August 03, 2009
旅立ちは、いつも唐突に...
おくりびと
出演:本木雅弘
販売元:アミューズソフトエンタテインメント
発売日:2009-03-18
昨夜、この作品をみた。今回は、本作の感想にあらず。
今朝、突然訃報がとびこんできた。とても大切な方を失った...。事業家であり、アイデアマンだった�螢優�テックの社長 白鳥延明さんが亡くなったのだ。
白鳥さんとは不思議な縁で出会った。数年前、古藤田邦彰さんが主宰するニューマーケティング協会で講演させて頂いたときに初めてお会いした。あの何とも柔和でいて、ビジネスの話をされるときの眼光の鋭さが印象に残っている。実は、お互いのオフィスが同じ聖路加タワービルということもあり、その後駐車場や、車寄せでお会いするうちにすっかり打ち解けた関係にさせて頂いた。ほどなく、築地の小料理屋に誘っていただいた。その際に、「今度 携帯ビジネスをはじめる」と宣言され、その事業意欲のエネルギーに敬服し触発された。
なんでも、老人ホームの清掃など人材派遣をするうちに、お年寄りがいかにパソコンよりケータイを使いこなしているか目の当たりにし、孫や友人が訪ねてきたときのキラーコンテンツとして、自分の昔話や写真をデジタル化し、ケータイにアーカイブするサービスを思いついたらしい。言うは易し。その翌月には専門の会社を立ち上げ、築地駅前にオフィスを構えられた。想い出をビジネスにするという着想も素晴らしいが、それをスグ実行にうつす白鳥さんも大好きだった。
それも猪突猛進というわけではなく、ワタシのような息子のような若造の話も真摯に聞いてくれた。生意気にも私が「想い出ビジネスは、男性向けビジネスと思います。女性は過去の時間より、現在の状況など社会性がつよいと思います。男は、時間に縛られ、女は空間を支配する。アインシュタインがいうように、時間と空間は対立概念ではなく、空間が時間を内包するのです。だから、想い出ビジネスは、ナビサービスのように一般化しないが、男性には大事なサービスと思います」と進言させて頂いた。
すると、その時はただ頷いておられたが、また次回 小料理屋でお会いすると、「女房にきいたら、福田さんの言ったとおりだった」とほほ笑みながらおっしゃっていた。そんな仕事の検証も実に直観とマーケティングの鋭さに裏打ちされた白鳥さんらしい一面だった。
ちょうど数週間前に、お電話を頂戴した。昨年 胃を切除されてから療養されていたので、久しぶりだったが、今月お会いすることを約束して電話をきった。そして、いつものように電話の締めくくりは「わたしは、福田さんがビジネスマンとしてどんどん大成功すると信じているひとりですから、頑張って!」と励ましてくれた....。
想い出は尽きないが、「死」が出発のゲートとするならば、「生」はいつまでもそのゲートを見続けるだけなのかもしれない。門前の小僧は、ただその生き方から学ぶしかない。想い出プロジェクトは、私が引き継ぎ必ず実現させます。
遺影の、カンヌの陽射しに照らされた白鳥さんの素敵な微笑みで、どうぞ天国から私たちを見守っていてください。本当に素敵な出会いありがとうございました。
心よりご冥福をお祈りいたします。
出版パーティにて
2006年12月4日


