" アメリカが最もバカだった4年間 "雑誌が生んだアート群

April 12, 2009

蟻地獄を脱してもなお蟻地獄な毎日

tsugeつげ義春初期傑作短編集 3 貸本編 上 (3) (講談社漫画文庫 つ 3-3)
著者:つげ 義春
販売元:講談社
発売日:2008-12-12

 

 

 

本人いわく、貸本時代の作品はすべて生きるために描いたものであり、永らく忘れていたそうである。中には、締め切りが迫りどこかの小説からプロットを盗作したものもあると告白している。さらに、締め切りが迫ると一生懸命やるのではなく、すべて放うり投げたくなるらしい。

作者のそのような述懐も虚しく、いくつかの短編は素晴らしい鬼気迫る出来だ。とくに、昭和35年(1960年)4月 「Meiro別冊」に掲載された『灼熱の太陽の下に』は傑作である。欲をだせばだすほど、蟻地獄のような砂漠に引きづりこまれる人たち。絶望的なまでに欲深い人間の業が剥き出しになる。つげ義春が多くの仲間が貸本から大手出版にうつってもなお、少年向け漫画を拒否し、ガロの出現まで食うや食わずの生活を選んだ理由がこのストーリーからも垣間見ることができる。



tabloid_007 at 18:31│Comments(0) Comic 

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