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August 01, 2011

本「絶叫委員会」 (著者 穂村 弘): "言葉"は宇宙の果てまで打ち返されて自分の耳に戻ってくるくらいの跳躍力で咀嚼される!

IMG_0004-S絶叫委員会
著者:穂村 弘
筑摩書房(2010-05)











歌人、穂村 弘さんの軽妙なコラム。もう絶叫ものの面白さだった。

歌人ならではの言葉に対する繊細さが随所に滲み出る面白さなのである。普通の人だと聞き流すところだが、穂村さんにかかっては、"言葉"は宇宙の果てまで打ち返されて自分の耳に戻ってくるくらいの跳躍力でいきいきと咀嚼されるのだ。

下記、いくつか抜粋。

・ 「世界を凍らせる言葉」 宮沢りえとの離別を表明した貴乃花の「愛情がなくなりました」発言(1993年)。良いとか悪いとかいうことでもなく、他人が人の愛に手を触れられるわけでもない。「その全てを一瞬で照らし出したのだ。「真実」を突き抜けて、ほとんど真空というか虚無というか。耳にしたもの全員の魂が抜けるような言葉…。あれから今に至るまで、貴乃花と宮沢りえのふたりがど゛こか半透明というか、現世に戻ってきてないような印象があるのは、そのせいじゃないのか」

・ 「理不尽の彼方」 『海兵隊員は許可なく死ぬことを許されない』:「許可も何も相手が死ではどうしようもない。(中略)そんなことは自明。だからこそ、この無茶な言葉には衝撃力があるのだ。理不尽の中に死の絶対性の超越という夢が込められている。」

・ 「逆効果的」 『ユミさんって根は優しいんですね』:「ああ、と思う。「根は」は要らないね。私の知る限り、最も短くて最も完璧な逆効果発言(?)は「舌打ち」だ。なんというか、世界全体に対して逆効果。」

tabloid_007 at 15:03│Comments(0) Book 

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ドキュメンタリー映画「ウォルマート 〜世界最大のスーパー、その闇 〜」(監督 ロバート・グリーンウォルド):みんなが同じものを安く欲しかった大量消費時代の遺物COMME des GARCONS【Six】=加藤 泉『はるかなる視線』展 : ヒトが出現する前の地球に辿り着いたような不思議な造形たち