January 07, 2012
【The X Factor 2011】企画:サイモン・コーウェル:トップになる要素は歌唱力よりも人を魅了する力
The X Factor 2011
BS FOXチャンネル
企画:サイモン・コーウェル
サイモン・コーウェルは、ご存じ「アメリカン・アイドル」の生みの親。もっと、遡るとイギリスのオーディション番組「Pop Idol」をU.S.に移植したのがはじまり。数々の人気シンガー(スーザン・ボイルとかレオナルイスとか)を排出する大ヒットテレビ番組に成長している。
全米10万人の中からナンバー1を決める。審査員と一般人気の両方で巧みにふるい落していく。審査員4人はそれぞれ担当があり、サイモンは女性アーティスト。LAリードは男性アーティスト。ニコール・シャージンジャーは、30歳以上。ポーラ・アブドゥルはグループ・アーティスト。
アメリカンアイドルとの違いは、年齢制限がない!それと、最初から会場で伴奏があるので、歌唱力だけでなくパフォーマンスもみられる。サイモンは、「アメリカン・アイドル」を成功させ、その番組の企画から外れてこれを作った。生みの親だけに欠点も知っていたわけだ。その判断し実行が賢い!
オーディションは単調にならないよう、いろいろなステップがある。ある程度絞り込まれた段階で、各審査員の自宅でプラスアルファの審査員(リアーナとか)とともにオーディションがある。ここで、審査員グループごとの対戦も刷り込まれていく。
ステージ1:オーディション
ステージ2:ブートキャンプ
ステージ3:審査員の自宅訪問
ステージ4:ライブパフォーマンス
さらに、落選者を決めるときも、最初に一番人気を発表し、ボトム2を選んで対戦させ、審査員がひとりひとり落選者を決める。上からも下からもという感じがドキドキ感を醸造させる。
やはり、トップになる要素は歌唱力だけではない。むしろ、歌唱力よりも魅了する力とでもいおうか、そういう人間性が問われているようで考えさせられた。
全員がトップをめざし、約5億円($5M)の獲得とスポンサーであるペプシCM出演を目指すのである。ここには、妥協や諦めは許されない。いま、日本のテレビ番組でこれほど人間の根性を生々しくみせる番組があるだろうか?
熱中すること、一生懸命やること、むき出しの闘志、どれも現代の日本では一昔前の概念かバブル世代の遺物のように思われているが、私はこうした感情に親しみを覚える。自分もその熱情に動かされたいと思う。
1人が勝ち組というコンセプトなのだが、その番組をみる過程で されざれの役割発揮を見出していく。戦いがあるから、役割に目覚める。だから、敗者も非常に良い表情で納得して家に帰る。そして、この経験を踏まえた新しい自分を、新しい価値を発見したと口々に興奮して述べるのだ。