February 06, 2011
「明日のテレビ チャンネルが消える日」 (著者:志村 一隆):アナログ・ダラーからデジタル・ペニーの時代へ
![IMG_0003](https://livedoor.blogimg.jp/tabloid_007/imgs/4/9/490603c3-s.jpg)
著者:志村 一隆
朝日新聞出版(2010-07-13)
テレビの行く末。米国のテレビ最新事情など詳しくレポートされたルポ。
下記、印象に残ったところ抜粋。
・ 音楽業界は、CDで設けるのはやめてライブコンサートを収益源とするビジネスモデルに急激に変化。プリンスは新作CDを新聞の日曜版(200万部)のオマケとして配布。そのおかげでツアーは大成功。かつての逆のモデルである。つまり、パッケージからライブの時代といえる。
・ 動画サイト[hule] (フールー)。米3大ネットワークが運営する。好きなシーンをカットして共有することができる。YouTubeにやられる前に自分たち権利者がしぇあモデルを確立。フールーの月間視聴回数はYouTubeの1/10。視聴者数は、1/40だが将来期待できるメディアである。
・ ネット発のヒット作品。こういう短尺の作品を"スナック・サイズ コンテンツ"という。
[lonelygirl 15] (2006) ティーン女子が自室で告白。2億回以上視聴される。仕掛け人は弁護士など数名の若者によって投資された"EQAL"(イーコル)社の作品。YouTubeからのヒット。
[Prom Queen] 元ディズニーの帝王 マイケル・アイズナーが投資した"Vuguru"が制作。1500万回視聴。FOXで日本語版もテレビ放映。
[KateModern] (2007) Bebo(3500万人会員)というイギリスSNSで配信。3500万回視聴。現在、Beboは休止。トヨタ、マイクロソフトがスポンサー。
これも、"EQAL"社の製作。
・ NBCユニバーサルCEO ジェフ・ザッカーの発言(2008) 「アナログ・ダラーはデジタル・ペニーにしかならない」そこで、テレビのライブ視聴者数だけじゃなく、録画視聴、PC、モバイルなどすべての視聴者数を加えた総数(TAMi -total audience measurement index)を広告主にコミットすることにした。これをNBCでは[NBS360]と呼んでいる。
・ bee.tv (イタリアの映像配信サイト) ある番組をみたあと、好きか嫌いかを答えていくと、その視聴者の好みをどんどんリコメンドしてくれるテレビ。精度の高いプログラミングで話題なっている。
・ Cha-Cha 電話で何か質問すると5分程度でショートメールで返事が返ってくるサービス。すべて人力でのサービスらしい。すべて無料サービスで返答に関連した広告がついてくる。
以上、ざっとみてわかるとおり、今後のメディアに必要な機能は「シェア」と「ライブ感」ではないかと思う。
tabloid_007 at 17:07│Comments(0)│
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