December 04, 2010
「私―谷川俊太郎詩集」:自己紹介が詩的だなんて、己を知らなさすぎた!
私―谷川俊太郎詩集
著者:谷川 俊太郎
思潮社(2007-12)
今年の6月に谷川俊太郎さんの詩の朗読会にいってから、少しずつ谷川さんの詩を読んでいる。朗読会でも印象的だった本作をようやく読むことが出来た。
冒頭に「自己紹介」という素晴らしい詩があるので紹介したい。この一節を読めば、もうこの本全体が欲しくなるはずである。
私は背の低い禿頭の老人です
もう半世紀以上ものあいだ
名詞や動詞や助詞や形容詞や疑問符など
言葉どもに揉まれながら暮らしてきましたから
どちらかというと無言を好みます
私は工具類が嫌いではありません
また樹木が灌木も含めて大好きですが
それらの名称を覚えるのは苦手です
私は過去の日付にあまり関心がなく
権威というものに反感をもっています
斜視で乱視で老眼です
家には仏壇も神棚もありませんが
室内に直結の巨大な郵便受けがあります
私にとって睡眠は快楽の一種です
夢は見ても目覚めたときには忘れています
著者:谷川 俊太郎
思潮社(2007-12)
今年の6月に谷川俊太郎さんの詩の朗読会にいってから、少しずつ谷川さんの詩を読んでいる。朗読会でも印象的だった本作をようやく読むことが出来た。
冒頭に「自己紹介」という素晴らしい詩があるので紹介したい。この一節を読めば、もうこの本全体が欲しくなるはずである。
私は背の低い禿頭の老人です
もう半世紀以上ものあいだ
名詞や動詞や助詞や形容詞や疑問符など
言葉どもに揉まれながら暮らしてきましたから
どちらかというと無言を好みます
私は工具類が嫌いではありません
また樹木が灌木も含めて大好きですが
それらの名称を覚えるのは苦手です
私は過去の日付にあまり関心がなく
権威というものに反感をもっています
斜視で乱視で老眼です
家には仏壇も神棚もありませんが
室内に直結の巨大な郵便受けがあります
私にとって睡眠は快楽の一種です
夢は見ても目覚めたときには忘れています
tabloid_007 at 18:12│Comments(0)│
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