January 09, 2017

キュレーションサイトのゆがんだコンテンツ考

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2016年末、DeNAが運営する医療系のキュレーションサイト「WELQ」(ウェルク)の杜撰な記事がきっかけとなり、ネット業界は大騒動になった。

事の発端は、今年の8月の投稿記事の中で「肩の痛みや肩こりなどは、例えば動物霊などがエネルギーを搾取するために憑いた場合など、霊的なトラブルを抱えた方に起こりやすい」との記述がありネットでバズった。

人の生死に直結する分野を扱いながら、ひたすらトラフィックを追求するサイト運営が批判を受け、東京都福祉保健局が同社に事情説明を求める事態となったことから明るみになった。

検索サイトで記事を上位にするために、クラウドソーシングサイトで1円ライター(1文字1円)を集って書かせたり、他人のオリジナル記事を改変する作法を教える(パクリ記事の終わりの「ですます」を変える事で盗用を偽装)など、組織ぐるみで行なっていた。中には、他人の著作権の画像を適当な捨てアカウントでピンタレストにあげ、自分で再ダウンロードして、著作権ロンダリングしてたケースもあったらしい。 

騒動は拡大し、DeNAが運営する「MERY」をはじめ、キュレーション10サイトすべてを閉鎖し、マネージメントチームは謝罪に追い込まれた。

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これらの事態の背景にあるのは、検索対策のやりすぎに尽きるだろう。グーグル検索で上位に表示させるために、大量の記事を制作しなければならない。そのためにコピペやパクりでも、ひたすら記事を増やさなければならない。その大量のトラフィックはアドネットワーク(アドセンスなど)によって広告収入となる。広告収入がコンテンツの面白さではなく、単にトラフィックに連動するシステムゆえに、起きた事件といえる。

広告主は、まとまったお金をネット系代理店に依頼し出来るだけトラフィックをあげるように依頼する。記事の上のバナーだと1000インプレッション(CPM)で数十円くらいが相場で、人気の場所だと入札で価格が上がったり、バナーのクリック前提だと単価があがる。もちろん有害サイトをされるシステム(アドベリフィケーション)もあるが、キーワードでの選別だったり、あくまでコンテンツに対してひとつひとつ評価することもできずプログラムが自動的に配信を決定する。*DSP(デマンド・サイド・プラットフォーム)

大手広告主は、どこに自分たちの広告がでているかもしらない。一流デパートに置いてるつもりが、盗品だらけの闇モールで訴求していたわけだ。このサイトの参考にとってあるスクショはすべてそんな類の広告である。

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広告酒の基本的な発想は、ネットメディアがテレビ並みにマスにリーチしているかどうかというのが根本にある。テレビのCPMだと数百円から数千円以上のコストがかかるので、ネットは安い媒体(1/10-1/100)ということになる。単価が安いことで、チェックが不可能なってしまったのは皮肉というよりない。自浄作用は働かず、炎上してはじめて知る始末なのである。

このような何でもいいからトラフィックという考え方は21世紀においては間違ったコミュニケーションと思う。


もういい加減、ネット企業も広告主も検索の世界に踊らされるのをやめた方がいい。スマホ利用時間の7割がソーシャルメディアという調査結果もある。LINEやフェイスブックの中で交されているトラフィックは、検索エンジンに引っかからない。ドナルドトランプだって、ソーシャルメディアを使いこなして大統領になれたといっても過言ではない。SNSは、うまく利用すると人に親近感をもってもらうことができる。しかし企業にとってSNSがやっかいなのは、いままでのように計画的な媒体購入と結果数字をコミック出来ない分野なのである。人に共鳴してもらうには、ストーリーがいる。ストーリーは、媒体ではなくて人が作り出すのて、お金で買えない。コンテンツを創らないと伝わらない。そのコンテンツもパクりやコピペでは、ファンをつくることが出来ない。

だから、検索でひっかかるように大量に偽記事を創ることに加担するのはやめて、オリジナルのコンテンツを作るべきなのだ。自分たちの商品をこつこつ開発するのと同じように、消費者に対して最高の体験を海だなーさなければならない。コンテンツも手作りである以上、原材料の生産者(ライター、クリエイター)にきんちと対価を支払わないと、企業自体が消費者からそっぽをむかれることになる。


 


tabloid_007 at 17:18│Comments(0)

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