月刊『B-maga』 2011年2月号 【メディア業界対談 猪子寿之と福田淳】:不寛容な社会が表現の自由を奪ってしまった。 「タイガーマスク基金」設立までの高森篤子さんと私の小さなストーリー

March 04, 2011

『カップルズ・リトリート』(2009年):ハリウッドコメディは、もはや劇場公開もDVD発売もない時代!

couples_retreat『カップルズ・リトリート』(2009年)

監督:ピーター・ビリングスリー。日本公開は未定。
出演:ヴィンス・ヴォーン、ジェイソン・ベイトマン、ジョン・ファヴロー、フェイゾン・ラヴ、クリスティン・デイヴィス、マリン・アッカーマン、クリステン・ベル、ジャン・レノ
配給:ユニバーサル・ピクチャーズ







もうこの手のコメディは、劇場未公開というのは当たり前で、DVDにもならない。衛星放送「スター・チャンネル」の掘り出し物コーナーで発見。[WOWOW]でも、映画枠がなさ過ぎてスキップなのだろうか。

コメディ好きのワタシにとっては、ヴィンズ・ヴォーンがでているというだけで見たくなってしまう。

ストーリー:ジェイソンとシンシアが離婚の危機を迎えていた。彼らの結婚を救うためには、2週間の休暇を取って南国のリゾートへ行き、そこで結婚セラピーを受けたい。しかし資金的な問題があり、グループ割引を思いついた彼らは友人達の協力をあおぐことにした。子育てに追われるデイヴとロニー、険悪な夫婦仲のジョーイとルーシー、離婚したばかりのシェーンと若いガールフレンドのトゥルーディらにジェットスキーやスパ、ビーチでの休暇がいかに素晴らしいか説き、結婚セラピーはオプションであるという。その言葉を信じたカップル達はその話に乗ることに。到着してみると確かに素晴らしいリゾートなのだが、結婚セラピーはオプションではなかった。

という内容で夫婦間の問題を、オープンにしてしかもセラピーで改善しようというカルチャーのない日本では公開されないのが当たり前かもしれない。しかし、クロスカルチュアルなものは、一切受け付けないだろうという前提もおかしな閉鎖性ではあるまいか。米国では制作費約60億円に対して、劇場で120億円くらい(配給会社には半分くらいの収入)になるから、その段階でトントン。DVDやテレビ放映権や海外からの収入はほぼ純利になる。つまり、この映画はたいへんな成功を収めた映画ということになる。だが、コメディ日本で受けない、という業界関係者の常識(もちろん過去の事例がそうであったため見識不足ということはない)を本作も覆すことはできなかった。

セラピーの島(タヒチのボラボラ島にて撮影)のエデン・ウェストが既婚者専用でエデン・イーストが独身専門パーティ三昧という設定が面白い過ぎる!是非、スカパーで見てほしい。



tabloid_007 at 00:26│Comments(0) Movie 

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