September 20, 2009
"謎の力士" 騒動が与える日常
ENDOH 著
QP(La Querencia Peligrosa) is bommer.
最近、銀座、新橋や神楽坂をはじめとした都内各所の電柱やガードレール、電話ボックス、標識裏やポストに奇妙なシールが貼られ、話題になっている。相撲取りのような顔が2つ重なって見えることから「力士シール」と呼ばれている。『とくダネ!』(フジテレビ系)でも「謎だ」などとオンエアし、写真週刊誌でも話題になっていた。そして、ワタシもついに銀座のシャネルわきの郵便ポストで違うキャラ発見!
これはもう間違いなく、グラフィティアートの類である。グラフィティとは、直訳のとおり「落書き」のことで、スプレーなどを使ってシャッターや地下鉄に描くアート。ニューヨークの地下鉄や路上で70年代にはじまったとされる。ただし、この行為は器物損壊罪にあたり、3年以下の懲役または30万円以下の罰金が科される。先日もオバマ大統領のが選挙の時に使用した有名なポスターの作者シェパード・フェアリーが落書きで逮捕されたりしている。仕事が落書きなんだからたいへんである。
この騒動はスパイ説、宗教説など都市伝説的な話題もつくっているようだが、この騒動による話題性こそがデュシャン的な意味ではアートなのだろう。ただ、一人で配布できる分量ではないので、恐らく複数の共鳴者による仕業と考えられる。
さて話題は誰がこの絵の作者なのかというところだが、先日も白金のLAST GALLERYで個展をやっていたQP氏ことQuerencia Peligrosa氏かALMOND氏こと阿満都氏ではないか。そして、この二人は同一人物ではないか、といわれている。ロンドンの有名なアーティスト・バンクジー(Banksy)も複数の名前で推測されたものだ。
← 阿満都 作品
QP氏のものは人物によるキャラクター性はないので、同一人物でないとしたら、阿満都氏による原画であろう。さて、ワタシとしては新説を加えたい。先日仕事で福岡にいき、帰りの空港で発見した 博多名物「にわかせんぺい」(東雲堂)のイメージキャラこそ、力士シールの原型ではないか。この眠そうな目!絶対そうに違いない。これが本当なら、凄い販促戦術である...