June 21, 2009
写真は人生そのものではなく、人生の断片なのだ
アニー・リーボヴィッツ レンズの向こうの人生 コレクターズ・エディション [DVD]
出演:ジョン・レノン
販売元:ギャガ・コミュニケーションズ
発売日:2008-09-05
アニー・リーボヴィッツといえば、ファッション雑誌「ヴァニティフェア」(Vanity Fair) でセレブを撮るフォトグラファーというイメージをもっている。それも彼女の一面ではあるが、この映画をみると、ローリングストーンズ紙でミュージシャンを撮っている若い時代はミュージシャンと一緒に過ごし、彼らの日常を捉えるだけでよかった。もちろんそれも簡単なことではない。
ロックの世界のフォトグラファーとして地位を確立したころ、アニーはエディトリアルデザイナーのビア・フェイトラー(Bea Feitler)に出会う。反戦運動をするという大物ミュージシャンたちをわざわざスタジオで撮ってしまった。これに対しビアは「とんだ大失態。あなたは最高の写真を撮影するチャンスをみすみす逃した」と叱責。ビア・フェイトラーの叱責からアニーが学んだのは、「写真のコンセプトを考える」ということ。当たり前のことだが、天性のカンで撮っていたアニーは、写真のコンセプトを意識することで成長した。
つまり、この映画の面白さはセレブ撮影の裏話でもなんでもなく、クリエイターにとって、チューターとなる編集者、キュレイター、プロデューサーの存在が必要ということなのだ。
tabloid_007 at 17:06│Comments(0)│
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