October 30, 2011
映画「ア・シリアス・マン」 (監督:コーエン兄弟) :映画が夢を提供してくれないという苦い後味の佳作
ア・シリアス・マン [DVD]
監督:ジョエル・コーエン、イーサン・コーエン
出演:マイケル・スタールバーグ
1967年アメリカ中西部。ユダヤ人のラリー (マイケル・スタールバーグ) には妻とティーンエイジャーの二人の子がおり、ユダヤ人高校の物理教師として平凡な毎日を過ごしていた。
ある時、妻のジュディス (サリ・レニック) が別れたいと言い出す。ラリーの知らない間に浮気しており、その相手はしかもどう見ても虫の好かないサイだった。
ラリーの兄アーサー (リチャード・カインド) は無職でラリーの家に同居し、息子と娘は素行に問題があった。さらにラリーは交通事故を起こし、職場では職を失う可能性を仄めかされ、韓国人生徒は落第を取り消してくれと堂々と賄賂を提示してくる。ラリーはラビに会ってアドヴァイスを得ようとするが、それすらもままならないのだった‥‥
これはコメディではなく、なんの良いこともない夢のない話である。マラムードの小説を思わせる地味なトーン。観客は心の中で、なぜなぜ!と冴えない主人公に疑問を呈しながら、次第に同化していく。
映画が夢を提供してくれないという皮肉を味わうことになる。苦い後味の佳作。
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