に自然体でプロ仕事をする方法が綿密にドキュメントされている。キャラクター造形の設計思想はもちろんのこと、キャンペーンごとに進化する表情。

特に“線”に対するこだわりは たいへんなものだ。ゆらゆら揺れてる線。シャープな線。どれもキャラクターの性格を表すのに大事な判断が必要とされるのである。

もちろん、どのキャラクターも一流クライアントの理解(と説得)の上に成立しているわけで、勝手に作った訳ではない。だからこそ、難しさとあるのだ。注文と創造のはざまで、坂崎さんは軽々と作業しているようにみえる。

しかし、そこはプロ。というポイントを本書で知って脱帽...。クリエイター目指す人は絶対必読!

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「ニッポンの風景をつくりなおせ」 梅原 真は、空気をデザインする。

IMG_0006-SSDニッポンの風景をつくりなおせ―一次産業×デザイン=風景
著者:梅原 真
羽鳥書店(2010-07-09)










グラフィックデザイナー梅原真さんの本。最近、クリエイターの本ばかり読んでいる。仕事に関連しているということもあるが、四半世紀以上 娯楽産業で暮らしているので、どうしても形ある“モノ”より、“サービス”や“アイデア”で人の暮らしにかかわるということに関心がいく。

梅原さんの代表的な仕事のひとつに「84」(はちよん)プロジェクトというのがある。高知県の製造品出荷額47番目。森林の割合が土地に対して84%ある、と。つまり平地が16%しかないから、製造業が成り立たない。さて、この逆境をどうデザインするのか?梅ちゃんの出番である。

さっそく、84%を個性としてスタートさせたのが「84」プロジェクト。予算2.4万円からの開始。トイレットペーパーサイズの丸太に梅ちゃんデザインの「CO2のカンヅメ」と銘打った商品を制作。以降、高知県産の木を使用した賛同企業や商品に「84」のロゴを使用すると、プロジェクト体に1%の使用料を支払う。この仕組みで高知の森林はブランドになった!凄い話じゃないか!

新聞紙で作った強固なエコバック「四万十川の新聞バック」を販売したり、村おこし全盛時代に美術館を立てずに、砂浜にTシャツをひらひらさせる「砂浜美術館」など、膨大な宣伝予算がなくとも、人がいる。モノづくりがある。それらをクリエイティビティがまとめあげる。この“デザイン力”がグッとくる。考えたことを実行できるのは、デザインの力が関係者に未来を見せるからだ!

本書は、クリエイティブ関連の人だけじゃなくて、ありとあらゆる魅力ある、思い入れのある商品を世に伝えたいと思っている人 必読の書である。

もう、これ読まないと話にならないよ。
ぜひ、ご一読を!

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December 25, 2011

本「地活な人々―こころ豊かに地域活性化」:スーパー公務員 高野誠鮮の神がかりは、UFOではなく 地を這うマーケディングからくる!

IMG_0007地活な人々―こころ豊かに地域活性化
オンブック(2009-04)












金沢から帰る飛行機の中でTBSテレビ「夢の扉+」限界集落を救ったスーパー公務員、羽咋市役所職員の高野誠鮮さん(1955年生まれ)の番組をみた。

いやあ興奮した。この方は実家の寺をつぐため1984年に、東京からUターンして地元の公務員になった。* お寺と兼務。

2000年初頭、担当している地域(能登半島の付け根に位置する石川県羽咋市(はくいし)神子原(みこばる)地区)が限界集落(住民の半数が65歳以上の高齢者)となった。

当時は、約80戸の兼業農家の年間農業所得が1戸あたり約87万円。このままでは、農業壊滅と考え農協を通さないで自分たちで値段を決められるブランド米を作ろうと提案。

しかし3世帯だけが米50俵を高野氏に託し、あとの人は買い取り補償のない挑戦はできないと断った。関係者で話し合い、有名人に食べてもらってブログに書いてもらおうなどという凡庸なアイデアもあったそうだ。

高野さんが考えたのは、「神子原」のネーミング。これを英訳すると、“The Hilands where The Son of God Dwells”。つまり神の子“キリスト”が住む高原をを意味するのではないか、と。
 
さっそく、バチカンに売り込みの手紙を書いた。このあたりの実行力が素晴らしい。ローマ法王が召し上がっていただける可能性はございませんかと。2か月後、大使館から連絡があり、バチカンも800数十名足らずの世界で一番小さな国なので架け橋をしますとなった。

2005年10月24日、ローマ法王へ日本から初めて認められたお米の献上品となった。このことが世界中に伝わると瞬く間に、神子原米はトップクラスのブランド米になった。通常14,000円のコシヒカリが、42,000円となったのだ。

さらに、この米を原料にして酒造メーカーと組んでの4合瓶33,600円のワインテイストの日本酒も開発。これまた世界的にブランド品となった。

この番組みて、凄い企画力の人がいるものだと感心していたら、橘川幸夫さんが本をだしていた!相変わらずの触覚である。さらに橘川さんから聞いて驚いたのは、高野さんは、あのUFOディレクター矢追純一さんのお弟子さん格の方で、東京にいるときはテレビ番組制作に携わっていたというからびっくり!

昔、飛島竜一というペンネームで、「宇宙人死体解剖」という本を書いていた。実は、高野さんは神子原米をヒットさせる前に、「UFOで町おこし」をやって話題を提供している。「日本全国にある宇宙関連の博物館は全てほとんどゼネコンのプランで実施されており、ハリボテ(偽物)の宇宙船の模型などが設置されているが、膨大な費用がかかり、しかも偽物だから錆びたり、劣化したりするので維持費もかかる。私はロシアの宇宙船などを買い付けに行き本物を展示した。本物を設置したほうが偽物よりも安くすんだ。ロシアの本物が羽咋市にあるということでNASAも調査に来た。本物を見たいと全国各地から多くの視察者が訪れるようになった。本物の持つ価値、オーラが人を引きつける。つまり「展示物は本物」にこだわろうとすると、自分で手配しなければならないから自治体職員にはなかなかできない。本物の宇宙船なんて買えるのか?ということから全部自分で始めた」

結局、博物館「コスモアイル羽咋」は、人口2万5千人の羽咋市に年間10万人集まり、大成功した。

他にも高野さんの成功企画は山のようにあるのだが、話をきいていると、凡庸から飛躍するアイデアをだすために徹底したフィールド調査(人に会ったり、現地にいったりする)を行っている。企画の第一歩は、そこなんだよね。

それにしても、UFOや神という題材自体は、好きなんだろうなぁ!



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November 27, 2011

コラム本『この惑星こそが楽園なのだ』(著者 宮内 勝典):ヒトに残された2200万年を楽しもうよ!

IMG_0011この惑星こそが楽園なのだ
著者:宮内 勝典
講談社(1991-07)











ニューヨーク在住だった作家宮内勝典さんのコラム。1990年に[TOKYO TIMES]に連載していた「ニューヨーク日記」というコラムの単行本化である。

残念ながら、絶版なので古本で入手。東京にいようが、ニューヨークにいようが、宇宙と町と人のトライアングルを絶妙な距離感で活写してみせるコラムは、久しぶりに読み終わりたくないと思わせる本であった。

◆特に、地球、太陽系、銀河系にまつわる話が面白い。
「恐竜とヒト」というエピソード。恐竜は劇的に絶滅したのではなく、ゆっくりじわりじわりと滅んでいったらしい。シカゴ大学のセプコスキーとラプウは、過去の化石を綿密に調べ上げた。生物の絶滅には一定の周期があることが分かった。約2億2千年前のペルム紀末には、海の生物の90%が絶滅している。

その後、2600万年ごとに、大量絶滅は9回も起こっている。絶滅危惧種を保護している人には申し訳ないが、それほどの定期性というのは、おそらく地球の問題ではないと推測される。おそらく、太陽系、銀河系に原因があるらしい。

地球は太陽を中心にまわっているが、大きな視点で考えれば、太陽系も一定の周期で宇宙を周回している。一定の周期(2600万年)で星間塵の雲を突っ切るらしい。その時に太陽系自身が大きく上下にぶれるらしい。

その時の環境破壊によって、ウィルスを媒介として遺伝子の移動が起こるという。私たち生き物は、次の種へ進化するための準備を染色体の中に持っている。そこで進化のスイッチがはいると、いままでの種が絶滅する、というわけだ。

ヒトの起源を約400万年前のアウストラロピテクスと考えると、あと2200万年残っている。これくらいは、余裕で残っているけれども、昨今"草食系"などと呼ばれる男性の染色体あたりは、確実に絶滅に向かっているのではないかと思う。

◆ヒトの視点で考えると衛星放送やインターネットで世界中の街が均一化されてきた。地球上で特殊な場所というのが存在しずらくなってきたのだ。ヒトは知的好奇心をかきたてるもの、心をわくわくさせるものがどうしても必要である。だが、それは現代においてはどこにも存在しないという。あるとすれば、それは私たち自身の脳の中にあるのだ。それぞれの脳の中で起こりつつあること、思考、創造性、それこそが一番エキサイティングなことなのだ。

◆高度に発展した文明を築いたマヤ文明。ゼロと二十進法を発見し、現代天文学に比べ0.0002日の誤差しかないような知性をもっていた。しかし、一方で奇妙な宇宙観ももっていた。日没後消えていく太陽を再び地上に戻すために、生贄を捧げ太陽のエネルギー補給に充てなければならないと考えた。あまりにも、時間という観念に取りつかれ、ついには、それを神にしてしまった文明。

しかし、現代人はそれを笑うことができるのだろうか?この惑星の生き物すべてを何回も絶滅できる【核】を抱え込んで、にっちもさっちもいかなくなっている私たちの狂気に比べてみたらいい。どっちがどっちを笑うべきなのか...。

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November 23, 2011

本【思考のダイエット】 (著者 佐野 研二郎):気になる → 見に行く → 話し合う → できた!

IMG_0010今日から始める思考のダイエット
著者:佐野 研二郎
マガジンハウス(2010-03-25)











たいていのクリエイティブは、何も準備がなく、材料が少なく、手探りの霧の中で、はじまる。しかし、それは特別 理不尽でもない。無から有を創る気概はあるものの、そんなことは簡単にできない。そういうことを判っている状態からコツコツとはじめる。骨組みができるまではグニャグニャで形状も名称もない。

だが、アイデアの尻尾を捕まえると、たちまち全容をあらわす。全容が生まれたら、エサをやりダイエットさせる。毛並みもそろえたり、ちょっといい角度から写真をとったりする。そういうクリエイティブの世界に生きる者が共感できる仕事術が詰まっている。

是非、アイデアを職業にすることは必読です。

以下、本書から抜粋。


・ 僕は「世の中のあの人」に手紙を書く、プレゼントを贈る。といったイメージ
でものをデザインしてます。「世の中」という人はいません。田中さん、福田さん、カブリエルさんがあつまって「世の中」になっていくわけです。

・ 不特定多数の"世の中"にメッセージを届けようとするよりも、身の回りにいる"1人"にアプローチしてみることからはじめることが一番大切なのです。

・ 山形県の「つや姫」というお米のロゴのプレゼン。感覚的なことをいっても、なかなか採用されなかったので、

つや姫~11.誰もが理解し、

2.言葉にして、他のひとに説明することができる、というポイントを下記のようにまとめた。

◆ パッケージのロゴは、お米=※印から着想
◆ 山形を英語にすると、YAMAGATAで山の形のようなAが4つある
◆ 山から朝日が昇って、夕日が落ちていく美しい場所で作られたプレミアム米





・ デザインは、JPEGでメール添付せず、ポスターサイズに出力し、先方に送り、電話で話して説明する。間違いだらけのダメな伝言ゲームを避ける狙い

・ チャームポイントを見つけてあげる。もしくは人に聞いてみる。
いちばん魅力的な部分を伝え、商品全体の魅力を訴求する。あなた自身の魅力を自分でPRするのではなく、親友の魅力を異性に紹介するようなイメージでチャームポイントを探す。

・ 前向きに気持ちや、明確なビジョンが人を動かす。

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対談集【最後の晩餐  死ぬまえに食べておきたいものは?】(著者 宇田川悟): 何を食べたいかよりも、誰と食べたいかが大事。

IMG_0008最後の晩餐: 死ぬまえに食べておきたいものは?
著者:宇田川悟
晶文社(2011-08-05)











宇田川悟さんが16人のさまざまな業界の方々に「最後の晩餐」を尋ねる対談集。

同じ質問を友だちや通りすがりの人に聞いてみたが、この質問の本質は食べたいものではなく、誰と食べたいかという話に落ち着くことが分かった。

フレンチだろうが、ご飯とみそ汁だろうが、家族なのか恋人なのか そこが大事なのだろう。女性は結婚してても恋人いても、両親っていうのが多い。男は...彼女とか考えてるんだろうけど、そういう事情を考えたら、いまから最後の晩餐相手を考えといたほうが良い。やはり野郎ばっかのバーベキューしかないか?笑

一番感動した答え。京都のタクシーの老運転手さん。「そうやなぁ、まあなんでもいいけど、家内の得意料理かなぁ」じわ〜

ちなみに、わたしの最期の晩餐は、誰と食べたいかは別として、下記のようなラインナップに共鳴してくれるすべての人(場合によっては一人でも!笑)と食べたい。あまりグルメじゃないので、親しんだ味ということになる。

・ 西麻布「こんぶや」の湯葉のカニクリーム揚げ。銀座「大羽」の親父が調理する松茸。赤坂「榮林」の酸辣湯。麻布十番「三幸園」のキムチ。銀座「吉武」のべったら。六本木「はてな」の豚玉お好み焼き。これらをちょっとずつつまみながら、麦焼酎「中々」のロックで。




以下、本書からの抜粋

・ 作家 島田雅彦さん

日本人が、会社から家に帰る間に「居酒屋」を挟むのは、帰宅のプロセスの中で役割の変化をさせるためである。抑圧されている自我を解放させる。「わかるわかる」というガス抜き。アメリカ人は、それをやらないから、ピッュと郊外の家に帰るので、カウンセラーとか精神分析医が必要になる。

人はほうっておけば死にますが、本能として死により接近したがる。食べる=生きるという意味でエロスとタナトスの関係種。

・ 作家 奥本大三郎さん

日本料理は引き算、フランス料理は足し算。日本料理は、魚でも皮とって内臓とって、丸裸で料理する。フレンチは、血まで含めてソースに至るのまで頭から先まで全部使う。

日本は補助金のせいで国土の7割近くが人工林になってしまった。しかも、すべてスギなどの針葉樹ばかり。表土に何も育たなくなる。広葉樹が多ければ、葉っぱから虫がでたり、落ち葉に植物プランクトンが発生したりして川の水が豊かになる。そういう豊かな環境でイワナ、アユなどの魚が育つ。そういう環境のことを「魚付林」(うおつきりん)という。


・ 放送作家 小川薫堂さん

鮨屋は、食べ手のセンスが問われる。行きつけの鮨屋は、自分の本棚を覗かれるのと同じ。おやじの人柄であるとか、ネタの選び方とか、自分の価値観やセンスが具現化されたイメージが鮨屋にはある。

・ 銅版画家 山本容子さん

版画家は半分職人でじゃないと駄目なんです。その上でアーティストの感性がないと続けられない。必ずアルティザン的なところがないと、アーティストになれない。分けて考えるのが間違っている。料理の場合も同じでちゃんとした熟練工になるべく、やらなきゃいけないとはいっぱいある。

やはりご飯が一番偉いかな。お米は身体に負担がかからないし、食べ過ぎてもちゃんと消化してくれる。蕎麦はダマになって固まっちゃうし、スパゲティもお腹の中で膨らむから内臓が疲弊していくと思う。

・ 食生活ジャーナリスト 岸朝子さん

朝御飯抜きの幼児は元気がないばかりか、時には「お腹がすいた」と泣き出す子もいるとか。子どもは大人に比べると食べる量が少ない。エネルギーをすぐ使い果たすわけ。朝、元気がないのは当たり前。だからこそ、朝御飯をたべさせなきゃいけないの。「命は食にあり」ということです。

母がよく言っていた「悲しんでいる人には、美味しい御飯をたべさせなさい」。そのあとに必ず「美味しいものを食べている人は怒らない」

食卓というのは会話も大事だし、子どもたちの会話能力や思いやりの心を育て、人間関係を学ぶ場所なんです。昔から「同じ釜の飯を食う」という言葉があるように、人と人をつなげるもの。

食べ物はお腹がすいたから食べるだけじゃなくて、加えて心を満たすもの。

戦後は「胃袋で食べる時代」。昭和30年代は「舌で食べる時代」。昭和40年代は「目で食べる時代」。昭和50年代は「頭で食べる時代」

・ 作曲家 千住明さん

音楽と料理はひじ用に似ている。両社とも時間芸術であり、色彩芸術であること。それに、創造性やイマジネーションが必要です。熱中する作業も、出来上がりの解放感も似ている。

・ 司会者 楠田枝里子さん

チョコレートと人間の付き合いは、三千年の昔まで遡ります。マヤ、アステカでは長いことカカオは王族や勇敢な戦士たちなど選ばれた人たちのための万能薬として使われていた。嗜好品としては160年ぐらいで、実は三千年にもわたる薬としての歴史があった。

(最後の晩餐) ベネズエラ産クリオロ種カカオ72%のチュコレート一片。それにシャンパンを添えて。

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October 29, 2011

ルポ『福島原発の闇 原発下請け労働者の現実』 (著者:堀江邦夫 イラスト:水木しげる) :退治できずに放置していたコントロール不可能な化け物…それは人間自らなのだろう。

IMG_0002福島原発の闇 原発下請け労働者の現実
著者:堀江 邦夫
イラスト:水木しげる
朝日新聞出版(2011-08-19)










本書は、いまから32年前に「アサヒグラフ」(1979年10月)に掲載された堀江邦夫さんのルポルタージュである。著者は自ら、美浜、福島第一、敦賀原発で下請け労働者として働き、その体験を「原発ジプシー 増補改訂版 ―被曝下請け労働者の記録」として発刊。その執筆中に編集者からその一部を雑誌に発表しないかということで、漫画家 水木しげるも同行し、取材の旅に出た。

そして、現在...2011.3.11以降の日本の原発状況を鑑み、復刻されたわけだ。ここで描かれている過酷、苛烈な労働状況は、報道で漏れ伝わる様子と合致し、実は30年以上にわたって...それは、私が中学2年生で「スターウォーズ」に熱狂したり、「セックスピストルズ」に狂乱していた その時期から同じ状況であったというに過ぎない。

原発の安全神話は、完全に宣伝費や利害関係者への報償で形成されたものであり、私たちは知らされていなかった...。いや、正確にはこうして世に出されていたのもかかわらず、無関心でいたのかもしれない。

堀江氏は、実際には働いている奥地の現場をみていない水木が、これほど精緻に迫力をもってイラストを描いていることに驚嘆している。

このルポは、単に原発の恐ろしさを訴える本ではない。こんな、この世に生きている政治家、企業、人々がコントロール不可能な化け物を退治できずに放置していたことの自らの無責任さを露呈させたものなのである。

脱原発でも反原発でもなく、長期にわたる電力不足を覚悟の上で原発の即時停止を強く求める。

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October 28, 2011

本「結婚のずっと前」 (坂之上 洋子) : 結婚のずっと後の人も読んでよろしい!(当社比)

結婚のずっと前表紙結婚のずっと前
著者:坂之上 洋子
二見書房(2011-09-26)










ハウツー本は読まない主義だ。どうやってソレをやるか、は自分で考えたい。でも結局は、ソレを成し遂げるため 人に方法を聞くこともあるが、でも本には頼りたくない。そう思ってハウツー本は読まないことにしている。

 

 

 

さて、大切な友人である坂之上洋子さんの新刊が発売された。野寺治孝さんの写真も美しい!

 

 

最初、タイトルである「結婚のずっと前」を見たときに、失礼ながら「これは自分の読むべき本ではないな」と思った。なぜなら、前述の主義に加え、結婚の心構えを説くようなタイトルだし、自分には無縁と思ったからだ。

 

結婚からずっと経った人間がこれを読んでも得るものはないと…。

 

 

でも、今晩 この出版記念パーティに行くことになっているので、今朝 読んだ。

 

 

 

 

で。以下、読後の雑感。

 

 

 

 

この本に書かれていることは、ぜんぶ知っていた。

 

 

・自分を受け入れて欲しければ、自分も他人を受け入れなきゃならないとか
・落ち込んで立ち直ろうとしたら、一旦しゃがんでからジャンプしたほうが高く跳べるとか
・人の話を真剣にきくとか(これって日曜日にゴロゴロしなからサッカーみてる旦那にはかなり難しいことらしいが…)
・間違ってたら、ご免なさいって言えるとか

 

 

だけど、知ってるはずなのに知らないフリしてたことも多い。長い年月の間に抜け落ちていたのだろうか? 

 

・ 好きな人がどうなろうと好きであり続けることとか
・ 話し合って話し合って解決させる力とか

 

 

ここに書かれていることの何割くらい合格してるかな?完璧な人はこの世にいないから、せめて軌道修正はできるはずだ。理想と思ったら、それに近づく努力をしようよ!

 

 

“結婚後”の読者にとって本書は、知らないことにしていた目の曇りを、少しずつ晴らしてくれる物語なのかもしれない。“結婚の前”といってるのは、きっと坂之上さん一流の仕掛けであって、これは結婚前にだけ読んでおくハウツー本ではない。人に愛されるには、自分の愛する力を磨かないといけないのよ、という 大げさに言うと”愛”に関する本なのである。だから、ここで書かれていることは、結婚後の私にも必要な知恵ということになる。愛の法則に年齢は関係ないでしょう?

 

 

・ 悪口や愚痴ばかりいってる人は、誰にも好かれない、とか

・ 許せないことも忘れてしまうような人生の上書き方法、とか

 

 

この本は、結婚前の女性に「読むと参考になるよ」とお勧めすることができるが、私のような結婚後の者にも「もはや、われわれの世代の参考にならない。でも、目は覚めるかもよ」ということは言える。

 

 

だから わたしの年代にとって本書は推薦本ではなく、自発本(自発的に読むべき本)なのである。もしかしたら、結婚前の人よりも経験して知ってることだけに気づきも多いのではないか。

知らない人よりも知ってる人の方が役立つんじゃない?

 

ちみなに、本書で好きなフレーズは…

 

 

 

「生きていると 愛は増えるのよ」

 

 

そうそう!



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October 08, 2011

コラム「もしもし、運命の人ですか。」 (著者 穂村 弘):自覚した時にはかかっている恋と風邪。

IMG_0005-Sもしもし、運命の人ですか。 (ダ・ヴィンチ・ブックス)
著者:穂村 弘
メディアファクトリー(2007-03)











最近、エッセイといえば穂村さんである。

先日、マッチドットコムという米国の大手出会い系サイトのアルゴリズムの面白さを知った。

背が高くて、面白くて、賢い人、という条件があるとする。その条件をある程度備えた人を週に3人は紹介するらしい。だが、もう一人4人目は、ぜんぜん条件の違う人を紹介するらしい。すると、意外と条件外の人と交際したりするらしい。


そういうプログラムがなされているのだ。その理由は、人は自分の好みについて意外と知らないからだ、という。だから、つまんない人だけど、最高に落ち着くってことで付き合うこともありうる。

この本の中にでてくるOLが「今から思えば、性格は2番目に付き合った人が良かった。ルックスは4番目の人で、収入は6番目、ギャグの面白さは最初の人だけどな...」というように、すべての恋人の長所をひとつにできないもどかしさが生まれてしまう。「余りにも自由な恋愛世界では、丸ごとの『ひとり』と『ひとり』がきちんと向き合って、地道な関係性の構築を行うのが難しいのだ」と著者は指摘する。

そんな、電車の中や著者のまわりの会話などを盗み聴きするような楽しいエッセイになっている。以下、面白いエピソード抜粋。

・ 初対面の女性の名刺を貰った時、それか「小谷真由美」とか「高田泉」とか「森川美奈」だったりすると、この人こそ運命の人ではないかと思う。なぜなら、名前がシンメトリーだから。そこには神秘的な何かを感じる気がするらしい。

・ 第一印象対策。特に何も思っていない相手から「好きです。好き好き」と何度も口説かれて好きになることがあるか?応えは、2極化しており、押されて動くタイプとそうでないタイプがあるという。後者の理屈は、見た目では判断つかないが話せば3分で友達か恋人かのクラス分けができるらしい。

・最高の自己アピールは、圧倒的な「個性」の提示に尽きる。友人の中でいつも複数の貯金通帳を持ち歩いており、初対面の女性にその残高をみせる男がいる。「これと、これとこれを足してごらん、ほら6千万円だよ」などというのが、非常にモテるらしい。それは決して金の力だけでなく、異常キャラクターそのものに異性は惹きつけられるからだ。

・恋のかかる瞬間の自覚。それは風邪に似ている。風邪における「ぞくぞくする」「喉が痛い」が、恋においては「どきどきする」「声を思い出す」などに置き換わる。恋わずらいというだけはある。免疫力のない若い個体には、それぞれの症状がよ強く現れる。恋も風邪も子供は一気に高熱が出てすぐに下がるのに対して、歳をとるとなまじ免疫があるせいか曖昧に始まってぐずぐずと長引くのだ。以上の類似点から恋の原因が未発見のウィルスだったしても驚かない(驚くけど)

以上、是非ご一読を。

tabloid_007 at 20:59|PermalinkComments(0)

August 21, 2011

『ジワジワ来る○○(マルマル)〜思わず二度見しちゃう面白画像集』 (著者 片岡K):ジワジワのマネしてみた!

IMG_0004-SSジワジワ来る○○(マルマル)〜思わず二度見しちゃう面白画像集
著者:片岡K
アスペクト(2011-07-12)










何かと話題の本書。片岡Kさんは、テレビディレクターの方らしい。ネットで拾った面白画像3,000枚から厳選して、"ジワジワ来る"キャプションをいれて出版。

これが、画像の持ち主の著作権侵害ではないかという話題に乗って売れてるらしい。いかにも現代的な現象てある。

そうはいっても、著作権は撮った本人にあるのだから、あくまで面白画像ということで投稿されたものだから、勝手に出版して良いというわけではない。厳密には投稿先の規約にもよるけどね。本書は、そのような事態も見越して原著作権者の方は申し出てくださいとノッティスがある。

で、内容はというと...もちろん笑えるて面白い。というか、ほとんどの画像が何らかの形で携帯で出回ってきたり、面白画像サイトなどで見たものがほとんどだった。
本書をみて、ダブってない面白画像をパソコンから引っ張り出してみた!



まずは、公人もの。

左:ジワジワくる元大統領   右: あ!これも左と同じキャプションだ。

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続いて、コメントもの。

左:ジワジワくるソックリさん! 右:ジワジワくるプロフェッショナル。

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最後に、一般もの。

左:ジワジワくるイケメン!  右:ジワジワくる家内...

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tabloid_007 at 21:52|PermalinkComments(0)

コラム「おおきなかぶ、むずかしいアボカド」 (著者 村上 春樹):揃いも揃って不揃いとは怪しからん!というのを楽しむコラム。

IMG_0001-Sおおきなかぶ、むずかしいアボカド 村上ラヂオ2
著者:村上 春樹
マガジンハウス(2011-07-07)












村上春樹さんの本を語る資格はまったくない。ベストセラーを読まない主義だから、ほぼ読んでない。"ほぼ"というのには訳がある。

私が高校生の時に8mm映画に熱中していた。当時スタジオの助監督出身から8mm出身の映画監督が誕生しつつあり、その中でもっとも親近感をもっていたのが、関西出身の大森一樹監督だった。1981年に「ヒポクラテスたち」を作ったばかりの大森監督が小さな部屋で自らの8mmを上映する機会などあり、自分の中では憧れの監督だった。

その大森監督の長編2作目が同じ中学校の後輩に当たる村上春樹さん原作の処女作「風の歌を聴け」 (1979年『群像』6月号)だった。映画では、真行寺君枝さんが小指のない女を演じている。

私の村上春樹体験はたったのこれだけ...。ね?語る資格ないでしょ。

という訳で、そういう下地のない私がふとコラムということで読んだのが このananに連載されているものをまとめたという本書なのである。

コラムの中(「もうやめちまおうか」)で、30歳でデビューして出版部長に挨拶に行ったときにことが書いてある。「君の作品はかなり問題があるが、まあがんばりなさい」と言われたらしい。

会社というものは、不揃いで、前例がなくて、発想が違うと自動的に排除される。そういう感覚はよくわかる。でもたいていは、不揃いのリンゴは成功の確率が高かったりする。もっとも、成功しようとする不揃いな連中も多いが、手法としての"不揃い"は上手くいかない...。

あと、もう一つ面白いコラムは、「ジューン・ムーン・ソング」の話。ビートルズが解散してポール・マッカートニーが絶好調だった時、地味な活動のジョン・レノンに対してオノ・ヨーコがいった台詞「気にすることないわよ、ジョン。ただのジューン・ムーン・ソングじゃない」と言って慰めたらしい。

"JUNE MOON SONG"とは?「六月」と「月」とで手軽に韻を踏んでいる。つまり気軽に作られた曲のことをいうようだ。あくまで陽なポールと陰なジョンの話として面白い。その調和がビートルズだったのだな。

まあ、最近ますます散漫な私にはもってこいの本だった。

tabloid_007 at 18:33|PermalinkComments(0)

August 01, 2011

本「絶叫委員会」 (著者 穂村 弘): "言葉"は宇宙の果てまで打ち返されて自分の耳に戻ってくるくらいの跳躍力で咀嚼される!

IMG_0004-S絶叫委員会
著者:穂村 弘
筑摩書房(2010-05)











歌人、穂村 弘さんの軽妙なコラム。もう絶叫ものの面白さだった。

歌人ならではの言葉に対する繊細さが随所に滲み出る面白さなのである。普通の人だと聞き流すところだが、穂村さんにかかっては、"言葉"は宇宙の果てまで打ち返されて自分の耳に戻ってくるくらいの跳躍力でいきいきと咀嚼されるのだ。

下記、いくつか抜粋。

・ 「世界を凍らせる言葉」 宮沢りえとの離別を表明した貴乃花の「愛情がなくなりました」発言(1993年)。良いとか悪いとかいうことでもなく、他人が人の愛に手を触れられるわけでもない。「その全てを一瞬で照らし出したのだ。「真実」を突き抜けて、ほとんど真空というか虚無というか。耳にしたもの全員の魂が抜けるような言葉…。あれから今に至るまで、貴乃花と宮沢りえのふたりがど゛こか半透明というか、現世に戻ってきてないような印象があるのは、そのせいじゃないのか」

・ 「理不尽の彼方」 『海兵隊員は許可なく死ぬことを許されない』:「許可も何も相手が死ではどうしようもない。(中略)そんなことは自明。だからこそ、この無茶な言葉には衝撃力があるのだ。理不尽の中に死の絶対性の超越という夢が込められている。」

・ 「逆効果的」 『ユミさんって根は優しいんですね』:「ああ、と思う。「根は」は要らないね。私の知る限り、最も短くて最も完璧な逆効果発言(?)は「舌打ち」だ。なんというか、世界全体に対して逆効果。」

tabloid_007 at 15:03|PermalinkComments(0)