上海万博の開始と同時に大阪万博を想う三田真一 with TENKI 「連続の断片」: NIKE製プレデター

May 03, 2010

映画「コレラの時代の愛 」原作ガルシア=マルケス:待ちわびる中にある愛の話

poster2コレラの時代の愛 [DVD]
出演:ハビエル・バルデム
販売元:ギャガ・コミュニケーションズ
発売日:2009-07-24









ワタシがもっとも尊敬する作家ガブリエル・ガルシア=マルケスの原作「コレラの時代の愛  (1985)」の忠実な映画化。

電報配達人フロレンティーノはある日、ラバ商人の娘フェルミーナに恋をした。来る日も来る日も情熱的な恋文を送り続けた青年は、ついに娘の心を射止めることに成功。ところが、名士との結婚を望む娘の父親は強引に二人の仲を裂いてしまう。それから51年9ヶ月と4日間 フロレンティーノは、フェルミーナが結婚しようが、引越そうが、子どもができようが、待ち続ける。

マルケスの主人公は、強烈な熱情をもって生きている。一歩間違えばストーカーである。いや、それ以上のしつこさである。しかし、視聴者は彼の中に自分の中の燃え尽きることのない愛の根源を見たいと思うようになる。それは、荒唐無稽なことなのか、あるいはひょっとして誰にでもある感情なのか。それに対して、相手が応えないまま終わることも想定して、待ち続ける。

サミュエル・ベケットの「ゴドーを待ちながら」のゴドーを待つ乞食たちと同じ衝動なのかもしれない...。鷲田清一氏の「「待つ」ということ」にある"待たなくてよい社会になった。待つことができない社会になった。待ちわびて、待ちかね、待ちきれなくて、待ちくたびれ、待ち明かして、ついに待ちぼうけ"という、酷く感傷的な感覚の再現なのか?

視聴者は、じらされる中に何を見るのだろう。



tabloid_007 at 21:22│Comments(0) Movie 

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