July 06, 2008
在りえない秘境を描き続けた柳柊ニ
柳柊二怪奇画帖
帯で唐沢俊一氏が書いているが、子どもの頃 柳柊ニの描く幽霊や挿絵は震え上がったものだ。やはり、大伴昌司が企画した「週間少年マガジン」の巻頭グラビアの生々しい表現はちょっと類をみない迫力だった。近未来のような古代のような、そしてそれが現代の世界の秘境に存在するような錯覚にかられ怯えたのだ。未亡人の柳橋静子さんのインタビューによれば、柳氏は生前 写真などに頼らないと人間が描けないイラストレーターが多いと嘆いていたらしい。ということは逆に考えれば、あれだけの精緻な腕前はすべてイマジネーションの賜物だったと言うわけだ。脱帽。
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